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2023.03.10(金)

【JMCシリーズⅡ最後のG1レース!】名古屋ウィメンズマラソン展望~世界選手権&MGCへの挑戦権を懸けたランキング争い~



8月のブダペスト世界選手権や、24年パリ五輪の代表選考レースマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を懸けたジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ(JMC)のシリーズⅡも女子は残り2レースとなった。
12日(日)に名古屋市のバンテリンドーム ナゴヤを発着する「名古屋ウィメンズマラソン2023」には、6名のMGC出場権獲得者(ファイナリスト)のほか、JMCシリーズⅡで2487ポイントを獲得し、ランキング3位に入る上杉真穂(スターツ)ら有力選手がエントリーした。

女子MGCファイナリストは、先週の「東京マラソン2023」が終わった時点で28名となり、今大会でで新たなファイナリストが誕生するのか注目が集まる。

今大会はJMCシリーズⅡで最後となる「グレード1(G1)」レースに指定されており、2時間28分00秒以内で日本人1位~3位または2時間27分00秒以内で日本人4位~6位に入るか、順位に関係なく2時間24分00秒以内でフィニッシュする等の条件をクリアすれば、10月に東京で開催されるMGC出場権が付与される。

また、JMCシリーズのチャンピオン(第106回日本選手権者)になると、ブダペスト世界選手権の日本代表が内定することから、上杉らランキング上位の選手にとっては世界選手権代表も視野に入れたレースになるだろう。


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◆JMCシリーズⅡランキング8位以内でMGC出場権獲得

JMCシリーズⅡのポイントランキングを見ると、2487ポイントで3位の上杉真穂(スターツ)が、今大会のエントリー選手で最上位。上杉は先週の「東京マラソン2023」以前はランキングトップを守っていたが、東京マラソンで日本人1位となった松田瑞生(ダイハツ)、同2位の細田あい(エディオン)が浮上したため3位に順位を落とした。今大会1323ポイント以上を獲得できればトップに返り咲くことができるが、ランキングを動かすことができるか。昨年の「大阪国際女子マラソン」で自己ベストの2時間22分29秒を出してMGC出場権はすでに獲得している。

ほかに上位ランクインを狙えるのが、今年1月の「大阪国際女子マラソン」で5位に入り、MGCファイナリストとなった池田千晴(日立)だ。すでに2387ポイントを保有しており、今大会で完走すれば現状では6位にランクイン。1378ポイント以上を獲得することができれば、トップ浮上となる。大阪国際女子で自己ベストの2時間25分59秒を出しており、10月開催のMGCに向けてさらに調子を上げていくか。

また、JMCシリーズⅡ終了時点でランキングの上位8名にMGC出場権が与えられることから、まだMGC出場権を獲得していない選手にとっては、8位以内へランクインすることが目標の一つになる。

そういった視点で見ると、現在2280ポイントで11位にランクインしている青木奈波(岩谷産業)が、1182ポイント以上の獲得で8位浮上の可能性を持つ。先月の「大阪マラソン2023」で自己ベストの2時間30分1秒をマークしており、そこから2週間と連戦にはなるが、ポイントを加算してMGC出場権を獲得したい。また2時間25分59秒以内でのフィニッシュで、ワイルドカードによるMGC出場権獲得の可能性もある。

すでに2251ポイントを獲得している池満綾乃(鹿児島銀行)もランキング8位以内の可能性を持つ。このままのポイントでは届かないが、今大会1186ポイント以上を獲得すればランキング8位以内の可能性が出てくる。さらに池満は、今大会で2時間27分7秒以内を出せば、ワイルドカードによるMGC出場権獲得となるため、この記録を視野に入れたレースを展開するだろう。4年前の「名古屋ウィメンズマラソン」で自己ベストの2時間26分7秒を出しており、相性も良さそうだ。

ほかに現在15位の佐藤奈々(スターツ)、16位の澤畠朋美(埼玉陸協)、17位の松村幸栄(コモディイイダ)、19位の藤澤舞(札幌エクセルAC)、自己ベスト2時間23分47秒の清田真央(スズキ)らがランキング8位以内を目指してポイント獲得を狙ってくるだろう。

ちなみにすでにMGC出場権を獲得している和久夢来(ユニバーサルエンターテインメント)は、JMCシリーズⅠでランキング8位以内に入り、ファイナリストの仲間入りを果たしている。


◆東京五輪代表の前田もMGC出場権を懸けたレースに

21年東京五輪代表の前田穂南(天満屋)は、2時間28分以内で3位に入るか、順位に関係なく2時間24分以内でフィニッシュすることでMGC出場権の獲得を狙う。東京五輪のあとは故障などもあり、フルマラソンのレースには出場しておらず、1月の「大阪国際女子マラソン」も左足くるぶし横の痛みのため欠場となった。復調してパリ五輪への挑戦権を獲得できるか。

また、1月の「大阪国際女子マラソン」で自己ベストの2時間29分45秒をマークした棚池穂乃香(大塚製薬)は、さらなる自己ベスト更新とはなるが、2時間26分15秒以内でフィニッシュすれば、ワイルドカードによるMGC出場権獲得となる。

ここまでに紹介していない選手で、すでにMGCファイナリストの資格を持つランナーは3名。

21年東京五輪マラソン代表の鈴木亜由子(JP日本郵政G)は、昨年のベルリンマラソンで2時間22分2秒と自己ベストを出して、MGC出場権を一発で獲得した。地元・愛知県出身で時習館高から名古屋大に進学し、大学時代はユニバーシアード(ロシア)の10000mで金メダル、5000mで銀メダルを獲得。日本郵政Gに入社後も16年リオ五輪で10000mと5000mで日本代表入りするなどトップランナーとして活躍してきた。今大会は地元で自己ベスト更新を狙い、10月のMGC本番への収穫を得たい。

昨年の「大阪国際女子マラソン」で自己ベストの2時間23分11秒をマークし、MGC出場権を獲得した谷本観月(天満屋)も秋のMGCを見据えたレースとなる。前回のMGCもファイナリストの資格を得ていたが、ドーハ世界選手権を優先してMGCは辞退。その19年ドーハ世界選手権ではマラソンで7位入賞を果たした。

さらに昨年の「名古屋ウィメンズマラソン」で、初マラソンながら女子日本学生最高記録となる2時間25分2秒を出して、鮮烈なマラソンデビューを飾った鈴木優花(大東大→第一生命グループ)も、その前回大会でMGC出場権を獲得。今大会は2度目のフルマラソンとなる。経験値は浅いが、19年ユニバーシアード(イタリア)のハーフマラソンでは金メダルを獲得するなど高いポテンシャルを持つランナーだ。

「名古屋ウィメンズマラソン2023」は、12日(日)9時10分にバンテリンドーム ナゴヤをスタートし、早春の名古屋を駆け巡る。JMCシリーズⅡのランキングに変動はあるのか。そして新たに女子MGCファイナリストに加わるのは!?

ブダペスト世界選手権、パリ五輪への道を拓くJMCシリーズⅡも、女子は名古屋と徳島の2レースを残すのみ!


~オンエア情報~

■テレビ中継
2023年3月12日(日)9:00から生中継
フジテレビ系全国ネット
https://www.tokai-tv.com/womens2023/

【解説】
有森裕子(バルセロナ五輪 銀メダル、アトランタ五輪 銅メダル)
高橋尚子(シドニー五輪 金メダル)
野口みずき(アテネ五輪 金メダル)
金哲彦(ニッポンランナーズ理事長)

【実況】
森脇 淳 (東海テレビ)他

【東海テレビアンバサダー】
河合郁人(A.B.C-Z)


▼【JMCシリーズ】『名古屋ウィメンズマラソン2023』直前“スペシャル対談”:シリーズⅡ G1レース最終戦を制するのは!?~河野ディレクター×前田彩里選手×山中美和子監督~


▼JMCアワード 小中高校生を特別ご招待!!(申込〆切:3月12日)
https://www.jaaf.or.jp/jmc-series/news/article/17558/

▼JMCアワード マラソンランナー&ファン 特別ご招待!!(申込〆切:3月12日)
https://www.jaaf.or.jp/jmc-series/news/article/17599/

▼ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ 特設サイト

https://www.jaaf.or.jp/jmc-series/

▼マラソングランドチャンピオンシップ 特設サイト
https://www.mgc42195.jp/

▼名古屋ウィメンズマラソン2023大会ページ
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1706/

▼エントリーリスト
https://womens-marathon.nagoya/news/20230216-1430/pdf/invited.pdf

クレジット:アフロスポーツ

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