
大学生アスリートを対象として、日本陸連が展開する「ライフスキルトレーニングプログラム」の第6期は、昨年10月からスタートして、いよいよ終盤を迎えています。年明け最初の講義として、1月17日に行われた第4回全体講義から10日ほど経ったタイミングで、第6期としては2回目となるグループコーチングが行われました。
第6期では、対面形式での全体講義を2回行ったのちに、オンライン形式でのグループコーチングを1回組み入れる形で日程が組まれています。1回目のグループコーチングは、昨年12月に実施されましたが、今回は、1月29日と30日に、3つのグループに分かれて行われました。
グループコーチングでは、直近の全体講義の内容や、そこで出た宿題の進捗などを題材として、意見交換や情報の共有が行われます。少人数で実施することや、扱う内容がより個々のケースに即したものになることで、受講者たちにとっては、全体講義で学んだ事柄について理解を深め、より当事者意識を持って自身のケースに落とし込んでいくことができる機会になっています。
今回は、第4回全体講義で紹介されたスティーブ・ジョブズ氏のスピーチについて、さらに掘り下げて考えてみることが行われたほか、全体講義の最後で出された宿題「大きな目標から逆算して、今年(2026年)のストーリーを考えてみる」について、進捗の確認と考え方や取り組み方のヒントが共有される内容となりました。
ジョブズ氏のスピーチとは、2005年のスタンフォード大学の卒業式で、「点と点をつなげる」「愛と敗北」「死について」をテーマに自身の経験を語ったうえで、卒業生たちに、「Stay hungry. Stay foolish:ハングリーであれ。愚か者であれ」という言葉を贈って締めくくったものです。この内容については、第4回全体講義においても、グループで議論するなど、時間をとって考察が行われましたが、ジョブズ氏が訴えた「高い目標に向かっていくときに、現状に満足することなく(Stay hungry)、これと思ったことに対して失敗を恐れず挑戦し続ける(Stay foolish)」という姿勢は、何事に取り組むうえでも核となってくることから、今回のグループワークでも布施努特別講師がさまざまな事例を挙げて説明したり、受講者に問いかけてそれぞれの考えや言葉を引きだしたりしていく形で、それぞれの理解を深化させていきました。
こうした過程のなかで受講者たちには、
・自分の「将来、ありたい姿やこうなりたい理想像」が明確であれば、現状に満足することなく目標に取り組み続けることができる。また失敗やアクシデントがあったとしても、それを糧にすることができる、
・周囲との比較でなく、目指す将来の自分の姿から逆算して、取り組むことが大切、
・取り組みに対して納得できるストーリーがあると、その挑戦を推進していく強固な支えとなる、
などが改めて示されることに。また、受講者たちは、それらを実践するうえで、これまでの講義で学んできた「仮説思考」「役割性格」「目標設定の仕方(ダブルゴール)」「CSバランス」「縦型比較」などの概念が、相互につながりながら役立っていくことを認識しました。
また、「大きな目標から逆算して、今年(2026年)のストーリーを考えてみる」という宿題については、「①そもそも掲げている大きな目標(ありたい将来像、なりたい自分)とは何か、②そこから逆算して、今年はどんなストーリーを考えているか」について、各受講者が現時点で考えている内容を報告。これに対して布施特別講師が、質問を挟んだり他の受講者に感想を求めたりすることが行われました。受講者たちは、「妥協しない」「ダイナミックな(跳躍)」「究極の(走り)」「競技を楽しむ」などの自分が述べた言葉について、布施特別講師から「それは具体的に、どういう状態?」と聞かれて、さらに説明していくなかで、自らが発した言葉の“肉付け作業”を行う形に。このアクションによって、言葉の根底にある自身の考えを整理し、より明確にできることを学びました。
グループコーチングで得た、これらの事柄を踏まえて、受講者たちは、2月中旬に予定されている第5回全体講義に向けて、自身の取り組みをブラシュアップさせていくことになります。
文:児玉育美(日本陸連メディアチーム)
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▼【「役割性格」と「目標のつくり方」を理解する】ライフスキルトレーニング第2回講義
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