【男子10000m】
相澤晃(旭化成)
優勝27分18秒75=日本新記録、大会新記録、東京オリンピック代表内定、PB
今年1年間、この試合のためにやってきた。しっかり結果を残すことができて嬉しい。
今回は、日本記録(27分29秒69)とオリンピック参加標準記録(27分28秒00)の突破を目標に掲げていたが、自分が思っていた以上に走ることができた。このレースでは、日本記録保持者や歴代上位記録保持者、ここ最近の優勝者が全員揃っているということで、「本当に勝てるのか?」という(不安な)気持ちもあったのだが、走る前から負けていては勝てないと思っていたので、試合に向けて、勝つことだけをイメージして臨んだ。それが、この結果につながったのだと思う。
(レース前は)前半少し遅めで行き、後半で(ペースを)上げるほうが、余裕が持てるかなと思っていたのだが、(実際には)前半から速いペースで行ったので、しっかりと流れに乗ってついていけば日本記録も見えると思った。最後でHondaの伊藤くん(達彦、2位)と競り合えたことが、日本記録につながったかなと思う。
東京オリンピックへの出場を意識するようになったのが、(東洋大4年の)昨年のころから。前回の1964年東京オリンピックの男子マラソンで、同郷の円谷幸吉さんがメダルを取っていることもあり、縁があると思っていた。今回、マラソンでの出場ではないけれど、円谷選手はトラック(種目)にも出場していたので、自分も円谷幸吉選手2世として、トラックで出場し、あとに続くことができれば…と思うようになり、今日のためにしっかり取り組んできた。
今年は、コロナ(禍)で苦しんでいる人がたくさんいると思う。そういうなかで(大会を)開催していただいことに、すごく感謝している。苦しんでいる人たちに、僕の走りで元気を与えることができたらいいなと思いながら走った。
自分の強みは、前半から積極的に走れることと、きつい場面でもしっかり粘れるところだと思っている。今日もそこで粘れることができたのが、日本記録につながったと思っている。これからも、その長所をしっかり伸ばしつつ、課題のスピードに取り組んでいきたい。
2020/12/04 JAAFメディアチーム
■第104回日本陸上競技選手権大会・長距離種目
開催日:2020年12月4日(金)会場:ヤンマースタジアム長居
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