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2026.09.27(日)大会

【愛知・名古屋2026アジア競技大会】マラソン総括



愛知・名古屋2026アジア競技大会(以下、名古屋アジア大会)の男女マラソンは、大会4日目の9月26日朝に行われ、日本は、男子が1位と11位、女子は3位と4位という成績を上げました。競技を終えた同日午後、強化委員会の高岡寿成シニアディレクターが囲み取材に対応し、レース総括を行ったうえで、記者からの質問に答えました。高岡シニアディレクターのコメント要旨は、下記の通りです。


アジア大会男女マラソン総括

高岡寿成シニアディレクター(マラソン担当)

アジア大会に向けては、この時期を名古屋での開催を踏まえ、暑くなることを想定して準備をしてきました。そこに関しては、私たちが蓄積し、強みとなっている暑熱対策を、今年もさらにアップグレードされた状態で挑めたのかなと思っている。暑熱対策については、長年協力をいただいている科学委員会委員長の杉田正明さんのご尽力や、昨年で言えば、東京世界選手権女子マラソンで7位入賞を果たした小林香菜選手(大塚製薬)の成功例を我々は持っていたので、監督である河野匡さんに話をしていただく機会を設けた。結果として、想定とは違った(涼しい)コンディションにはなったものの、事前の段階においては、十分な準備ができたと思っている。
また、この準備段階では、合宿先の千歳市(北海道)をはじめとして、各地で力をお借りした。こうして今日のマラソンのために、本当に多くの方々から時間と力をお貸しいただけたことに、まずは感謝を申し上げたい。

そういったなかで、本日のレースでは、前回大会で獲得できなかったメダルを、男女ともに獲得することができた。特に、男子においては山下一貴選手(三菱重工)金メダルを獲得。選手を見ていて、頼もしく映ったレースであった。
レース展開については、山下選手に関しては、自分のペースでレースを組み立てているように見えた。苦しい局面では、これまでに培った粘り強さが十分に発揮できていたし、駆け引きや勝負を繰り広げて42.195kmをきっちり走りきった点でも強さを十分感じることができた。「おめでそう。勝ってくれてありがとう」という言葉を、私からも本人には伝えたいと思う。
また、女子に関しては、矢田みくに選手(エディオン)が2回目のマラソン挑戦となった。本来、初マラソンに続く2回目のレースに恐怖心を覚えることもあるのだが、矢田選手については、そういったところを全く感じさせることがなかった。あの攻めていくレーススタイルというのは、彼女の強みであるということを今日、すごく感じた。
もう少し工夫すれば、メダルの色が変わっていたのかなと思う要素もあったが、そうした彼女の良さが十分に表れていたし、また、先頭から離されてからも粘り強くレースできたことは、上位選手とのタイム差にも表れていると思う。終盤における佐藤早也伽選手(積水化学)の追い上げもすごかったと聞いているが、そこでもかわされることなく3位でゴールできた。吉田祐也選手(GMOインターネットGrp)は11位であったが、トータルで見たとき、アジア大会代表を選出してから準備を進めてきたこの何カ月かの成果が出せたのではないかと思う。

【質疑応答】
Q:山下選手は、ブダペスト世界選手権での悔しい思い(痙攣による失速)と、そこから続いた苦しい時期を乗り越えての金メダル。成長をどう感じている?
高岡:時間の経過とともに本当に強くなった。代表のユニフォームを、再び自分の力で勝ちとって走れたことが、本当に強い心と実力が伴ったことを示していると思う。また、今大会には、山下・吉田・矢田・佐藤の4選手が出場したわけだが、日本としては、どの選手が出ても同じような位置に到達できる力はあるのではないかということを、私自身は感じている。

Q:暑熱環境について、今日は気温がおそらく低かったと思われるが、湿度も含めてみたときにはどうであったか?
高岡:気温は高くなかったが、湿度が非常に高かった。そういった意味では、我々の暑熱対策において、気温だけでなく、湿度も高い条件下でのトレーニングもしていることを考えると、見えない効果があったのではないかと思う。

Q:来年には、同じ名古屋でMGCが行われる。ほかの選手も含めて、今度、期待したいことは?
高岡:本当に万全な状態で、MGCの舞台で戦ってほしいと思いますし、そのなかで勝ち抜いた選手たちが、ロサンゼルス(オリンピック)で、また今回のようにいい話ができるような機会をつくってくれることを信じている。

※本稿は、9月26日に、実施した囲み取材において、高岡寿成シニアディレクターが発言した内容をまとめました。より明瞭に伝えることを目的として、一部、修正、編集、補足説明を施しています。

文:児玉育美(JAAFメディアチーム)

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