
写真:アフロスポーツ
「東京2025世界選手権」の男子マラソン日本代表選考レースとなる「大阪マラソン2025」が24日、大阪府庁前をスタートし、大阪城公園内をフィニッシュ地点とする大阪マラソンコースで開催される。
今大会はジャパンマラソンチャンピオンシップ(JMC)シリーズⅣ(23年4月~25年3月)の対象レースとなり、男子はグレード1(G1)、女子はグレード2(G2)に指定される。同期間内のレースは、男子が今大会を含めて残り2戦、女子は残り3戦となっている。そのJMCシリーズⅣにおいて、男子のランキングトップに立つのが、今大会の国内招待選手としてエントリーしている西山雄介(トヨタ自動車)だ。シリーズチャンピオンの座を懸けたランキングの動向に注目が集まる。
今年9月に開催される東京世界選手権のマラソン日本代表は、JMCシリーズⅣチャンピオン(第108回日本選手権者)で、かつ参加標準記録(男子:2時間6分30秒、女子:2時間23分30秒)を突破するか、基準ワールドランキングで資格を得ることが内定条件の一つとなっている。
また、選考レースで日本記録を樹立した選手(選考期間終了時点で日本記録保持者の選手)もマラソン日本代表に内定することとなっており、今大会の男子は2時間6分台、あるいは日本記録(2時間4分56秒)を更新するような高速レースとなることが期待される。
なお、男子マラソンにおいて東京世界選手権の参加標準記録を突破している選手は、現在4名。今大会では複数名が標準突破となるか。
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◆JMCシリーズⅣトップの西山(雄)と、逆転可能な小山、細谷の覇権争い

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JMCシリーズⅣの男子ランキング上位候補から国内招待選手を紹介しよう。
まず現在ランキングトップに立つ西山(雄)は、昨年の東京マラソンで参加標準記録に迫る2時間6分31秒をマークして1429ポイントを獲得した。昨年末の福岡国際マラソンでも2時間6分台をマークしており、今大会は東京世界選手権の参加標準記録となる2時間6分30秒は是が非でも突破したいところだ。
さらに今大会出場する他選手や、シリーズⅣ最終戦となる東京マラソンを鑑みると、JMCシリーズⅣでトップを守るために2時間5分台という記録を見据える必要もありそうだ。仮に西山(雄)が2時間5分59秒で日本人トップになった場合、1368ポイントが加算されて計2797ポイントとなり、今大会終了時点ではランキングトップを守れるが、シリーズⅣの覇権争いは東京マラソンに出場予定の赤﨑暁(九電工)らの結果次第ということになる。
一方、今大会完走すればJMCシリーズⅣランキングで西山(雄)を逆転できるのが、パリオリンピックの男子マラソン日本代表の小山直城(Honda)だ。一昨年のMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)と昨年の大阪マラソンで計2766ポイントを獲得しており、現在トップの西山(雄)が持つ2746ポイントを上回る。(※)
自己記録は2時間6分33秒で、小山も東京世界選手権の参加標準記録突破を狙ってくるだろう。さらに西山(雄)と同じく、2時間5分台という記録にも挑戦してくるか。
また、一昨年の福岡国際マラソンで4位(日本人トップ)となった細谷恭平(黒崎播磨)も2761ポイントを獲得しており、今大会完走すればポイントが有効となり、ランキングトップに躍り出る可能性がある。自己記録は2時間6分35秒。参加標準記録の突破を狙ってくるだろう。(※)
※JMCシリーズⅣポイントは、24年3月以降の第4期に属するJMCシリーズ加盟の1大会に出場しなければ有効とならないため、小山と細谷は現在ランク外となっている。
西山(雄)、小山、細谷3人のうち、日本人トップでフィニッシュし、より多くポイントを獲得した選手が、シリーズⅣ覇者になる可能性が高い。
さらにJMCシリーズⅣでランキング11位につけるのが、ブダペスト世界選手権で男子マラソン日本代表となった西山和弥(トヨタ自動車)だ。シリーズⅣで逆転トップに躍り出るには1547ポイント以上の獲得が必要となり、現実的には厳しい状況ではあるが、自己記録は2時間6分45秒と、西山(和)も東京世界選手権の参加標準記録突破が視界に入る。
JMCシリーズⅣではランク外だが、日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)も国内招待選手として出場予定だ。東京世界選手権の選考レースとなる今大会で、日本記録の2時間4分56秒を再更新できれば、一発内定という可能性もある。
また、別府大分毎日マラソンで2時間6分07秒をマークした若林宏樹と同じ青山学院大から黒田朝日も初マラソンに挑む。総合優勝した箱根駅伝では2区で区間新記録をマークして区間3位だった。
このほか大学生では、昨年の延岡西日本マラソンを2時間9分26秒で制した伊福陽太(早大)や、箱根駅伝4区で区間6位だった野沢悠真(創価大)らもエリート部門でエントリーしている。
前回大会は國學院大の平林清澄が初マラソンで2時間6分18秒をマークして、東京世界選手権の参加標準記録を突破したが、今年も学生がレースを沸かせるか。
◆女子は青木、松田が招待選手としてエントリー

写真:アフロスポーツ
一方G2レースに指定される女子は、一昨年の大阪マラソンで自己ベストの2時間30分01秒をマークした青木奈波(岩谷産業)と、自己記録2時間29分52秒の松田杏奈(三井住友海上)が国内招待選手としてエントリーした。
青木はJMCシリーズⅣ期間内で2147ポイントを獲得しており、今大会完走すれば賞状と賞金が授与される8位以内にランクインする可能性が出てくる。
女子の海外招待選手には、前回覇者で自己記録2時間20分44秒のワガネシュ・メカシャ(エチオピア)ら、2時間20分~21分台の自己記録を持つ選手がエントリーしており、日本人選手が東京世界選手権の女子マラソン参加標準記録(2時間23分30秒)にどこまで迫れるかが注目ポイントだ。
今年の大阪マラソンは、後半のアップダウンが少なくなるなど大幅にコースがリニューアルされ、例年以上に記録が狙いやすくなっている。
男子は2時間5分台、あるいは日本記録(2時間4分56秒)更新が見られるか。女子は東京世界選手権の参加標準記録を突破する日本人選手が現れるか。
「大阪マラソン2025」は24日、9時15分に大阪府庁前をスタートする。
【大会概要】
大 会 名 :大阪マラソン2025
開催日程:2025年2月24日(月・振替休日)9時15分スタート
コ ー ス :大阪マラソンコース(日本陸上競技連盟・WA/AIMS公認コース)
スタート:大阪府庁前、フィニッシュ:大阪城公園内 42.195km)
ハッシュタグ:#大阪マラソン #JMCシリーズ #東京2025世界陸上への挑戦
■公式HP
https://www.osaka-marathon.com/
■大会要項
https://www.osaka-lakebiwa-marathon.com/raceinfo.html
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