
チームJAPANハイライト
Day2:9月14日(日)
大会2日目の9月14日は、モーニングセッションとイブニングセッションの2部構成。モーニングセッションは、午前7時30分にスタートした女子マラソンから始まりました。1日目の35km競歩同様に、暑熱の悪影響を考慮して、当初の予定より30分繰り上げてのスタートです。日本からは、安藤友香(しまむら)、小林香菜(大塚製薬)、佐藤早也伽(積水化学)の3選手が出場。日本人最上位の成績を残したのは、今大会が初の世界大会代表となった小林選手でした。小林選手は、序盤から首位が見える位置でレースを進める積極的な走りを披露。後方待機でレースを始め、最終的に優勝争いを繰り広げることになったアフリカ選手らに、25km手前で逆転され、11位まで後退しましたが、前を行く選手を一人ずつかわして再び順位を上げ、40km手前で7位まで再浮上。2時間28分50秒でフィニッシュし、初の世界大会で7位入賞を果たしました。
序盤を第2グループに位置してレースを進めた佐藤選手は、その後、先頭する選手たちとの差異が大きく開く場面もありましたが、粘りの走りで前を追い、徐々に順位を上げて2時間31分15秒・13位でフィニッシュ。初出場だった前回のブダペスト大会での成績(20位)を大きく上回りました。2017年ロンドン大会以来の出場となった安藤選手は、序盤は前方に位置してレースを進めましたが、徐々に順位を落としてしまいます。終盤は苦しい展開となりましたが、最後まで走りきり、2時間35分37秒・28位でフィニッシュしました。

女子マラソンのレースが進行するなか、スタジアム内では、9時からは、男子1500m予選が行われました。予選は全4組での実施で、各組上位6着までが準決勝に進むことができます。日本からは、飯澤千翔選手(住友電工)が1組目に出場。序盤は中段付近に位置してレースを進めた飯澤選手ですが、終盤に入ってペースが上がったところで対応することができず、3分41秒76・13着でフィニッシュ。予選突破は叶いませんでした。

モーニングセッションの最後に行われたのは、日本勢がフルエントリーした女子100mハードルの予選です。中島ひとみ(長谷川体育施設)、福部真子(日本建設工業)、田中佑美(富士通)の3選手が出場。予選は、全6組で各組上位3着と4着以下の記録上位者6名までが準決勝に進出できる条件で行われ、2組に田中選手、5組に福部選手、6組に中島選手が入りました。田中選手が13秒05(±0)・6着で予選突破は叶いませんでしたが、5組4着の福部選手(12秒92、+0.1)と6組5着の中島選手(12秒88、±0)はプラスによる準決勝進出を果たしました。女子100mハードルの準決勝・決勝は、ともに9月15日のイブニングセッションで行われます。


2日目のイブニングセッションは、18時35分から行われた男子400m予選でトラック種目の競技がスタートし、続いて女子400m予選が行われるタイムテーブル。どちらも全6組で行われ、各組上位3着および4着以下の記録上位者3名が、9月16日に行われる準決勝に進出できます。男子400mには佐藤風雅選手(ミズノ)と中島佑気ジョセフ選手(富士通)の2名が、また、女子400mでは、前日、8位入賞を果たした男女混合4×400mリレーでアンカーを務めた松本奈菜子選手(東邦銀行)が、レースに挑みました。
男子では、2組目に入った中島選手が、自身が課題に掲げていた事柄を、きっちりとクリアしてコーナーを抜け、ホームストレートでトップに並びかける好走を披露して2着でフィニッシュ。44秒44の日本新記録をマーク。1日空けて9月16日に行われる準決勝に駒を進めました。ちなみに中島選手の100mごとのラップは、11秒20、10秒32、11秒17、11秒75という好タイムでした(オフィシャルリザルツ記載のデータによる)。1組で2レーンでのレースとなった佐藤風雅選手も、シーズンベストの45秒10をマークしましたが5着で予選突破はならず。また、女子の予選最終6組でのレースとなった松本選手は、スタート直後から果敢に攻めるレースを展開。52秒41・7着でのフィニッシュとなりました。

男女400m予選と並行して、フィールドで行われていたのは男子走高跳予選です。A・B2つの組に分かれて行われ、予選通過記録は2m30でしたが、2m25の試技が終わった段階で、成功した選手が13名に絞られたため、決勝は13名で行われることに。結果的に2m25が明暗を分ける記録となりました。
日本は、この種目にフルエントリー。A組に入った真野友博選手(九電工)は、2m16、2m21と1回でクリアしたものの、2m25を跳ぶことができず、組6位タイ、全体では14位で競技を終える形となりました。すべての試技を1回で成功させ、全体トップタイで予選通過を果たしたのは赤松諒一選手(SEIBU PRINCE)。2023年ブダペスト世界選手権、2024年パリオリンピックに続き、3年連続での世界大会決勝進出です。また、8月に2m33をクリアし、初の世界大会出場を果たした瀬古優斗選手(FAAS)は、シューズの不具合などもあり、2m16を2回目、2m21は3回目で越えていく試技内容となりましたが、勝負所となった2m25を1回でクリア。組3位、全体4位で、赤松選手とともに9月16日に行われる決勝に駒を進めました。


男子10000m決勝には、葛西潤(旭化成)・鈴木芽吹(トヨタ自動車)の2選手が出場しました。25選手によって行われたレースは、「超々スローペース」でのスタートに。最初の400mは74秒。さらに入りの1000mは3分14秒87(以上、ともにオフィシャルリザルツのデータによる)と、前日の女子10000m決勝で、800mから3500mまでトップを引いた廣中璃梨佳選手(JP日本郵政G、6位入賞)の通過タイム(3分10秒93)よりも遅いペースで流れていく異例の展開に。2800mあたりで葛西・鈴木両選手が前に出て集団を引いたり、4000mを過ぎてからは鈴木選手が前に出てペースアップを図ったりするなどの場面も見られましたが、変化は見られず、5000mはなんと15分10秒25もかかっての通過となりました。しかし、その後はいったんペースが上がったかと思いきや、再び落ちて集団が密になる場面を何度か繰り返すことに。日本勢も後退したり入賞圏内に再浮上したりと、ペースのコントロールに苦慮する展開となりました。最終的に、2人は8000mを過ぎたあたりで大きく順位を落とすこととなり、鈴木選手が29分33秒60で20位、葛西選手は22位・29分41秒84でレースを終えました。

文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト
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