
9月13日(土)から21日(日)までの9日間「東京2025世界陸上競技選手権大会」が国立競技場で開催されます!
開幕まで約16日!!現在日本代表に決定している23名の選手のプロフィールをご紹介していきます。
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藤井菜々子(エディオン)
女子20km競歩
1999年5月7日、福岡県生まれ。走ることが好きで、小学校3年生から当時住んでいた山口県光市のクラブチーム(光スポーツ少年団)に、福岡へ戻った4年時からは那珂川ジュニアランナーズに所属し、中距離やクロスカントリー、100mやリレーにも取り組む。那珂川北中学校時代は、陸上部での活動と並行してクラブチームの練習にも参加。800mと1500mで全日本中学校選手権出場を目指した。しかし、両種目ともに参加標準記録にわずかに届かず、全国大会への出場はかなわなかった。2015年から長距離の強豪として知られる北九州市立高校に進んだが、1年の冬に左脛を疲労骨折し、走れない時期の心肺機能トレーニングの一つとして競歩に取り組んだ。自身は、あくまでリハビリと捉えていたが、顧問の勧めや、長距離種目のチーム内競争が激しかったこと、対校得点に貢献したいという思いもあり、2年時のインターハイ路線最初の大会となった福岡県北部ブロック予選で初出場して2位に。その後も、県大会1位、北九州大会1位と勝ち進み、初の全国大会となったインターハイで2年生優勝(23分17秒23)を達成した。成年5000m競歩で出場した秋の岩手国体では高校歴代3位、高2最高となる22分14秒52をマーク。同年のリオデジャネイロオリンピックに出場した岡田久美子(当時ビックカメラ、現富士通)に次いで2位となり、注目を集める存在となった。

その後も、依然として走ることをメインとしたトレーニングに取り組み、冬季練習ではケガにも見舞われるアクシデントもあったが、3年時は、最初の北部ブロック大会を22分11秒03(高校歴代2位)の自己ベストからスタート。山形インターハイを大会新記録で連覇すると、成年5000m競歩に出場した愛媛国体では “独り旅”を展開し、前記録を11秒以上更新する21分33秒44の高校新記録で圧勝。観戦に来ていた岡田から競歩の魅力を聞く機会に恵まれたことも重なって、この種目への専念を決意する。同年冬には、日本陸連が、次世代競技者の強化育成を目的に実施しているダイヤモンドアスリート制度の第4期認定アスリートにも選出。2018年度からエディオンに入社し、万全のバックアップ体制を受け、本格的に競歩と向き合っていくことになった。

高校3年の2月の日本選手権で初の20kmを経験(1時間43分28秒、17位)したのち、社会人1年目には、5月の世界競歩チーム選手権で初の日本代表に選出され、ジュニア10kmで銅メダルを獲得。トラックでも、アジアジュニア選手権2位、U20世界選手権4位と、10000m競歩で実績を重ねた。20kmへの移行もスムーズに進み、2019年2月の日本選手権で初の1時間30分切りを果たす1時間29分55秒をマークすると、6月の国際競歩グランプリでは日本歴代4位(当時)の1時間28分58秒へと更新(12位)。シニアでの初代表となった10月のドーハ世界選手権20km競歩では、岡田(6位)に続き、1時間34分50秒で7位入賞を果たすなど、20歳にして日本陸上界を代表する選手へと成長した。

2021年2月の日本選手権20km競歩で、初の日本タイトルを獲得すると、同年夏の東京オリンピックに出場(13位)。2022年には世界競歩チーム選手権のシニア(20km)に出場して5位に入賞、オレゴン世界選手権20kmでは、前回から1つ順位を上げて6位(1時間29分01秒)でフィニッシュして2大会連続入賞を達成している。2023年は、ブダペスト世界選手権で14位、アジア大会で銅メダルを獲得した。

パリオリンピックに向けては、2月の日本選手権20km競歩で、日本人女子2人目の1時間28分切りとなる1時間27分59秒(日本歴代2位)をマークして2年連続3回目の日本選手権獲得を果たすと同時に、条件を満たして代表に即時内定する好スタートを切った。しかし、その後、股関節のケガに見舞われ、本番はスタートラインには立てたものの、乱れた歩型の修正が効かず初のペナルティゾーン入りを喫するなどして、1時間34分26秒・32位に終わっている。

この悔しさを晴らすべく、東京世界選手権に向けては、質の高いトレーニングを継続するなかで、スピードの向上と徹底的なフォームの見直しに取り組んだ。手応えをつかんで迎えた2025年2月の日本選手権20kmでは、日本人女子で初の1時間26分台となる1時間26分33秒の日本新記録を樹立して優勝。条件は異なるもののパリオリンピックのメダルライン(1時間26分25秒)に迫る好記録で、4大会連続となる世界選手権出場を内定させている。

文:児玉育美(日本陸連メディアチーム)
写真:フォート・キシモト
【東京2025世界陸上】女子20km競歩スケジュール
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◆決勝:9月20日(土)モーニングセッション 7時30分START
【東京2025世界陸上】9月13日~21日 国立競技場開催

◆期日:2025年9月13日(土)~21日(日)
◆会場:国立競技場(東京)
◆チケット情報:https://tokyo25-lp.pia.jp/
▼東京2025世界陸上競技選手権大会 日本代表選手選考要項
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202403/27_103941.pdf
▼東京2025世界陸上 参加資格有資格者一覧
https://www.jaaf.or.jp/news/article/20947/
▼東京2025世界陸上 各種目の代表選考を解説!
https://www.jaaf.or.jp/news/article/22414/
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