2022.04.22(金)その他

【陸ジョブナビVol.5】カッコイイ陸上競技に!競技会を魅せるイベントプレゼンテーションのお仕事をご紹介!



陸上競技の大会は、たくさんの「縁の下の力持ち」によって支えられています。今回は大会を盛り上げるためのイベントプレゼンテーション(EP)について、EPマネージャーの川本信さん、会場の音楽を担当するDJ KAnaMEさんにお話をうかがいました。

>>インタビューVol.5(PDF版)はこちら

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Vol.5 イベントプレゼンテーションって?

そもそもEP(イベントプレゼンテーション)とは競技会に足を運んで観戦している方や、テレビを通じて観戦している方々が競技会を楽しみ、そして選手がベストパフォーマンスを披露できるよう、映像・音楽・アナウンスなどのあらゆるかたちで「見(魅)せる大会」を作る仕事です。日本陸連のルールブックによると、「イベントプレゼンテーションマネージャー(EPM)は、『見(魅)せる競技会』を実現するための広範囲かつ専門的な役割を担っている」となっています。 さっそく、セイコーゴールデングランプリ陸上や日本選手権などでEPマネージャーを務めている、川本さんにお仕事内容のポイントを伺いました。

「私たちは会場に来てくださったお客さんやテレビ視聴者の方々を楽しませるために、競技以外のことで盛り上げ、その会場の雰囲気やお客さんの盛り上がりによって選手がより好記録を出せる競技会にする役割を担っています」

大会前には当日に向けて、関係部署との連携、事前打ち合わせ、競技進行の準備、タイムスケジュールの確認、進行表に沿って大会をコーディネートしていきます。
当日も開場前には進行ルーム(司令室)に入り、「当日に向けてミーティングも重ねており、ある程度は決まっているので、顔合わせをします」。大会によっては2〜3ヵ月も前から会議を重ねて準備をすることも。「特にテレビ中継が入る場合、本番当日は秒単位での進行となります」。さらに、当日は全体を見ていろいろな部署と連携しながら連絡・確認・調整をしていきます。この「各部署との連携」こそが重要なのだそうです。

「例えば『選手紹介や競技結果、記録の挑戦など盛り上がっている種目のアナウンスでは、アナウンサーと連携し、紹介や盛り上げにつなげていく』『フィールド種目の終盤をファンの方に見せるために、審判と跳躍のタイミングを調整していく』『選手へのインタビューでは、中継局やアナウンサーと連携して秒単位で進行する』『表彰式では次の種目との兼ね合いなどを考慮しながら、表彰担当者との連携をしていく』『音楽では競技進行を見ながらDJ・アナウンサーと連携し、会場を盛り上げる』といったように、オープニングからエンディングまで盛りだくさんです」

EPマネージャーは、まさに競技会の〝ディレクター〟。「陸上競技はトラックでもフィールドでもいろいろなところで種目をやっているので、観客に伝えて、情報を提供するのが大事です。そのため、全体を見る視点が求められます。スタートの合図をしたら、もう次の仕事を始めています」。選手ががんばっている姿をよりカッコ良く伝えるために、会場が盛り上がるために、どうすればいいかを常に考える仕事でもあるんですね。




イベントプレゼンテーション(陸上競技ハンドブックP117~120)


EPが誕生する前は

そもそもEPの歴史を紐解くと、2007年の世界選手権(大阪)のあたりから始まっていったそうです。「世界陸連(当時・国際陸連)がEPのようなことを始めたのです。世界の大会は音楽がガンガンかかっていました。そこで、日本陸連もこういうのいいな、と取り入れていきました」と川本さん。それ以前は「レース中はほぼ無音でしたし、『アナウンス』も『通達』という名称でした」。

確かに2000年代前半頃までは、陸上の大会は音楽が流れているようなことはなかった記憶があります。今は多くの大会で選手のみなさんの素晴らしいパフォーマンスとともに、カッコイイ音楽や演出が見られて、観客の方々もノリノリで応援できます。


音楽で空間を作る

かっこいい演出のカギとなる音楽に関して、クラブDJの経験もあり、現在はさまざまな大会で音楽関係の担当をしているDJKAnaMEさんにうかがいました。
まず、大会に向けた準備については、「競技会に向けて、事前にいろいろな音を作っています。用意しているプレイリストは1日350 〜400曲。MCの方が誰かによって変えることもあります。音で空間を作ると会場の雰囲気や盛り上がりにより、好記録につながることもあります」。

選曲に関しては、「10年前の曲もあれば、最新の曲もあります。洋楽、邦楽を問いませんし、陸上競技の大会で使ったことがなさそうな曲をあえて流すこともあります。
バスケットボールやラグビーの国際試合も担当しているので、他のスポーツで盛り上がった曲を取り入れることもありますよ」。NHKのテレビ中継が入った場合は「著作権の関係で、オリジナルで作成した音源を使う」こともあるそうです。
また、ジュニアの大会では「選手だけではなく、保護者や先生方も楽しめるように、なんとなく年代ごとバランスに気をつけています」という気の遣いよう。

「音のタイミングもだいたい決まっています。スタート前の紹介、ファンファーレ、選手が流しを終えてスタート地点に戻る時といった感じです。あとは、決勝ではドキドキするような重めの音にしています。また、フィニッシュ直後もすぐに音は流さず、少ししてからドンッと出して盛り上げます」
感性の大切さ、経験やセンスも求められることも伝わってきます。その中でもポイントになるのがメリハリだとか。

「天気、時間帯、種目などによって使う音も変わってきますし、陸上の試合は長いので、あえて雰囲気を落とすところもあります。1日の中で基本的には同じ曲はかけないように心掛けています」
盛り上げっぱなしだと会場全体が疲れてしまうので、「あえて落とす」時間を作ることで、盛り上がった時に会場も最高潮になれるということですね。実際に選手やお客さんから声がかかることもあるそうで、手を振ってくれたらDJ KAnaMEさんは「イェーイ」とそれに応えることもあるとか。

一方、100mや110mハードル(100mハードル)といった短時間で勝負が決する種目は、あえて音楽をかけず、アナウンサーも無言になります。

「無音が緊張感を作り出し、引き立たせます。お客さんに『今は集中して観てほしい時』だと伝わります。競技がよりカッコ良く見えるようにしたいです」
予定通りに大会が進行しなかったり、トラブルなどで競技が遅れたり、止まったりしている時も、様子を見ながら音楽をすぐに出せるよう、臨機応変な対応力が求められます。「スポーツはエンターテインメントです」。それが、DJ KAnaMEさんの率直な思いです。


◎第105回日本選手権男子100mのレース
~無音とフィニッシュ後の盛り上げをコーディネート~



かっこいい競技会から、陸上選手を夢見る子どもたちを増やしたい!

EPマネージャーの川本さんは「陸上の競技会をカッコ良く見せることで、陸上選手になりたいという子供たちが増えてほしい」と言います。

「小・中学生で将来、野球選手、サッカー選手になりたいというように、将来、陸上選手になりたいと思ってもらいたいです。足が速い子はぜひ陸上をやってみてほしい。陸上選手にあこがれるような、かっこいい競技会作りに挑戦しています」

また、EPなど陸上競技を盛り上げる専門的なお仕事がもっと発展していくことが、選手のセカンドキャリアにもつながるかもしれません。
選手の方々が最高のパフォーマンスをして、観客が熱い応援を送る。そんな舞台を支えるEPのみなさんも、現状打破されているんですね!



■川本 信さん(写真左)
2009年の日本選手権から大型映像のディレクション、EPマネージャーを務め、セイコーゴールデングランプリ陸上をはじめ日本陸連主催大会のEPマネージャーを歴任。国際大会では、19年世界リレー、21年東京五輪ベニュープロデューサー、大型映像オペレートを担当した。サッカーワールドカップやラグビーワールドカップ等でも活躍している。


■DJ KAnaMEさん(写真右)
地元・福岡でのラジオ制作からキャリアをスタート。サッカーJリーグの東京ヴェルディで音楽担当兼演出ディレクターなども務める。07年に渡米。そこで得た経験を生かし、「スポーツ会場を盛り上げるDJ= Sports DJ」の地位を確立した。バスケットボール日本代表DJ、RWC2019の開幕&決勝DJを務めたほか、陸上では東京五輪、日本選手権、セイコーゴールデングランプリ陸上などの会場DJを担当している。


■M高史(えむたかし)さん
1984年生まれ。中学、高校と陸上部で長距離。駒澤大学では1年の冬にマネージャーに転向し、3、4年次は主務を務める。
大学卒業後、福祉のお仕事(知的障がい者施設の生活支援員)を経て、2011年12月より「ものまねアスリート芸人」に転身。
川内優輝選手のモノマネで話題となり、マラソン大会のゲストランナーやMC、部活訪問など全国各地で現状打破している。
海外メディア出演、メディア競技会の実況、執筆活動、ラジオ配信、講演など、活動は多岐にわたる。



~月刊陸上競技5月号(4月14日発売)掲載~


アーカイブ

【陸ジョブナビ】~Vol.1 競技場アナウンサー編~
https://www.jaaf.or.jp/news/article/15737/

【陸ジョブナビ】~Vol.2 写真判定編~
https://www.jaaf.or.jp/news/article/15773/

【陸ジョブナビ】~Vol.3 大会運営編~
https://www.jaaf.or.jp/news/article/15841/

【陸ジョブナビ】~Vol.4 競歩審判員(JRWJ)編~
https://www.jaaf.or.jp/news/article/15946/


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