オレゴン世界選手権2022大会8日目の7月22日のモーニングセッションは、6時15分からスタートする女子35km競歩1種目のみの実施でした。
世界選手権では初めてとなったこの種目。レースは、女子20km競歩でメダルを占めたKimberly GARCÍA LEÓN選手(ペルー)、Katarzyna ZDZIEBŁO選手(ポーランド)、Shijie QIEYANG選手(中国)の3人が飛び出したのちに、GARCÍA LEÓN選手とZDZIEBŁO選手が抜けだし、その後、GARCÍA LEÓN選手がリードを奪って2時間39分16秒で2冠を達成。2・3位も20km競歩と同じ顔ぶれとなりました。
日本からは、園田世玲奈選手(NTN)が出場。序盤から入賞圏内に位置し、7km辺りからは4位集団を牽引する形でレースを進めていきました。この集団が徐々に絞られていったのちに、23km手前で解体したのちも、入賞圏内をキープ。残り1周を8番手で通過しましたが、ラストでかわされ9位でフィニッシュしました。入賞にはわずかに7秒届きませんでしたが、記録は2時間45分09秒と、4月の日本選手権で自身がマークしていた日本最高(2時間45分48秒)を大きく更新。初の世界大会出場で、渡航自体も今回が初めてというなかでの大健闘でした。
園田選手のコメントは、以下の通りです。
◎園田世玲奈(NTN)
女子35km競歩 決勝 9位 2時間45分09秒
ペース的には、(1km)4分50~45(秒)くらいの一定ペースで回せればと思っていて、そのなかでも順位は意識して歩いていた。(4位集団を引っ張る形になったが)私自身、先頭集団で積極的に引っ張れたことに悔いはないし、自分のリズムで(歩くことを)経験できたことが、何よりも今回の大きな糧になったと思う。今日は、最後の最後まで「1つでも上の順位を」と思って歩くことを意識して歩いた。(4位集団がばらけたときはどんな状態だったか、との問いに)ここでしっかり自分のペースで歩いて、ラストの10kmで、もう一段階上げることができたら…というプランだった。しかし、普段通りにはうまく行かず、後半の追い上げというのが、世界で必要になる強さであることを実感した。
ラスト1周での入賞争いについては、後ろから来ていることは、声をかけていただいていたので、意識していた。しかし、課題となるラストのスピードや最後の最後で粘るということが、まだまだ自分には足りなかった部分となった。
ずっと憧れていた世界の舞台で歩けたというのは貴重なことで、経験できたことが大きな一歩となった。入賞を目指していたので、逃してしまったのは悔しいが、来年、再来年とまだまだ世界大会は続くので、この経験をしっかり自分なりに分析して、1年かけてしっかり準備していきたい。
20kmの選手たちがすごくいい状態で引っ張ってくれて、日本競歩チームとしてもいい流れで来ていて、今日、私もそれに続きたいと頑張ったが、やっぱり実力の差を強く感じた。男子35kmの選手が明後日に続くので、いい流れを続けたかったが、入賞という(形で)力になれなくて、すごく悔しさが残る。今回のこの悔しさを忘れずに、世界の舞台でもっと歩けるように努力していきたい。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト
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