日本陸上競技連盟は日本や世界の頂点に挑み続ける陸上選手のパフォーマンス向上とキャリア自立を両立するライフスキルトレーニングを実施しております。ライフスキルトレーニングは、自分の思考や状態を自分自身で認識し、常に最善の選択を行えるように自分をコントロールするためのトレーニングであり、これを通し「自分の最高を引き出す技術」を身に着けるトレーニングです。
このライフスキルトレーニングによって競技力向上はもちろん、競技以外の人生においても可能性を最大限に生かす人材を輩出し、陸上競技から生まれるリーダーたちがこれからのスポーツ界や社会をより輝くものにすることを最大の狙いとしております。
日本陸連は学生アスリートを対象とする「ライフスキルトレーニングプログラム」を、2020年12月からスタート。プログラムの開始にあたって、東京海上日動キャリアサービスの田﨑博道代表取締役社長と、日本陸連強化委員会の山崎一彦トラック&フィールドディレクター(2021年11月に強化委員長就任)に、実施の経緯や受講者に寄せる期待などを伺いました。(※2020年12月7日収録) 対談内容はこちら
MOREスポーツ心理学博士 布施 努 氏
NPO法人ライフスキル育成協会代表。慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員。最先端のスポーツ心理学で組織・チーム作り、個人のパフォーマンス向上などを手掛ける。サポートする早稲田大学ラグビー部、慶應大学野球部、桐蔭学園高校ラグビー部を全て日本一に導く。桐蔭学園高校ラグビー部の卒業生は、同時期に大学キャプテンを5人務めるなど、大学や社会でも通用するリーダーを輩出している。
スポーツ心理学の世界的権威であるDr.Gouldに師事し、スポーツ心理学博士号を取得。在学中、アメリカ五輪チームや NFL、NHL のリサーチ・コンサルティングを行う。
談話:ライフスキルトレーニングプログラム開始にあたって
ライフスキルトレーニングは、いわば、「“自分の最高”を引き出す技術」を身につけるためのトレーニング。これを習得することで、「競技力向上」と「キャリア自立」の両方の場面で、自身の持つ「ライフスキル」を強みとして生かしていくことができるようになります。
プログラム開始に際して、特別講師を務めるスポーツ心理学博士の布施努先生から寄せられた談話をご紹介しましょう。
布施 努氏による談話はこちら
受講者たちは、さまざまな プログラムを受けるなかで自らのライフスキルを高めてきました。その成果は、競技成績だけでなく、さまざまな場面でアスリートたちに大きな変容をもたらしています。
ここでは、第1期生、第2期生のなかから、3名の受講者にインタビュー。
ライフスキルトレーニングによって、自身に起きた変化を振り返っていただきました。
第1回(2022年12月)トップアスリートの「目標の使い方」
目標を設定するにとどまらず、目標を使い切るための考え方を学ぶ。他人との比較ではなく、自分の最高の状態と現在の状態を常に比較し、最高に導くためのチャレンジ(C)とスキル(S)のバランスの保ち方を理解する。
第2回(2023年1月)オリンピックメダリストに共通する5つの特徴
頂点に立つ人に共通する思考方法を共有し、ワークショップを通じて現在の自分と理想の自分とのギャップを認識する。同時にそれが競技におけることだけでないことを知る。
第3回(2023年2月)フローを生み出す自己決定能力の5ステップ
自分の力を最大限に引き出す動機付けのあり方を学ぶ。現時点の自分の活力の源泉を認識し、さらに高めるためにどうするかを考える。また試合における緊張感をパフォーマンスに繋げるための認知評価について学ぶ。
第4回(2023年3月)重要な時に力を発揮する「獲得型思考」
ピンチに陥ってもその状況下で成果を残すアスリートの獲得型思考を学ぶ。CSバランスを高度に保ちながら、結果を残し続けるために必要な習慣とはなにか。オートテリック=自己目的的パーソナリティのパワーとそれを見に着ける方法を考える。
選考委員による厳正なる審査により選ばれた「情熱の強さと努力を惜しまない」アスリート9名。このプログラムを通して競技とキャリアの両面で、「自分の“最高”を引き出す」技術を学びます。
所属:甲南大学(2)
種目:100m
所属:早稲田大学(2)
種目:110mハードル
私は、世界に通用する選手になるために本プログラムに応募いたしました。私には日本の陸上競技界を発展させたいという気持ちが強くあります。そのためには、自分が陸上競技界を牽引する存在になる必要があると考えています。まずは自身について見つめ直し、社会が何を求めているのかを理解する必要があると考えます。
本プログラムで、長期的な競技力向上に必要な考え方を学び、日本を代表する選手となれるよう精進して参ります。そして、社会と陸上競技の繋がりについて学び、陸上競技の発展に貢献出来る人材となります。
所属:環太平洋大学(2)
種目:100m
私は、このプログラムを受講し、講義を受けたり他の受講者と交流する中で、自分の中の引き出しを増やし、一つの考え方に固執せず多角的な視点から自分と向き合えるようになりたいと考え、このプログラムに応募させていただきました。
私は大学卒業後も陸上競技を続けたいと考えているため、自らの最高を引き出す技術を身につけて競技力の向上に繋げ、日本代表として世界で戦える選手になりたいです。また、競技引退後についてはまだ何も考えられていないので、陸上競技で得たことをどう生かせるか、考えるきっかけにしたいです。
所属:東京学芸大学(2)
種目:100mハードル
本プログラムに応募したきっかけは2つあります。1つ目は自分自身の競技力を向上させていくために、今後どのように競技と向き合っていけば良いのかを考えるためのヒントを得たいと考えたからです。2つ目はこの先の自分の進路を見据えるためです。 競技面においても将来においても、自分が今後どうなりたいのか曖昧な部分があり、このままではいけないという思いから焦りや不安を感じています。
こうした不安を少しでも解消するためにも、このプログラムを通して多くのことを吸収し、様々な面で役立てたいと考えています。
この機会に自分自身がどうなりたいのかを改めて見つめ直し、今持っている自分の視野をさらに広げていきたいです。
所属:順天堂大学(2)
種目:競歩
このプログラムを受講しようと思ったきっかけは、「『自分の最高を引き出す技術』を身に着ける」という部分に惹かれ、今の自分に足りないものを考え、レースで最高のパフォーマンスを発揮したいと考えたからです。
競技者として、また、これから社会に出ていく一人の人間として、競技に対する考えや、陸上を通してどのように社会に貢献できるのかということを考えていきたいと思います。
同世代のトップレベルの選手と共に学び、刺激を受けながら多くの知識を蓄え、成長していきたいです。
所属:立教大学(2)
種目:100m/200m
ライフスキルトレーニングプログラムに応募したきっかけは2つあります。1つ目はシーズンで勝ちきれなかった試合が多かった事です。大事な時に力を発揮して、勝ち切るにはどんな方法でメンタルを安定させればいいかを学びたいと思いました。2つ目は大学卒業後の進路が絞りきれていないことです。自分の可能性を考え、広い視野でキャリアを考えられるようになりたいと思いました。
本プログラムを通して自分自身としっかり向き合い、詰めが甘い自分を変えるきっかけにしたいです。また、競技だけでなく、大学卒業後も視野に入れて一回一回のプログラムを大切にし、有意義な時間にしていきたいです。
所属:早稲田大学(2)
種目:100m
私がこのプログラムに応募させて頂いたきっかけは、自身のこれまでとこれからの人生における陸上競技に取り組む意義を見直したいと感じたことです。今シーズンは「あと一歩」のところで決勝に届かず悔しい思いをすることや、精神面の不安定さが原因で実力を発揮できないことが多くありました。
プログラムを通じて「自分の最高を引き出す方法」を学び、主体的に考えて今後の競技に活かすとともに、競技以外の部分での人間性の向上を目指しそれを周囲に還元していくことができるよう真摯に取り組んでいきたいと思います。
所属:慶應義塾大学(2)
種目:400mハードル
自分はこれまで陸上競技において、強豪校などに在籍したことがなく、我流で突き進んできました。それゆえの、これまでの活動の荒削りな部分をこの機会に見つめ直す良い機会なのではないかと思い、今回応募させていただきました。
また、自己最高のパフォーマンスを陸上だけでなく、選手引退後の人生でも発揮できるようにキャリア自立についても考えることのできる良い機会だと感じております。
所属:筑波大学(2)
種目:棒高跳
私が今回ライフスキルトレーニングのプログラムに応募したのは、陸上競技を始めてから11年目となる自分が、将来オリンピックや世界陸上でメダルを獲得したいという目標に向けて、何か今の自分からもう一段階変わるきっかけはないだろうかと考えていた時に、ライフスキルトレーニングの「自分の最高を引き出す技術」を身に着けるトレーニングというものを見つけとても興味を持ったからです。
私はプログラムを通じて、競技においての技術を高める事はもちろんですが、今より更に視野を広げ自分の持つ競技以外の可能性も見つけていきたいです。
第1回(2021年12月)トップアスリートの「目標の使い方」
目標を設定するにとどまらず、目標を使い切るための考え方を学ぶ。他人との比較ではなく、自分の最高の状態と現在の状態を常に比較し、最高に導くためのチャレンジ(C)とスキル(S)のバランスの保ち方を理解する。
第2回(2022年1月)オリンピックメダリストに共通する5つの特徴
頂点に立つ人に共通する思考方法を共有し、ワークショップを通じて現在の自分と理想の自分とのギャップを認識する。同時にそれが競技におけることだけでないことを知る。
第3回(2022年2月)フローを生み出す自己決定能力の5ステップ
自分の力を最大限に引き出す動機付けのあり方を学ぶ。現時点の自分の活力の源泉を認識し、さらに高めるためにどうするかを考える。また試合における緊張感をパフォーマンスに繋げるための認知評価について学ぶ。
第4回(2022年3月)重要な時に力を発揮する「獲得型思考」
ピンチに陥ってもその状況下で成果を残すアスリートの獲得型思考を学ぶ。CSバランスを高度に保ちながら、結果を残し続けるために必要な習慣とはなにか。オートテリック=自己目的的パーソナリティのパワーとそれを見に着ける方法を考える。
選考委員による厳正なる審査により選ばれた「情熱の強さと努力を惜しまない」アスリート10名。このプログラムを通して競技とキャリアの両面で、「自分の“最高”を引き出す」技術を学びます。
所属:筑波大学(2)
種目:100m/200m
本プログラムを応募したきっかけは2つあります。1つ目は自分の見解に留まらず多種多様な考えを見聞きし、学びを深めたいと考えたからです。2つ目は社会に出て働く上で、競技者として培ったものを生かすための重要なスキルを身につけたいと考えたからです。
私自身、1人の競技者としても学生としても、まだまだ知らないことばかりで未熟な点が多々あります。本プログラムを通して、自分の最高を引き出すスキル、目指すべきものを自らで獲得するスキル等の習得を初めとし、個人の成長がチームの成長、そして社会貢献へと結びつくよう、競技力、人間力双方の向上心をもって学び続けます。
所属:筑波大学(2)
種目:1500m
受講しようと思ったきっかけは、自分が競技と向き合う意味について見つめ直したいと思ったからです。今シーズンは記録的にもメンタル的にも波のあるものとなりました。その状況の中競技に取り組んでいるうちに、自分が競技を続ける意味はなんだろうと思うことがよくありました。曖昧なまま競技を続けているのでは、競技に関わらず大きな舞台では戦えないと考えます。ライフスキルトレーニングを受講し、自分自身と向き合いなおし、競技をして何を得たいのか、何を成し遂げたいのかを明確にし、自分の掲げる目標や夢を声を大にして言えるようになりたいです。
所属:中央大学(2)
種目:800m
私は今回、これからの社会で求められる能力を競技をしながら培って行きたい、そして、その能力を最大限発揮出来るような技術を身につけたいと考え、また、陸上競技は心と体の関係性が高いスポーツであり、心理的な事も学び、学んだことを競技に活かしたいと思い、ライフスキルトレーニングプログラムを受講しました。
また今回学んだことを活用して、何か陸上競技に恩返しできることはないかを探していきたいと思っています。
この社会情勢のなか、オンラインなどを活用して講義を開いて下さる方々に感謝し、それにこたえるためにも精一杯頑張りたいと思います。
所属:明治大学(2)
種目:200m
本プログラムを受講したきっかけはライフスキルトレーニングの自分の思考や状態を自分自身で認識し、常に最善の選択ができるようコントロールするためのトレーニングであり、自分の最高を引き出す技術を身につける。と言った点が今の自分には無い技術なのでとても魅力的に思いました。また、本プログラムで自分を変えたいと思い受講しました。受講するにあたって、今までの内向的な自分を変え、このプログラムを通して競技面や精神面を向上させていきたいと思います。また多くの可能性を最大限活かしていけるようになりたいです。
所属:大阪大学(2)
種目:20km競歩
「私、そして部の仲間のモチベーションをどうやって向上していけばいいのか?」自主性を求められる大学陸上で、やる気を引き出すことの難しさを常々感じています。このプログラムは心理面について深く学べるチャンスだと思い応募しました。講座を通して自身のメンタルスキルを向上させ、より高いパフォーマンスを発揮できるようになりたいです。
また、私の夢は「世界中の人が運動を用いて健康に生活すること」です。私のライフスキルを向上させ、競技生活で得た経験を活かし社会に貢献できるようになりたいです。その夢の実現に向けての第一歩にしたいです。
所属:東洋大学(2)
種目:200m
私が、今回このライフスキルトレーニングプログラムを受講したきっかけは、競技引退後の自分の道を探すためです。また、大学卒業後に実業団などで競技を続けるということの実態を知るためでもあります。私は今まで競技をして良い成績やタイムを残すことしか考えていませんでした。しかし、大学生になった今、3年後の自分が社会人になる上での知識や情報が圧倒的に足りず、この先の自分の未来像が見えてこないと感じました。競技と仕事の相関について詳しく学ぶ場を探していた時に、本プログラムが目に止まりました。
この機会を頂いたからには、自分のこの先の進路を決める上で必要な情報を学び、この先の人生に活用していきたいと考えています。
所属:順天堂大学(2)
種目:三段跳
『自分の最高を引き出す技術』を習得するライフスキルトレーニングプログラム。そう書かれた見出しを見たとき、このプログラムに強い興味を持ちました。プログラムの内容を見て、このプログラムで学べることは生きていくうえでとても大きな力になると感じました。それは競技力向上・将来の自分のキャリアにおいてもです。
競技者として・人として成長し、自分の可能性を引き出し競技でも社会に出ても活躍したいという思いでこのプログラムに応募しました。2期生として選ばれたという自覚をもって取り組み、ライフスキルトレーニングでの貴重な経験を通して、様々な価値観や考えに触れて自分の視野を広げて学びを深めていきたいです。
所属:順天堂大学(2)
種目:400mハードル
私は、このプログラムを通じて陸上競技に限らず様々な場面で活躍できる人材を目指していきたいと考えております。
私は今、陸上競技に全力を注いでトレーニングをしていますが、将来社会に出た時、陸上競技で学んだ事や能力をどのように活かしていけば良いのかと不安もあります。そのような状況の中、少しでも将来の選択肢を増やせればと思い、ライフスキルトレーニングに応募させていただきました。
また、同世代のトップレベルの選手達との交流で良い刺激を受けれると思いますので、積極的に参加していきたいと思います。
所属:富山大学(2)
種目:100mハードル
陸上の競技力を向上させるための考え方などに加えて、引退した後のセカンドキャリアについて考えることのできる良いきっかけになるのではないかと考え、本プログラムへの受講を決めました。
陸上の競技力をより向上させていくためのヒントを講義を通してつかみたいと考えています。特に、トップの選手はどのようなことを考えて練習や試合に臨んでいるのか、自分の力を最大限に発揮するための考え方について学びたいです。また、陸上を引退した後のセカンドキャリアについて考えていくきっかけをつかみたいです。陸上を通して培ってきた知識や経験をどのように活用し、社会に貢献していけるのかを考えていきたいです。
所属:東洋大学(2)
種目:400m
「大会の中止による計画のズレや、不安定なパフォーマンスが相次いだ私自身の昨シーズンの結果を踏まえ、思い通りにいかないピンチな状況やプレッシャーの大きい舞台でも、ベストなパフォーマンスを引き出し目標を達成する為には何が必要かということを追求したいと思い、このプログラムに応募いたしました。
ライフスキルトレーニングを通して私は、陸上選手として活躍するためのスキルのみならず、その後のキャリアにおいても自分の持つ能力を最大限に生かし、社会によりよい貢献や発展をもたらす企業人の素養を身につけたいと思います。
第1回(2020年12月):オリンピックメダリストに共通する5つの特徴
頂点に立つ人に共通する思考方法を共有し、ワークショップを通じて現在の自分と理想の自分とのギャップを認識する。同時に、それが競技におけることだけはない点を知る。
第2回(2021年1月):トップアスリートの「目標の使い方」
目標を設定するにとどまらず、目標を使いきるための考え方を学ぶ。他人との比較ではなく、自分の最高の状態と現在の状態を常に比較し、最高に導くためのチャレンジ(C)とスキル(S)のバランスの保ち方を理解する。
第3回(2021年2月):フローを生み出す自己決定能力の5ステップ
自分の力を最大限に引き出す動機付けのあり方を学ぶ。現時点の自分の活力の源泉を認識し、さらに高めるためにどうするかを考える。また、試合における緊張感をパフォーマンスに繋げるための認知評価について学ぶ。
第4回(2021年3月):重要な時に力を発揮する「獲得型思考」
ピンチに陥っても、その状況下で成果を残すアスリートの獲得型思考を学ぶ。CSバランスを高度に保ちながら、結果を残し続けるために必要な習慣とは何か。オートテリック=自己目的的パーソナリティのパワーとそれを身につける方法を考える。
第1部では布施特別講師による「リーダーの在り方」についての講義を実施。「リーダーとしての役割分担」「ミーティングのコントロール法」「チームメンバーの心理的安全を構築する方法」などが紹介されました。
第2部のワークショップでは、このプログラムをサポートしている株式会社東京海上日動キャリアサービス代表取締役社長の田崎博道さんが、最終回のゲストスピーカーを自ら務めてのセッションとなりました。受講者一人一人からの質問に応え、これまでに培ってきた「働くこと」に関する価値観を、紹介していきました。
どの内容も、ここまでに学んできた事柄に重なる内容で、受講者たちは、「理論」と「実践」が一つの線として繋がる形で、最後の全体講義を終えました。
第1部では布施特別講師による「自己決定能力」に関する講義を実施。布施氏は「仮説を立てる」というアクションに際して、「正解がなくても、まずは“自分で決める”ことが必要」と述べその能力は、5つの段階のステップを踏んでいくと説明しました。
第2部は学生時代にテニス選手として活躍した経験を持つ「小柳健一氏」をゲストスピーカーに迎え、トップアスリートが持つ「強み」と「弱み」を、自身の経験や構築するに至った背景なども交えながら紹介いただきました。質疑応答では各受講者がさまざまな観点から繰り出す問いを、迷う様子なく受け止め、迅速かつ端的に回答していく場面を披露。そのやりとりは、受講者たちに小柳氏のライフスキルの高さを実感させるとともに、改めてライフスキルの重要性を認識させる機会となりました。
今回の講義は、第1回プログラムにて出されていた課題を発表していくところから始まりました。
第1部では少人数でのブレイクアウトセッションを実施。受講者たちは、講義に戻ってブレイクアウトセッションで議論された内容を紹介しあうなかで、メダリストに共通する思考方法を共有するとともに、自身が取り入れるための具体的なノウハウを学びました。
第2部は、元競泳選手で、現在は法曹界で活躍する小林聖子弁護士(弁護士法人みやこ法律事務所)がオンラインで参加。「未来の自分に役立てる能力を育てる」をテーマとする講話を行ったあと、東京海上日動キャリアサービスの田﨑博道代表取締役社長による進行で、受講者たちとの質疑応答が行われました。
初回となったこの日は、東京都内に用意された仮設スタジオに講師陣が集まり、受講者とオンラインでつなぐ形をとり、2部構成で行われました。
第1部は、スポーツ心理学博士の布施努特別講師による全体講義。 休憩を挟んで行われた第2部は、実際に社会で活躍している方をゲストとして、史上最年少剣道七段の東京海上日動火災保険会社に勤務する宮原良太さんを招いての「仕事理解、社会理解のワークショップ」を実施。 第1部・第2部ともに受講者たちは、非常に高い集中力で講義に臨み、東京海上日動キャリアサービスの田﨑博道代表取締役社長が進行を務めて行われた最後の質疑応答でも、全員が手を挙げるなど意欲の高さを感じさせる盛り上がりとなりました。
選考委員による厳正なる審査により選ばれた「情熱の強さと努力を惜しまない」アスリート14名。このプログラムを通して競技とキャリアの両面で、「自分の“最高”を引き出す」技術を学びます。
所属:山梨学院大学(2)
種目:100m/200m
所属:近畿大学工業高等専門学校(5)
種目:走幅跳/三段跳
所属:東海大学(2)
種目:1500m
所属:筑波大学(2)
種目:走幅跳
所属:九州共立大学大学院(1)
種目:円盤投
所属:筑波大学(2)
種目:100mH
所属:順天堂大学(2)
種目:100m
所属:立命館大学(2)
種目:110mH
所属:順天堂大学(2)
種目:走幅跳
所属:富山大学(3)
種目:100m
所属:慶応義塾大学(2)
種目:800m
所属:早稲田大学(2)
種目:100m/200m
所属:東京学芸大学大学院(1)
種目:400mH
所属:筑波大学(2)
種目:ハンマー投
自分に足りないスキルがあり、今回のライフスキルトレーニングプログラムで少しでも自分に足りないものを増やしていきたいと思いました。自分自身苦手な事が多い為、克服したいなと思っていた時に今回の募集があった為、自分の身近な所で少ずつでも改善、成長していけたらと思い応募しました。
慣れない所もあると思いますが受講して良かったと思える様にと頑張りたいと思います。今後このような機会はないと思うので今回の受講を経験にして今後の競技生活において活用していきたいと思っています。