2019.09.27(金)その他

【記録と数字で楽しむドーハ世界選手権】男子棒高跳/江島雅紀、 山本聖途、澤野大地

▶ドーハ世界選手権特設サイト


9月27日(金)から10月6日(日)の10日間、カタールの首都ドーハで「第17回世界選手権」が開催される。ここでは、日本人が出場する種目を中心に、「記録と数字で楽しむドーハ世界選手権」を紹介する。

なお、これまでにこの日本陸連HPで各種の競技会の記事で筆者が紹介したことがある同じ内容のデータも含むが、可能な限りで最新のものに修正した。





★男子棒高跳★

大学3年生で20歳の江島雅紀(日大3年)が初出場。江島のコーチでもある39歳の澤野大地(富士通)は2003・05・07・09・11・13年に続き7回目。山本聖途(トヨタ自動車)が13・15・17年に続き4大会連続出場。トリオでの出場は、2013年に続き史上2回目。

なお、澤野の7回出場は、ティム・ロビンガー(ドイツ/1995~2007年に7回出場)と並び、この種目での最多出場回数の記録となる。

さらに、9月16日に39歳の誕生日を迎えた澤野が「ファイナリスト」となれば、この種目での「最年長ファイナリスト」となる。これまでの「最年長ファイナリスト」は「38歳335日」のデレク・マイルズ(アメイカ/2011年大会)。

2019年の記録は3人とも5m71でその順位(1国3名以内。前回優勝でワイルドカードのアメリカは4名)は、24位タイだ。

五輪を含めてこれまでの日本人入賞者は、
1928年五輪 6位 中沢米太郎(東京高師)
1932年五輪 2位 西田 修平(早 大)
 〃    5位 望月 倭夫(東京高師)
1936年五輪 2位 西田 修平(日 立)
 〃    3位 大江 季雄(慶 大)
 〃    6位 安達  清(早 大)
1952年五輪 6位 沢田 文吉(岐阜市教委)
2005年   8位 澤野 大地(ニシスポーツ)
2013年   6位 山本 聖途(中京大)

世界選手権での日本人最高記録は、山本が6位になった時の5m75(2013年)。

過去の1・3・8位の記録と決勝に進むことができなかった最高記録は、以下の通り。
 年  1位 3位 8位 予選落最高
1983年 5.70 5.60 5.40  5.40
1987年 5.85 5.80 5.60  5.30
1991年 5.95 5.85 5.60  5.45
1993年 6.00 5.80 5.70  5.65
1995年 5.92 5.86 5.60  5.55
1997年 6.01 5.91 5.70  5.60
1999年 6.02 5.80 5.70  5.55
2001年 6.05 5.85 5.75  5.70
2003年 5.90 5.85 5.70  5.60
2005年 5.80 5.65 5.50  5.45
2007年 5.86 5.81 5.81  5.65
2009年 5.90 5.80 5.65  5.55
2011年 5.90 5.85 5.65  5.50
2013年 5.89 5.82 5.65  5.40
2015年 5.90 5.80 5.65  5.65
2017年 5.95 5.89 5.65  5.60

まずは、このところ5m70か5m75に設定される予選通過標準記録をクリアすることだが、実際にはそれよりも低い高さで通過できることも多い。が、それまでをノーミスでないと試技内容の差で明暗が分かれるケースもある。

メダルを獲得するには、澤野の日本記録(5m83)レベルを跳ばなければならないだろうが、入賞ラインは2009年以降5大会連続で5m65。日本勢のトリオ入賞や複数入賞の可能性は十分にある。


野口純正(国際陸上競技統計者協会[ATFS]会員)
写真提供:フォート・キシモト

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