日本陸上競技連盟公式サイト

2025年5月27日（火）～31日（土）まで、クミ（韓国）にて「クミ2025アジア陸上競技選手権大会」が開催されております。
この度、大会2日目に開催された男子100m決勝で金メダルを獲得した栁田大輝（東洋大学）のコメントをお届けいたします。

【男子100m】

栁田大輝（東洋大学・ダイヤモンドアスリート修了生）

金メダル 10秒20（＋0.6）



勝ったけれど、途中から、なんか脚がとっちらかってしまって（笑）、ちょっともったいなかったかなと思った。

＜競り合いで力みもあったのでは？　の問いに＞
そうですね。はい。危なかったです。
（正式記録の発表を待っている間は）勝てたかどうかわからなかったが、この大会は（10秒00の世界選手権参加）標準記録を目指していた。フィニッシュタイマーが10秒2台で止まっていたので、「勝てたとしても、標準を切れていないな」という思いが、一番先に頭に浮かんだ。
（2連覇がかかっていたが）スタート前は、そういうことを気にしていなかった。決勝前のウォーミングアップが良かったので、「ちゃんと走れればいいかな」と思っていたのだが、その「ちゃんと」ができなかった。まあ、最低限勝てたことはよかったのかなと思う。
走りの感覚としては、（ここのところ意識している）前半で決めきれなかったと思うので。ちょっとイマイチな感じ。だから、最後で、ああいうどっち（が勝った）かわからないような展開になってしまった。前半でもっと出られていればよかったのかなと思う。

＜今季は勝ちきるレースが多いが、その評価は？　の問いに＞
ここまで、ちゃんと出るレースには勝ててはいるが、日本選手権で（失敗を）やらかしちゃったら、すべて水の泡になってしまう。もちろん、この勝てていることは悪いことではないので、日本選手権でもちゃんといいイメージを持ちながら臨みたい。

＜前回の優勝に比べると成長したところは？　の問いに＞
2年前は、ずっと「（10秒）0台が出る」と思っていたのに、結局、（7月中旬に行われた）アジア選手権の決勝まで出なかった（10秒02で優勝）わけだが、今年は、アジア選手権が連戦の終わりのほうにあるスケジュールのなか、なおかつ（10秒）0台も何回か出すことができているなかで迎えたレースだった。（前回とは）ちょっと位置づけが違うというか、いくつか試合があるなかの１つがアジア選手権という感じになった。標準記録には届かなかったものの、しっかり勝てる試合ができている点はよかったと思う。

日本選手権までには、まだ少し時間がある。もう1回練習を積む期間をつくって、日本選手権では、ちゃんと前半から前（の順位）で展開できるような走りをつくっていきたい。アジア選手権を2回勝っているのに、日本選手権はまだ1回も勝っていない。そろそろ勝たなければと思っている。
世界選手権は、たぶん今シーズン最後のレースになるのかなと考えている。大学最終年なので、そこで4年間のいい締めくくりをしたい。


文：児玉育美（JAAFメディアチーム）
写真：ⒸTakashi OKUI photography

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