
9月13日(土)から21日(日)までの9日間「東京2025世界陸上競技選手権大会」が国立競技場で開催されます!
開幕まであと20日!!現在日本代表に決定している23名の選手のプロフィールをご紹介していきます。
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勝木隼人(自衛隊体育学校)
男子35km競歩
1990年11月28日、福岡県生まれ。平野中学校から陸上を始め、武蔵野台高校では800mに 取り組む。箱根駅伝を目指して2009年春に東海大学へ進んだが、1年時からケガが続き、2 年の春、競歩コーチの誘いがきっかけで競歩を始めると、同年秋の日本インカレ10000m 競歩で5位入賞。約半年後には日本選手権で20kmに挑戦し、1時間23分57秒で7位の成績を 収めた。3・4年時の日本インカレでは連覇を達成。20kmでも、3年時の日本選手権で1時間 21分14秒まで自己記録を更新する。しかし、4年時のロードシーズンに故障の影響で結果 を出せず、卒業後は福岡に戻ってアルバイトをしながら競技を続けることになる。2014年 に一般採用で自衛隊に入隊。自衛隊体育学校への加入が認められた2015年度から競歩に専 念できるようになった。 その後は、谷井孝行や荒井広宙ら世界水準のウォーカーたちとのトレーニングにより、才能が磨かれていった。2015年の全日本競歩高畠大会で、50km初挑戦にして4時間を切る3時間59分03秒をマーク(4位)。2016年日本選手権50km競歩では、3時間52分07秒へと更新し 、谷井・荒井に続いて3位の成績を収めた。2017年には全日本高畠競歩大会を3時間48分36 秒の自己新で制して、初の主要大会タイトルを獲得。翌年行われる国際大会の日本代表入りにつなげた。
2018年には、世界チーム競歩選手権(中国・太倉)50kmで、3時間44分31秒とさらに自己記録を縮めて2位でフィニッシュして団体優勝に貢献。そしてアジア大会(インドネシア ・ジャカルタ)では、34km手前で5分間のペナルティーを喫したなか、酷暑の悪コンディ ションを味方につけて上位を猛追、逆転して金メダルを獲得。この大会は翌年のドーハ世界選手権の選考レースであったため、内定条件を満たした勝木は、ここで初の世界選手権代表の座も手にした。

高温多湿のなか23時30分に競技を開始するという異様な日程で開催された2019年ドーハ世界選手権は、準備段階での昼夜逆転生活のコントロールに苦慮、体 調が整わず4時間46分10秒で27位にとどまった。 東京オリンピックに向けては、最後の1枠を懸けて臨んだ2021年4月の日本選手権50km競歩で、自己記録を2分近く更新する3時間42分34秒をマークするも2位。当初は、補欠選手の登録だった。しかし、ドーハ世界選手権優勝で代表内定を勝ちとっていた鈴木雄介(当時 富士通)が、過酷だったそのレースに起因する長期のコンディション不良が回復せず代表を辞退。レースまで1カ月半のタイミングで、急きょ勝木が出場することになる。本番では、レース序盤で靴紐がほどけるアクシデントもあって30位(4時間06分32秒)と、持ち味を発揮することは叶わなかった。

東京オリンピックで50km競歩が正式種目から姿を消したことは、後方からスタートして徐 々に順位を上げていく展開を得意とする勝木に試練をもたらした。スピード強化に取り組 み2022年・2023年世界選手権35kmに挑戦したが、どちらも「あと一歩」で代表入りならず 。さらに2024年パリオリンピックは、35km競歩に代わって男女混合競歩リレーが採用され 、いっそう不利な状況となる。2024年全日本競歩能美大会20kmで1時間18分43秒まで記録を縮めて優勝したが、オリンピック出場には届かなかった。 しかし、この間の取り組みは、2024年に結果となって表れた。5000m競歩19分38秒 22、10000m競歩39分16秒54と、トラックで自己記録を大幅に更新。10月の全日本競歩高 畠大会35kmは、序盤からハイペースで先頭を引っ張る新たなレースパターンを繰り広げ、 歩型に難が出てペナルティゾーンに入りながらも、2時間26分20秒の自己新記録で4位でフィニッシュした。同様の状況が続いたその後のレースで、少しずつ課題を解消。迎えた 2025年3月の日本選手権35km競歩では中盤で抜けだし、日本歴代4位の2時間24分38秒の自己新記録で優勝。35km競歩では初となる代表入りを内定させた。11月に35歳を迎えるベテランは、さらなる進化を期して、2回目の世界選手権に挑む。

文:児玉育美(日本陸連メディアチーム)
写真:フォート・キシモト/アフロスポーツ
【東京2025世界陸上】男子20km競歩・35km競歩 スケジュール
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◆男子35km競歩 決勝:9月13日(土)モーニングセッション 8時00分START
【東京2025世界陸上】9月13日~21日 国立競技場開催

◆期日:2025年9月13日(土)~21日(日)
◆会場:国立競技場(東京)
◆チケット情報:https://tokyo25-lp.pia.jp/
▼東京2025世界陸上競技選手権大会 日本代表選手選考要項
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202403/27_103941.pdf
▼東京2025世界陸上 参加資格有資格者一覧
https://www.jaaf.or.jp/news/article/20947/
▼東京2025世界陸上 各種目の代表選考を解説!
https://www.jaaf.or.jp/news/article/22414/
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