2019.10.05(土)大会

【ドーハ世界選手権】Day8/結果・選手コメント



Day8:10月4日(木)

【決勝結果&コメント】


◎山西 利和(愛知製鋼)
男子20kmW 決勝 1位 1時間26分34秒 =金メダル

金メダルは嬉しい気持ちとホッとする気持ちと、まだ、ちょっとやりきれていないという感じ。暑さはかなりのもので、後半、ずしんとお腹に来るような感じがあった。

(7kmで前に出たのは) あのまま行くとラスト勝負になる可能性があったから。ただのラスト勝負だと身体の大きなスピードのある選手、絶対的なスピード、単なるダッシュの速さで勝負が決まってしまう。僕の良さを生かすためにはある程度、(人数が)削れた状態でのラスト勝負に持ち込む必要があった。

中国のKaihua Wang選手が行ったわけだが、追いかけて誰も来なかったからと、そこで(ペースを)落として(後続に)追いつかれてしまうと、ただ僕が消耗しただけになってしまう。だったらこの段階で(前に出よう)…と決断した。集団の中を歩くのは位置どりも大変で、変なストレスがたくさんあったので、そこを天秤にかけての判断。そして「無理のない範囲で行って、追いつかれてからが勝負、そこで仕切り直せばいい」と考えていた。

(14km以降でペースを上げたが)どういうパターンであれ、14kmからの3kmは(1km)4分くらいのペースに引き上げようと思っていた。そうすれば、もし集団で進んでいたとしても、ある程度(人数を)削れた状態にして、ラスト3kmに入っていくことができると考えていたので。そこは単独歩になっていてもブレずにやっていきたいなと思ったので、(ペースを)引き上げた。実際には、1km何分のペースで行く意識というよりは、体感で行っていた感じ。序盤は動きが噛み合わなくて、変なダメージが身体にあったが、中盤以降は少しずつ動きが噛み合ってきて、むしろ、一人でリズムがつくれたような感じがあった。

やりきれていないと思ったのは、やはりラスト3kmを行ききれなかったこと。勝つことはできたが、それは偶然相手が来なかっただけで、あそこで追いついてくるような相手と勝負するようなことになったときは、あれでは勝てないと思う。ラスト3kmをどういう形であれ行くと決めていたのに行けなかったのは、自分の気持ちに弱さがあるからだなと思っている。

今回、1つ目標にしていたのは、(1km)3分40秒台で3周回るということだった。結局、一度も4分を切れなかったわけで、「暑さを考慮すれば、そんなものだ」という人もいるかもしれないが、そこはやはり自分の理想を追いかけたかったという思いがある。

(フィニッシュ後に感じたのは) 「これで勝っちゃったのか」という感じ。もっと圧倒的な強さにしたかった。偶然、逃げきれたに近いようなレースだったので。結局、2番手の選手がヘタってしまって、僕がその差をイーブンで逃げきった形。そうではなくて、どんどん引き離していくようなレースをしたかった。(これで東京オリンピックの代表に内定したが )また来年、もう一度勝てるように…というよりは、より圧倒的な勝利ができるように、チャレンジを続けていきたい。

 

 

◎池田 向希(東洋大学)
男子20kmW 決勝 6位 1時間29分02秒 =入賞

悔しいのひと言。ずっと第2集団にいて、後半、ラスト5kmくらいが勝負かなということは、ずっと考えていたので、いかに余裕を行けるかというところだったのだが、12~13kmで一気に脚が止まってしまい、そこからずるずる行ってしまった。もう1回、切り替えることができず、本当に何もできなかったなというレースになってしまった。

前半は余裕があったのだが、急に、本当に一気にダメージが来た。一気に脚が止まったことで「やばい」と思って、それで精神的にも焦りが出てしまった。暑さの影響で、早い段階から見えないところでダメージがあって、それが急に来てしまったのかなと思うが、それ以上にまだまだ自分の力不足だな、暑さどうこうと言う前に自分の力が不足していることを痛感した。

この「一気に来てしまった」ということは、今後の課題にしていかないといけない。今回、本当に、今まで以上にいい状態で(レースを)迎えることができていたのだが、まだまだ山西さんや、ほかの上位に入った選手には、その部分が負けていたということ。次に同じ展開になっても、しっかり対応できるよう、もう1回練習に取り組んでいきたい。

(7kmで山西選手が前に出たときは)最初は「まだ早いな」と思ったので、敢えて(ペースを)抑えようとした。ここから一人で行くよりは第2集団で少しずつ(その差を)詰めていったほうが楽だろうなと思っていた。一人で行くだけの力があった山西さんは、本当に強かった。

最初は、焦りはなかったが、12~13kmで脚が止まってからは、一気にやばいと思った。そこからも沿道から応援してくだっていたスタッフや陸連の方々、家族などが、順位やタイム差を教えていてくれていたので、状況は把握できていた。また、酒井俊幸監督や酒井瑞穂コーチからは、歩形のアドバイスなどもいただいていた。我慢すれば、どこかで楽になるだろうと思っていたのだが、思っていた以上にきつい、いやな感じがずるずる続いてしまい、ラストまで楽になるポイントがなく、そのままずっと行ってしまった。力不足だった。

(過去大会の日本の順位と比べると、すごい成績だと思うが? の問いに)多くの先輩方が少しずつ日本の競歩をつくり上げてくださったおかげで、自分が今回5位(注:ミックスゾーンインタビュー時は5位の速報。その後、正式記録として6位と発表された)に入れた。自分一人で成し遂げた結果ではなく、支えてくださった周りの方々みんなで取った5位だと感じる。そして、周りの方々がしてくださったサポートは、金メダル級だったな、と。自分は、それに応えることができなかった。

今の一番の目標である東京オリンピックに向けては、まだまだチャンスは残っている。ここでいつまでも引きずるのではなく、しっかり反省して、一からやり直して、もっと強くなって国内選考に勝ち、東京オリンピック代表の座をつかみとりたい。

 

 

◎髙橋 英輝(富士通)
男子20kmW 決勝 10位 1時間30分04秒

(フィニッシュを間違えたのか? の問いに)はい、そうですね。(ラスト500m地点をゴールだと思ってスパートして、入賞だと思った? と問いに)そう思って…。「なにやっているんだろう」って感じ。ラスト5kmは(意識が朦朧として)わからなかったのだが、そこは自分の弱さでしかない。

(今日のレースは)始まる前から、こういうふう(暑さのなかでのサバイバルレース)になるだろうな、なかなかうまく行かないだろうと思っていた。そういうなかでも精いっぱい粘ろうというのは最初から決めていたこと。そして、ラストを飛ばすということも決めていた。

体調には問題なかったが、技術的にうまく行かない部分もあった。ただ、そういうなかでも暑熱対策とかは、うまく行って、自分なりのいい歩きはできたと思っていた。でも、こういう結果になるのは…。。

歩形については、最初はうまく行っているかなと思ったが、途中で注意が連発して、警告(ベントニー)が出て、身体も動かなくなってきて、意識も曖昧になってきた。そういうなかでも暑熱対策であったり、焦らないことだったり現状を受け入れることであったりとかは、今まで以上の取り組みをしてきていたので、メダルには届かなくても自分なりのレースはできると思って(歩いて)いたのだが…。最後(フィニッシュ地点を間違えてしまったの)は自分の甘さ。たくさんサポートをしてもらってきたというのに、何をやっているんだという感じである。

(これまで海外で結果が出ないなかで、今回は海外連戦するなどを取り組んできた。その成果を感じた部分はあったのでは? の問いに)感じられる部分はあるのかもしれないが、結果がこういう結果なので、こんなんじゃダメ。こういう結果ではもう何も言えない。本当に悔しい。たくさんサポートがあったからこそ、ここまでこられたので、そこは本当に感謝したい。また、山西が金メダルを取ったことは、本当に嬉しい。自分も続いていけるように頑張りたいなと思った。

(自分は)本当に不甲斐ないけれど、(東京オリンピックに向けては)なんとかまた頑張りたい。

 

 

【予選結果&コメント】


◎日本(小池祐貴、白石黄良々、桐生祥秀、サニブラウン アブデルハキーム)
男子4×400mR 予選 2組2着 37秒78 =決勝へ


・小池 祐貴(住友電工)

今日は、コーナワークの確認と、バトンの区間も手を見て渡すという安全な感じで行った。自分の走りは、(200mの予選のあとに)回復できたので、まずまずいい感じかなと思う。あとは決勝へ向けて出力を上げるだけ。(37秒78というタイムは)まあ、全区間で“安全バトン”なので、これくらいかなと。思ったよりもほかの国が仕上げてきているので、明日(の決勝)はしっかり出たい。

(1着の南アフリカの記録の感想を問われて)ほかの国のタイムは見ていない。(南アフリカは37秒)65? イギリスは? 37秒56。速いな。今年は(シーズン)最初に世界リレーがあったのも大きいと思うが、各国がバトンワークに力を入れているのかなという感じがある。

 



・白石 黄良々(セレスポ)

調子自体はいいので、自信を持って走った。200mのほうはダメだったけれど、走りには自信があった。リレーのほうでは、前の(レーンを走る)フランスのJimmy Vicaut選手を追いかけて、それなりの走りができたと思う。勝負はあくまで明日。しっかり休んで、気持ちをもう1回高めて臨みたい。

(バトンパスは)昨日の時点で少し詰まるかもしれないということはわかっていたけれど、1~2走、2~3走ともに、今日は決勝に残ることを考えて“安全バトン”で行った。足長は、(事前合宿の)北麓でやったものと同じ。互いに調子がいいので、少し詰まる部分があった。そこが修正できれば、まだまだタイムは上げられると思う。

アンダーハンドで渡すのは、(ナショナルチームに入って)初めて経験しているので、そこだけが不安なところでもあった。でも、(今日は)すんなり行けたので、明日(の決勝)もこんな感じでいけたらいいなと思う。

 

・桐生 祥秀(日本生命)

100m(の準決勝が終わって)から1週間あったので、疲れは抜けている。予選ということもあって、バトンは全区間で詰まっていた。明日の決勝では歩数(足長)を伸ばすか、思いきり出るかを、これからみんなで相談したい。

(初めてとなるサニブラウン選手とのバトンパスはどこに気をつけたか、の問いに?)「(意識したのは)とりあえず渡して走る」という簡単な感覚。ハキームは2走はやっているが、4走はやったことがなかったので、(スタートの)出方とかがわからないと言っていたので、それを練習でやってきた。

レース前は、タイムというより1着で通過したいと考えていた。アメリカ、イギリスと別の組になったので、ここでしっかり1着を狙っていた。(2着という結果もそうだが)この予選は全体にレベルが高かった。日本もタイムは悪くはないけれど、このまま行ったのでは決勝で勝てない。決勝では、攻めるバトン、攻める走りをしたい。

 



・サニブラウン アブデルハキーム(フロリダ大学)

(初めて日本代表)新鮮味があった。比較的リラックスして走れたのでよかった。(全体のレベルが高い予選となったと)そう思う。バトンをもらうときに、「すごい(ほかのチームが)いる」と思ってびっくりした。

「とりあえず決勝へ行って…」と思っていたので、今日はけっこう“安全バトン”でつないだ。アンダー(ハンドパス)自体は問題なかった。2年前(のロンドン世界選手権のとき)は、「出」の部分で、本当に全然出られていなかったのだが、大学とかでもいろいろ練習してしっかり出られるようになったので。そこに関しては、ドーハに来てもバトンパスを練習することができたので、問題なかったのかなと思う。

(バトンパスは)結構、(桐生選手を)引きつけて出たので、そこで思いきり出れば、もっと質の高いパフォーマンスができる。(決勝では)もう一段階、自分の走りを上げることができたらと思う。

 

 文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォートキシモト


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