Day10:8月10日(土)
パリオリンピック陸上競技第10日の8月10日、メイン会場のスタット・ド・フランスで行われるトラック&フィールド種目は、この日が最終日となります。イブニングセッションでは、今大会最後の跳躍種目として、男子走高跳決勝が行われました。日本勢は、昨年、8位入賞を果たしたブダペスト世界選手権に続いて、2年連続で世界大会決勝進出を果たした赤松諒一選手(SEIBU PRINCE)が出場。2m17、2m22を1回で跳んだ赤松選手は、2m27を2回目でクリアしたところで入賞を確定させると、自己新記録の2m31をなんと1回で成功させて、メダルを狙える状態で2m34に挑みました。日本歴代2位、東京世界選手権参加標準記録(2m33)を上回るこの高さの攻略はなりませんでしたが、五輪日本人最高記録の2m31で5位入賞を達成。この種目の日本勢の入賞は、1936年ベルリン大会以来、実に88年ぶり。5位はこのときに並ぶ最高タイとなる順位です。
赤松選手のコメントは、以下の通りです。
男子走高跳 決勝
赤松諒一(SEIBU PRINCE)
5位 2m31 =自己新記録今大会は、楽しもうと決めてやって来た。僕が一番楽しんだのではないかと思う。
<2m17、2m22は1回でクリアしたが、との問いかけに>
調子が良かったのかなと思う。(2回目のクリアとなった)2m27は、1回目を(バーを)落としてしまったが、2回目に修正できて、かなりいい跳躍ができた。このときは順位のことは考えていなくて、「次の高さを絶対に跳ぼう」ということだけを考えていた。そして、2m31は1回目に跳んで自己ベストを更新。めちゃくちゃ嬉しかった。跳ぶことができたのは、周りの観客の(応援の)力。それでスピードに乗って踏み切れたことが一番大きいかなと思う。
来年の東京(世界選手権)では、メダルを目指して、これからしっかりトレーニングを積んで、(2m)34以上を跳べるようにして、(ファイナルの舞台に)帰ってきたい。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:フォート・キシモト