2019.09.27(金)その他

【記録と数字で楽しむドーハ世界選手権】男子走高跳/戸邉直人、衛藤昂、佐藤凌

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9月27日(金)から10月6日(日)の10日間、カタールの首都ドーハで「第17回世界選手権」が開催される。ここでは、日本人が出場する種目を中心に、「記録と数字で楽しむドーハ世界選手権」を紹介する。

なお、これまでにこの日本陸連HPで各種の競技会の記事で筆者が紹介したことがある同じ内容のデータも含むが、可能な限りで最新のものに修正した。




★男子走高跳★

室内&屋外を含めて2019年の「ワールドリーダー」である戸邉直人(JAL)。衛藤昂(味の素AGF)、国際陸連のインビテーションで出場できることになった山本凌(東日印刷)が加わりトリオでエントリー。この種目での「トリオ・エントリー」は、2015年に続いて2回目。

日本は、この種目に1983年の第1回大会から11回出場していて、過去最高成績は、予選2組のトータル順位で「18位」。1983年の阪本孝男さん(東海スポーツ)と2015年の戸邉のもの。最高記録はその時に戸邉が跳んだ2m26である。

以上の通りで、これまで日本人選手が決勝に進出したことはないが、今回は「メダル」それも「金色」の可能性もある。

2019年のエントリー記録(屋外)の順位は、衛藤(2m30)が10位タイ、戸邉(2m28)が21位タイ、山本(2m27)が27位タイ。戸邉が2月に室内で跳んだ2m35は、屋外を含めても2019年の「世界1位タイ」である。

過去の1・3・8位の記録と決勝に進むことができなかった最高記録は、以下の通り。
 年  1位 3位 8位 予選落最高
1983年 2.32 2.29 2.26  2.18
1987年 2.38 2.38 2.29  2.24
1991年 2.38 2.36 2.28  2.24
1993年 2.40 2.37 2.31  2.25
1995年 2.37 2.35 2.25  2.27
1997年 2.37 2.35 2.29  2.23
1999年 2.37 2.32 2.29  2.26
2001年 2.36 2.33 2.25  2.25
2003年 2.35 2.32 2.29  2.27
2005年 2.32 2.29 2.29  2.24
2007年 2.35 2.35 2.26  2.26
2009年 2.32 2.32 2.23  2.27
2011年 2.35 2.32 2.29  2.28
2013年 2.41 2.38 2.29  2.26
2015年 2.34 2.33 2.25  2.29
2017年 2.35 2.29 2.25  2.29

2013年こそ表彰台のレベルは高かったが、30年あまり前と比べこのところは1・3・8位とも記録の水準が低くなっている。

2011年以降、予選通過標準記録は2m31の設定だが、実際には2m29あるいは2m26をそれまでノーミスで1回目に跳べば決勝進出ということが多い。そして予選でクリアした高さを決勝で跳べば、あるいは予選よりも低い記録でも入賞という年もある。

2019年の室内では戸邉の2m35が世界のトップ、屋外でも2m35(マクシム・ネデセカウ/ベラルーシ/9月9日)がトップという近年では最も低い水準で世界選手権を迎えることになった。5~6年前に2m40以上を連発していたムタズ・バルシム(カタール/2m43=2014年。19年は2m27)、ボーダン・ボンダレンコ(ウクライナ/2m42=2014年。19年は2m31)が復調すればメダルの水準が一気に上がるが、今季のこれまでの状況からするとその可能性は低いかもしれない。

まずは、2m30か31に設定されるであろう予選通過標準記録を確実にクリアする、あるいはそれよりも一つ低い高さまでをノーミスで跳べば決勝進出は間違いないだろう。

今シーズンの状況からすると決勝で、2m30をクリアできれば入賞は間違いなし。試技内容によっては、メダルの可能性もある。戸邉が2月の室内で跳んだ2m35を再現できれば「メダル」は確実であろうし、試技内容によっては「金」という可能性もある。

国際陸連の採点表で「2m35」を100mの記録に当てはめると「9秒95」に相当する。戸邉の11年以降の各年の室内ベストとその年の屋外ベストを比較すると、室内に参戦しなかった16年を除き18年までの7年間の屋外ベストは室内ベストよりも平均値で「5.7cmアップ」している。ということは、今シーズンは「2m40も射程圏内」ということになる。

ベスト記録では戸邉と5cmの差がある衛藤だが、戸邉との直接対決は下表の通りで、この2年あまりは勝ったり負けたりのほぼ互角の勝負をしている。2人が揃って2m30以上をクリアできれば「W表彰台」の可能性もある。インビテーションで出場できることになった佐藤も決勝で2m27の自己ベスト以上をクリアできれば入賞のチャンスがある。

表/戸邉と衛藤の対戦成績
・決勝に限る
 年月日  大会名     戸邉直人  vs  衛藤 昂
2010.04.25 選抜和歌山   4) 2.15 〇  ● 6) 2.10
2010.06.06 日本選手権   5) 2.15 〇  ● 6) 2.10
2010.09.12 日本学生    2) 2.16 引き分け 2) 2.16
2011.04.24 選抜和歌山   3) 2.15 〇  ● 5) 2.15
2011.05.29 埼玉県記録会  6) 2.05 ●  〇 2) 2.10
2011.06.12 日本選手権   1) 2.22 〇  ● 2) 2.19
2011.07.09 アジア選手権  5) 2.21 ●  〇 4) 2.24
2011.09.11 日本学生    5) 2.13 ●  〇 1) 2.22
2012.01.24 オストラバ   6) 2.15 〇  ● 11) 2.10
2012.01.28 フストパチェ  4) 2.14 〇  ● 12) 2.05
2012.04.22 兵庫リレー   1) 2.16 〇  ● 2) 2.16
2012.05.04 水戸国際    1) 2.20 〇  ● 2) 2.15
2012.06.10 日本選手権   4) 2.15 ●  〇 2) 2.20
2012.09.10 日本学生    1) 2.22 〇  ● 3) 2.19
2012.10.06 国 体     2) 2.21 〇  ● 9) 2.09
2013.04.28 選抜和歌山   2) 2.20 〇  ● 3) 2.10
2013.06.09 日本選手権   2) 2.20 引き分け 2) 2.20
2013.09.08 日本学生    1) 2.28 〇  ● 2) 2.25
2013.10.06 国 体     3) 2.24 ●  〇 1) 2.27
2014.01.27 オストラバ   4) 2.20 〇  ● 11) 2.15
2014.04.27 選抜和歌山   1) 2.19 〇  ● 2) 2.16
2014.05.11 GGP東京   3) 2.31 〇  ● 4) 2.28
2014.06.08 日本選手権   3) 2.20 ●  〇 1) 2.23
2014.09.29 アジア大会   5) 2.25 〇  ● 11) 2.15
2014.10.20 国 体     2) 2.21 〇  ● 3) 2.21
2015.05.10 GGP川崎   5) 2.20 ●  〇 3) 2.28
2015.06.27 日本選手権   1) 2.26 〇  ● 2) 2.26
2016.06.26 日本選手権   6) 2.20 ●  〇 1) 2.29
2017.05.03 静岡国際    3) 2.20 ●  〇 1) 2.25
2017.05.21 GGP川崎   4) 2.25 ●  〇 2) 2.30
2017.06.25 日本選手権   3) 2.20 ●  〇 1) 2.25
2017.07.01 パ リ     記録なし ●  〇 1) 2.25
2017.07.04 ギュライ記念  4) 2.26 〇  ● 8) 2.20
2017.10.07 国 体     2) 2.19 ●  〇 1) 2.22
2018.05.03 静岡国際    1) 2.28 〇  ● 3) 2.20
2018.05.20 GGP大阪   1) 2.30 〇  ● 4) 2.25
2018.06.24 日本選手権   2) 2.20 ●  〇 1) 2.25
2018.08.27 アジア大会   3) 2.24 〇  ● 6) 2.24
2019.04.24 アジア選手権  3) 2.26 ●  〇 2) 2.29
2019.05.19 GGP大阪   1) 2.27 〇  ● 2) 2.24
2019.06.06 ローマ     11) 2.15 ●  〇 9) 2.19
2019.06.27 日本選手権   1) 2.27 〇  ● 2) 2.24
----------------- 24勝  17勝 ----
                  2引き分け

野口純正(国際陸上競技統計者協会[ATFS]会員)
写真提供:フォート・キシモト

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