Day7:8月7日(水)
パリオリンピック陸上競技は大会7日目の8月7日、女子やり投の予選が行われました。A・Bの2組に分かれての実施で、設定された予選通過記録は62m00。フルエントリーが実現した日本は、斉藤真理菜選手(スズキ)がA組で、B組では北口榛花選手(JAL)と上田百寧選手(ゼンリン)が振り分けられ、予選突破に挑みました。昨年の世界選手権金メダリストの北口選手は、1回目であっさりと通過記録を上回る62m58をマークして競技を終え、全体7位で、8月10日に行われる決勝へ駒を進めました。北口選手と同じくB組で試技に臨んだ上田選手は、2回目に61m08をマーク。この記録が全体12位となったことで、自身初めてとなる世界大会決勝進出を、オリンピックで果たすことになりました。A組に出場した斉藤選手は、1回目に59m42をマークしましたが、そこから記録を伸ばすことは叶わず、A組10位、全体21位で競技を終えました。
各選手のコメントは、以下の通りです。
女子やり投 予選
北口榛花(JAL)
B組5位 62m58 =決勝進出この競技場では、当日しか練習させてもらえないので、練習という意味では、もうちょっと(回数を)投げたかったとも思うのだが、「62(m)を1回で超える」というのが今日の目標ではあったので、しっかり超えることができてよかった。本番は土曜日なので、土曜日までにしっかり修正して臨みたい。
(前回の東京大会が無観客開催だったため)初めて観客の皆さんがいらっしゃるオリンピックを経験している。午前中のセッションから、こんなにたくさんのお客さんが入っていて、すごく幸せ。とても楽しく試合ができた。
今日の予選を見ていても、「やっぱり仕上げてきている人は、仕上げてきているな」と感じている。決勝では、今シーズンベスト(65m21)を必ず更新したいと思っているし、いい勝負ができればいいなと思っている。
上田百寧(ゼンリン)
B組8位 61m08 =決勝進出(決勝進出を果たせて)素直に嬉しい。1投目(56m77)が、やりにしっかり力が加わっていない感じがしたので、(2回目は)やりに集中して、やりに今持っている力をぶつけるように意識した。本当に力が入って、いい投げができたと思う。
(決勝は)3投で終わらないように、(トップ8に残って)しっかり6本投げられるように、今日以上のパフォーマンスを発揮できるよう、しっかり準備していきたい。
斉藤真理菜(スズキ)
A組10位 59m42悔しい気持ちもあるけれど、やれることをやって、全部出しきって思いきり投げることができたので、今は、とても楽しかったという気持ちでいる。
<オリンピックはどんな光景だったか、の問いに>
世界陸上とは、また全然違った雰囲気。これだけの観客の方が入っているのもすごいし、何より、五輪のマークを胸に出られているというのもすごく嬉しかった。
<終了後、深くお辞儀をしていたが…の投げかけに>
(試技のときに)手拍子を求めたら、皆さん、すごく応援してくださって、それが嬉しかった。「ありがとう」という気持ちを伝えたかったので、お辞儀をした。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:フォート・キシモト/アフロスポーツ