2022.01.26(水)選手

【記録と数字で楽しむJMCシリーズ】第1期女子初戦の大阪国際女子マラソンこれまでの記録



・文中敬称略。
・所属は当時のもの。

JMCシリーズI・第1期・女子の最初のレース

1月30日に行われる「第41回大阪国際女子マラソン」が、「JMC(ジャパンマラソンチャンピオンシップ)」の「シーズンⅠ・第1期」の女子の最初のレースとなる。

「招待選手」「ネクストヒロイン選手」などは下記の通りで、21年(第40回)に続き川内優輝(AD損保)ら6人の男子選手がペースメーカーをつとめる。

21年は、コロナ対策のため無観客で長居公園内の2.8kmの周回コースを約15周し長居競技場にフィニッシュするコースで行われたが、今回は通常の長居競技場を発着点に市内の公道を走るコースで実施される予定だ。

<招待選手>

No.競技者名生年月日年齢

所属
陸協

所属団体資格記録
1松田瑞生1995/5/3126大阪ダイハツ2.21.47. 20大阪国際女子1位
2佐藤早也伽1994/5/2727千葉積水化学2.23.27. 20名古屋ウィメンズ5位
3阿部有香里1989/8/2132埼玉しまむら2.24.41. 21大阪国際女子3位
4上杉真穂1995/8/1626千葉スターツ2.24.52. 21大阪国際女子4位
5谷本観月1994/12/1827岡山天満屋2.25.28. 19名古屋ウィメンズ11位
6池満綾乃1991/4/1830鹿児島鹿児島銀行2.26.07. 19名古屋ウィメンズ12位
7萩原歩美1992/6/129愛知豊田自動織機2.26.15. 21大阪国際女子5位
8松下菜摘1995/1/2227岡山天満屋2.26.26. 21名古屋ウィメンズ3位
9山口遥1987/7/734東京AC.KITA2.26.35. 20大阪国際女子7位
10田中華絵1990/2/1231東京第一生命グループ2.26.49. 21名古屋ウィメンズ5位
11加藤岬1991/6/1530福岡九電工2.27.20. 21名古屋ウィメンズ8位
12松田杏奈1994/4/1827三重デンソー2.29.52. 21大阪国際女子8位

<ネクストヒロイン選手>

No.競技者名生年月日年齢所属
陸協
所属団体資格記録
31山本明日香1997/5/2624大阪エディオン2.36.14. 20大阪国際女子21位
32小川那月1999/9/2222兵庫神戸学院大2.41.10. 21大阪国際女子19位
33宮永光唯1999/4/422大阪大阪芸術大2.42.29. 21大阪国際女子22位

<凖招待選手/2時間45分00秒以内の競技者>

・以下には、資格記録2時間35分00秒以内とハーフ1時間13分00秒以内(*印)のみを掲載。
No.競技者名生年月日年齢所属
陸協
所属団体資格記録
41岩出玲亜1994/12/827千葉千葉陸協2.23.52. 19名古屋ウィメンズ
42中野円花1991/8/1430大阪岩谷産業2.27.39. 19大阪国際女子
43兼重志帆1989/6/732東京GRlab関東2.28.51. 20大阪国際女子
44川内理江1995/3/1526徳島大塚製薬2.31.34. 21名古屋ウィメンズ
45池内彩乃1994/10/2927三重デンソー2.33.29. 21名古屋ウィメンズ
46沼田未知1989/5/632愛知豊田自動織機*1.11.21. 19全日本実業団ハーフ


21年に続き海外からの招待はなく日本人選手だけでの勝負となる。

以下に、テレビやラジオでの観戦のお供に、いくつかの視点からのデータを紹介する。


日本記録と大会記録のペース

21年に続き男子がペースメーカーをつとめるので、「男女混合レース」という扱いになる。
男女混合レースでの日本記録は、2時間19分12秒 野口みずき(グローバリー)2005年9月25日 ベルリン。
同大会記録は、2時間21分11秒一山麻緒(ワコール)2021年(第40回)。
それぞれの5km毎と前後半は以下の通りだ。

距離日本記録大会記録
5km16.24./16.24.16.32./16.32.
10km32.53./16.29.33.00./16.28.
15km49.22./16.29.49.27./16.31.
20km1.05.43./16.21.1.05.58./16.31.
Half1.09.19.1.09.35.
25km1.22.13./16.30.1.22.38./16.40.
30km1.38.48./16.35.1.39.40./17.02.
35km1.55.19./16.31.1.56.48./17.08.
40km2.11.53./16.34.2.13.47./16.59.
Finish2.19.12./ 7.19.2.21.11./ 7.24.
前後半69.19.+69.53.69.35.+71.36.
前後半差(▽0.34.)(▽2.01.)


参考までに「女子のみのレース」での日本記録と大会記録は、
2時間20分29秒一山麻緒(ワコール)2020年3月8日 名古屋
2時間21分18秒 野口みずき(グローバリー)2003年(第22回)
だ。

大会名は「女子マラソン」ではあるが男子選手がペースメーカーをするため、記録の扱いは「男女混合レース」となる。


大阪国際女子マラソンで生まれた日本記録

1988.1.31(第7回・2位)2.29.37.宮原美佐子(旭化成)=88年世界17位
1991.1.27(第10回・2位)2.28.01.有森裕子(リクルート)=91年世界11位
1992.1.26(第11回・優勝)2.26.26.小鴨由水(ダイハツ)=92年世界4位
1993.1.31(第12回・優勝)2.26.26.浅利純子(ダイハツ)=93年世界10位
1994.1.30(第13回・優勝)2.26.09.安部友恵(旭化成)=94年世界7位
〃  (〃・2位)2.26.09.藤村信子(ダイハツ)=  〃
以上の6回。

なお、マラソンの「世界記録」が公認されたのは2004年1月1日からで、それ以前は「世界最高記録」という扱いだった。なお、日本では1971年から「道路日本記録」として公認され、女子マラソンも80年1月1日から同様になった。

88年の宮原は、日本人初の「2時間30分切り」で、現在はTV中継での「細かすぎる解説」でお馴染みとなっている増田明美(川鉄千葉)の2時間30分30秒(1983年9月11日。ユージン)を5年ぶりに破ったのだった。

92年の小鴨は、当時の「初マラソン世界最高」で大阪での日本人初優勝だった。

93年の浅利は、前年の小鴨とピタリと並ぶタイ記録。92年4月のボストンでも山本佳子(ダイエー)が2時間26分26秒で走っていて、この時点で小鴨・山本・浅利の3人が日本記録保持者となることになった。なお、浅利と1秒差で2位の安部友恵(旭化成)は前年の小鴨についで「初マラソン世界歴代2位」だった。

94年は、1・2位が同タイム。3位・浅利が1秒差で、従来の2時間26分26秒を3人が上回り、4位・吉田光代(ダイハツ)が従来とタイ記録というもの凄いレースだった。


大阪国際女子マラソンでの着順別最高記録

1)2.21.11.一山麻緒(ワコール)2021=男女混合レース
1)2.21.18.野口みずき(グローバリー)2003=女子のみのレース
2)2.21.45.千葉真子(旭化成)2003
3)2.21.51.坂本直子(天満屋)2003
4)2.22.22.L・キプラガト(KEN)2003
5)2.23.30.小崎まり(ノーリツ)2003
6)2.26.24.B・キトゥル(KEN)2020
7)2.26.35.山口遥(ACKITA)2020
8)2.27.17.F・サド(ETH)2020
9)2.27.50.H・テスファイ(ETH)2020
10)2.27.51.田中華絵(資生堂)2020
11)2.27.54.井上彩花(大塚製薬)2020
12)2.28.03.M・バヤルツォグト(MGL)2020
13)2.28.12.小原怜(天満屋)2020
14)2.28.48.K・スタインラック(GER)2020
15)2.28.48.谷本観月(天満屋)2020
16)2.28.51.兼重志帆(GRlab関東)2020
17)2.28.51.西田美咲(エディオン)2020

・以上、2時間30分00秒以内。21年以外は、女子のみによるレース。

上記の通り、上位5位までは2003年が、6位以下は2020年がハイレベルだったことがわかる。

今回の出場予定選手も19年以降に「2時間30分切り」の選手が15人いる。
上述の94年を最後に「日本新記録」は誕生していないが、17年ぶりの日本記録更新に期待がかかる。
その軸となるのは、20年に2時間21分47秒で大阪国際女子を、21年に2時間21分51秒で名古屋ウィメンズを制した松田瑞生(ダイハツ)。男子による安定したペースメイクはありがたいところだ。

21年9月に5000m15分08秒78をマークした佐藤早也伽(積水化学)は3度目のマラソン。初マラソンが2時間23分27秒(20年名古屋ウィメンズ4位)、2回目が2時間24分32秒(21名古屋ウィメンズ4位)と安定していて、大幅に記録を更新するかもしれない。

前回の大阪で24分台で3・4位だった阿部有香里(しまむら)と上杉真穂(スターツ)も虎視眈々であろう。
それらを追う選手にも好記録続出を期待したところだ。

上位争いとは別に、一般参加選手では、63歳の弓削田眞理子(埼玉おごせ石川眼科)に注目だ。
62歳だった21年の大阪国際女子では2時間52分13秒の60歳以上の世界最高記録で走った。2年連続での自身の世界最高記録の更新なるか? である。
中学校の頃は短距離と走幅跳をやっていたが川越女子高校3年の時には800mで全国インターハイに出場。
埼玉大学時代は1500mで日本選手権と日本インカレで6位入賞。
埼玉県の高校教員となった年に国体1500mで入賞。
24歳で走った初マラソンは3時間09分21秒(1982東京国際女子マラソン)だった。
25歳で結婚し、4人の子どもを育てながらの教員生活。40歳でマラソンに再挑戦し、58歳で初の3時間切り。60歳の19年11月3日の下関海響マラソンで2時間59分15秒で走って、世界初となる「60歳以上サブスリーランナー」となった。その1カ月後の12月8日のさいたま国際マラソンでは2時間56秒54秒で自身の記録を更新。62歳の21年大阪国際女子で2時間52分13秒。21年4月10日の東京・板橋トライアルマラソン(非公認レース)では、ネットタイムながら2時間52分01秒(グロスタイムは2時間56分11秒)で走った。
20年11月14日の東京マスターズトラック記録会でマークした10000m37分57秒95は、60歳以上の世界最高記録。
1500m・3000m・5000m・10000mの「W55(55~59歳)」と「W60(60~64歳)」のマスターズ日本記録保持者でもある。


日本人選手の「2時間30分切り」の大会別・1分毎の回数

下表は、22年1月18日現在の日本人選手の「2時間30分切り」の回数を大会別に1分毎にまとめたものだ。
トータルでは167人が計484回。「名古屋ウィメンズ」と「大阪国際女子」が他の大会を大きく引き離している。

話は少々横道にそれるが、79年に東京国際女子マラソンが世界で初めて国際陸連が公認する女子のみのレースとして始まった。82年に大阪国際女子マラソン、84年からは名古屋国際女子マラソン(12年から「名古屋ウィメンズマラソン」に名称変更)が産声を上げ国内の「三大女子マラソン」となった。

ただ、東京は08年に幕を閉じ、09年からの「横浜国際女子マラソン」に引き継がれる形となったが、こちらも14年に終幕。さらに15年から「さいたま国際マラソン(男子選手も出場する大会だが、男女時差スタート)」に継承されたが19年で終了。大阪と名古屋の女子マラソンが残った。

話を戻す。「2時間20分切り」の3回はいずれもベルリンでのもので、高橋尚子(2時間19分46秒=当時の世界最高/2001年)、渋井陽子(2時間19分41秒=当時、世界歴代4位/2004年)、野口みずき(2時間19分12秒=当時、世界歴代3位/2005年)と更新した。世界大会での入賞が狙える可能性がありそうな「2時間25分切り」は、39人・83回だ。

ちなみに、22年1月18日現在の世界歴代での「2時間20分切り」は、44人・73回。「2時間25分切り」は、309人・842回。「2時間30分切り」は、1128人・3823回。
「20分切り」の人数の日本のシェアは「6.8%」。「25分切り」が「12.6%」、「30分切り」が「14.8%」。回数でのそれは「20分切り」が「4.1%」、「25分切り」は「9.9%」、「30分切り」は「12.7%」。あくまでも歴代での人数や回数ではあるが、「20分切り」も「25分切り」も「30分切り」もエチオピア・ケニアに続き日本の層の厚さは世界3位だ。

【日本人選手の「2時間30分切り」の大会別・1分毎回数】

・2022年1月18日現在。
・大会名の「片or下」は「片道または下り坂コース」のため非公認。
分台→19分台20分台21分台22分台23分台24分台25分台26分台27分台28分台29分台合計
名古屋12310141420283038160
大阪女5388927222527134
東京女111322313329
横浜女11523214
北海道2323414
東 京111143 11
MGC134
埼玉女112
防 府22
神 戸11
勝 田11
91世選11
海 外332391221121927111
             
合 計31119233641797199111484
             
(非公認)
片or下
112


【記録と数字で楽しむJMCシリーズ】大阪国際女子マラソン、パリ目指すMGC出場権獲得とJMCランキングの行方は!?」に続く……

野口純正(国際陸上競技統計者協会[ATFS]会員)


▼JMCシリーズ特設サイト

https://www.jaaf.or.jp/jmc-series/

▼JMCシリーズポイントランキング

https://www.jaaf.or.jp/jmc-series/series1/ranking/

▼オンエア情報(予定)

TV放送:1月30日(日)12時00分~14時55分 関西テレビ系(全国ネット)

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