2022.07.22(金)選手

【オレゴン世界選手権】7日目イブニングセッションコメント:男子やり投・ディーンがシーズンベストで決勝進出!



オレゴン世界選手権2022大会7日目の7月21日は、イブニングセッションのみの実施でした。
この日は、決勝種目は男女200mのみで、男子800mの準決勝が行われたほかは、男子やり投、女子800m、男子5000m、男子三段跳の予選が行われました。
日本チームは、男子やり投、女子800m、男子5000mの各予選に4選手が登場。
女子800mでは、1500m、5000mに続いて、3種目めの出場となる田中希実選手(豊田自動織機)が予選に挑みましたが、予選7着でのフィニッシュとなり、準決勝への進出は叶わず。男子5000m予選に出場した遠藤日向選手(住友電工)も予選13着でレースを終えました。
A・Bの2組で実施された男子やり投予選では、小椋健司選手(栃木スポ協)は78m48でB組10位の結果でしたが、A組に出場したディーン元気選手(ミズノ)が3回目にシーズンベストとなる82m34をマーク。予選通過記録の83m50には届かなかったものの、この記録をクリアした4選手を加えて全体で7番目に収まり、この種目で日本勢として4人目となる決勝進出を果たしています。
競技後の各選手のコメントは、以下の通りです。


<7月21日:イブイングセッション競技後コメント>

◎田中希実(豊田自動織機)

女子800m 予選 6組7着 2分03秒56



800mは、そもそも世界の舞台で最後までに追いつけるかどうかで考えていた。しかし、駆け引きが入っていたので、ほかの選手もためをつくっている部分があった。私自身も、駆け引きに参加するつもりで大きな気持ちで臨めばよかったのだが、自信のなさのほうが勝ってしまって、追いついたときに欲が出て前を追ってしまった。そこでほかの選手と一緒に休んでラストに上げていくことを意識すればよかったかなと思う。
日本(の800mレース)だと最近では250mくらいで追いつけるようになったが、中学校のころは1周かかっても追いつけないことがあったので、今日は本当に、中学生のころの自分の気持ちで臨もうと思っていた。ただ、そのなかでも、駆け引きが入ってくるところが「世界」の違うところ。そこに自分の800mのレベルや考え方の弱さが出てしまった。
800mという種目は、なかなか世界に行くことさえ難しいと思われている種目。それだけに、そこでしっかり楽しんでこそかな、とは思ったが、心から楽しめていたかは謎というか、自分で気持ちを盛り上げようとしていた部分もあった。今日は、身体の疲労具合のほうが勝ってしまっていて、「ほかの選手の力を借りて自己ベストが狙えるかもしれない」というようなワクワク感はあまり持てなかった。疲労があるなかでも割と動かせたほうかなとは思うが、もう一段階、800mの絶対的な力を高めてから臨んだら、疲労があったとしても2分1秒とかで走れるようになる。(これからは)その部分を目指していきたい。
(プラスでの進出が可能となる)2分1秒台というのは現実的なタイムを、自分はまだ出したことはないが、今日走ったことで、「次はどういうふうに走ろうか」という手応えを得ることができた。1500mとともに今回は少し悔しい結果になったが、次の展望につながる経験になったと思う。


◎ディーン元気(ミズノ)

男子やり投 予選 A組4位 82m34 =決勝進出 トータル7位



2投目を思いきり投げにいって、(投げに入るときの)やり(の穂先)が顔から外れてしまったので、勢いとしては2投目(の助走)で入っていけて、3投目の動きができれば、もっと飛ぶのだが、3投目は、絶対にそこを外したくないと考え、助走がちょこまかしてしまったが、ちゃんとそこだけ合わせられたので、あの距離(82m34)を出すことができた。
(久しぶりの世界の舞台)楽しかった。ただ、なんか久しぶりの感じがしなく…。たぶん、フィンランドに1カ月行っていたからかもしれない。知っているメンバーがまだほとんどだし、幸い僕が世界に最初に出たのは二十歳だったので、知っているメンバーがいっぱいいて、「嬉しいな」「やっとここに戻ってきて勝負できたな」という気持ちになった。
なぜか決勝に残れないというイメージは全くなかったので、国際大会の予選落ちなしの記録を残せてよかった。
決勝は、またレベルが上がってくると思う。今シーズン一番の動きをして、できるだけいい順位をつけたい。今日、実際に投げてみて、地面が特徴的だったので、投げてみた感覚と自分に起こった動きとかを反省して、コーチと相談して、ベストパフォーマンスができるように準備したい。
(やり投が男女ともに決勝進出を決めている状況についての感想を求められて)北口(榛花)、やばいです(笑)、さすがです。本当に、それが嬉しく思う。男女やり投が同一大会で決勝に進むのは初めてだと思うし、高校の後輩(武本紗栄選手)も通過したし、日本のやり投が盛り上がって、今年だけでなく、来年のブダペスト(世界選手権)は、同学年の新井(涼平)くん(スズキ)とも話しているのだが3人で行って、パリ(オリンピック)も3人で行けるように頑張りたいと思っているので、まだようやくスタートラインに戻ってこられただけなので、ひとまず決勝では楽しんで、85m以上をアベレージにして、チョプラ選手(インド)とかと戦っていけるような実力をつけたいと思うので頑張りたい。


◎小椋健司(栃木スポ協)

男子やり投 予選 B組10位 78m48



まだまだ自分は力が足りないと、力不足を感じた大会となった。1本目にしっかり記録を残そうと思っていたのだが、海外の選手が80mを軽々と越えているのを見て、力んでしまった面があった。そこで動じないような力を身につけることも感じた。
1回目(の助走)が、スピードが出すぎていたので、それを落とそうとしたのだが、クロスのリズムが合わなかったり、いろいろなところが修正できなかったりした。それが80mにも届かなかった要因かなと思う。日本の大会だと1回目に78m台を投げれば、それで3番には残る記録だが、世界大会だと全然足りない。その点でも追い込まれていたのだと思う。
予選を通過するためには、自己ベスト(81m63)は必要だと思っていたので、それを目標にしてきた。調子自体は良くて、こっち(オレゴン)に来る前も練習ではいい感じだったので、自己ベストを狙えると思っていたのだが、「どうなるかわからない」という、いつもとは違う緊張感があり、力みが入っていた。ただ、そこは収穫にもなった。来年の世界陸上とか、2年後のパリオリンピックにも生かせるように、これで終わらないように、しっかり自分で生かしていけるようにしていきたい。


◎遠藤日向(住友電工)

男子5000m 予選 2組13着 13分47秒07



ここまでやれることはやってきたので、しっかりと自信を持ってスタートラインに立つことはできていたのだが、実力、そしてポジションどりなど、レースの走り方すべてにおいて、まだまだ実力不足だったなと改めて実感したレースだった。
ペース変動があったときにすぐに対応できる位置で走らないと、と思っていたので、しっかりと先頭のほうで走ることを考えて臨んだ。最初のほうは考えていたポジションで走れていたのかなと思う。しかし、(ペースの)上げ下げのあるレースのなか、後ろからかぶさってこられたり、接触があったりして、そこで譲らないようにしようと思って走ったけれど、それでも外側からかぶさってきたので、徐々に後ろに下がってしまうことになった。まだまだ自分の判断能力が低いかなという気がした。
今回、全く知らないメンバーと走るというよりは、ライバルではあるが、今までBTC(バウワーマントラッククラブ)で一緒に練習してきた選手と同じ組…特に(自分が走った)2組目は、BTCの選手が多い組だったので、良くも悪くも安心して走ることができた。
来年、世界陸上があって、2年後にオリンピックがあって、その次の年には東京世界陸上がある。そこでしっかり勝負したいなと思うし、かと言って、今日予選で走った先頭の選手にいきなり追いつけるかといったら無理な話。1つ1つ力をつけていけたらなと思う。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:フォート・キシモト


>>オレゴン2022世界陸上競技選手権大会 特設サイト
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