
日本陸連は9月4日午後、東京都内において、9月13日に開幕する東京世界選手権に参加する日本代表選手団の壮行会を行いました。壮行会のリアル開催は、コロナ禍以降初めてで、2019年ドーハ世界選手権以来の実施です。当日は、9月2日に発表された全80名の日本代表のうち44名の選手が参加。23名が出席したスタッフとともに登壇し、大会での活躍を誓いました。
東京世界選手権の舞台となる国立競技場にほど近い明治記念館において、14時から行われた壮行会は、来賓、選手の関係者、メディアのほか、応募に当選した日本陸連公式「RIKUJOファンクラブ」会員20名が出席。選手団を含めると約200名が集う形となりました。
開会すると、司会を務めた西川典孝アナウンサーの紹介で、監督・スタッフが入場したのちに、代表選手たちが会場へ。全員が席についたところで、日本選手団を代表して、チームリーダーを務める山崎一彦強化委員長が挨拶を行いました。

山崎強化委員長は、まず、出場権を手にした80名の代表選手たちに向けて、自身が20歳で初の世界選手権出場となった1991年東京大会での記憶も交えつつ、周囲から寄せられる「期待」に対して、「もしかしたら、期待されることを負担に思っている人もいるかもしれない。でも、期待は、ないよりあったほうが絶対にいい。その期待に答えてほしい」と呼びかけ、「私たちスタッフも、全力で選手をサポートする」と誓いました。続いて、来場したファンやゲスト、メディア関係者、さらにはライブ配信で壮行会の模様を視聴していた人々に向けて、選手たちへの期待や声援を求めつつ、「もしかしたら期待に添えないこともあるかもしれない。そのときは、“よく頑張ったね”と言ってやってほしい」とコメント。「その心とともに、私たちは、国立競技場を(観客で)いっぱいにして、競技をしたいと思っている。最後まで応援をよろしくお願いします」と挨拶しました。

続いて、選手を代表して、村竹ラシッド選手(JAL)と中島ひとみ選手(長谷川体育施設)が挨拶に立ちました。
女子を代表して挨拶した中島選手は、「世界陸上が東京で行われるというこの瞬間に、競技者として立ちあえることを誇りに思う。ここに至るまでに、サポートしてくださった関係者の方々、スタッフの方々、陸連の方々、本当にありがとうございます。皆さんのサポートがあるからこそ、私たち選手は、この輝ける舞台で競技をすることができている。チームジャパン一丸となって戦っていきたい。熱い声援をよろしくお願いします」と、感謝と決意を述べました。
「いよいよ来週、東京世界陸上が、国立競技場にて開催される。世界各国のアスリートが、陸上競技最大の祭典を心待ちにしていることと思う」と口火を切った村竹選手は、「今大会は、日本の皆さんに、陸上競技というスポーツの魅力を知ってもらう、大きなきっかけになると思っている。選手の皆さん、役員の皆さま、メディアの皆さま、そして大会に携わるすべての皆さま、ぜひ一緒に、一丸となって、今大会並びに陸上競技の日本のシーンを盛り上げていきましょう」と、力強く呼びかけました。
このあと、前方スクリーンに映し出されたのは、約7分にわたっての応援メッセージです。実は、この応援メッセージ、日本代表選手たちの活躍を祈念して、各スポーツ界の日本を代表するトップアスリートたちの協力で完成したもの。柔道日本代表の角田夏実選手、サッカー元日本代表の稲本潤一さん、卓球元日本代表の水谷隼さん、スキージャンプ日本代表の高梨沙羅選手など、1 5競技全19名の名だたるアスリートが次々と登場し、極限の緊張や勝負の厳しさを知っている者ならではの言葉で、温かな応援のメッセージを寄せました。

最後に、主催者を代表して、有森裕子日本陸連会長が登壇。「皆さん、こんにちは。日本陸連会長になりたての、そして34年前、東京世界陸上でマラソン選手として出場し、国際デビューをした有森です」と挨拶を始めた有森会長は、まず、壮行会前に代表選手たちがいた控え室に入ろうとした際に、「自信に満ちあふれて、凛としている皆さんの空間に、今の自分が入っていいのだろうかと躊躇した」というエピソードを披露。「図々しく入りましたけど」と笑いつつも、そのくらい「いい意味で」(有森会長)、選手たちが強い輝きを放っていることを皆に示しました。
そして、「オリンピックや世界選手権でメダルを獲得する選手がいる。そしてダイヤモンドリーグで表彰台を争う選手がいる。世界の第一線で戦う選手がトラック&フィールド、ロードそれぞれにいる現状で、世界との距離は確実に近いものになっている」と述べたうえで、「自国開催を喜んでいる人もいれば、自国開催に“圧がかかっている”と感じている選手もいるかもしれない。しかし、基本的には皆さんの慣れた場所、食も含めて慣れた環境であり、マイナスになることはほとんどない。あとは、皆さんの気持ち次第。いろいろな応援が届くと思うが、そうしたすべてを力にしてほしい」と選手たちを鼓舞。また、選手団スタッフや各選手所属先のスタッフや関係者に向けては、「ぜひ、選手がのびのびと、今までやってきたことを発揮できるようなサポートをお願いしたい」と呼びかけました。
さらに、日ごろから陸上界を支えてくださるスポンサー企業や、陸上ファン、関係者すべての人々に向けて、改めて感謝の意を示したうえで、「本連盟も、100周年に自国開催の世界陸上を迎える未曾有の1年。先人たちが築き上げてきた、これまでの軌跡に感謝をしながら、これからの時代を我々でつくっていく、その先駆けとなる大会にしていきたい」ときっぱり。
最後に、「最高のステージは、皆さんのために準備された。そのステージは、全力で世界と、そして自らと戦い、チャレンジする皆さんを待っている。主役である皆さん、ぜひ、自分自身に大きく胸を張って、現場で頑張ってください。応援しています!」と力強いエールで、スピーチを締めくくりました。
東京 世界選手権は、9月13日(土)~21日(日)、東京・国立競技場において開催されます。日本陸連では公式ホームページ内に特設サイトをオープン! チームジャパンの9日間にわたる活躍の模様をはじめとして、タイムテーブルや各日の出場選手のほか、日本代表選手に関するさまざまな情報を随時紹介していきます。観戦のお供として、ぜひ、お役立てください。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:フォートキシモト
【東京2025世界陸上】特設サイト
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◆期日:2025年9月13日(土)~21日(日)
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