Day5:8月5日(金)
パリオリンピック陸上競技5日目となる8月5日は、イブニングセッションでは男子3000m障害物予選が行われ、三浦龍司選手(SUBARU)と青木涼真選手(Honda)が出場しました。この種目は、全3組で行われ、各組の上位5着までが、8月7日の最終種目として組まれている決勝に駒を進めることができます。
まず、三浦選手が2組を走って、東京世界選手権参加標準記録(8分15秒00)を上回る8分12秒41をマークして4着でフィニッシュ。全体でも4番目の記録で、2大会連続の決勝進出を果たしました。スローペースとなった3組目に出場した青木選手は、中盤まで通過ラインの5番手でレースを進めましたが、終盤で後れて8着。予選でレースを終えています。
両選手のコメントは、以下の通りです。
男子3000m障害物 予選
三浦龍司(SUBARU)
2組4着 8分12秒41 =東京世界選手権参加標準記録突破、決勝進出スタートする前に、「2分45秒くらいで行く」とケニアの選手も言っていたので、その流れに乗って行かせてもらった。ある程度、全力でぶつかっていっての予選になるというか、そうする予定だったので、予定通りのレース運びになった。
予選にしては、かなりレベルが高く、ハイペースの流れとなった。自分としては、なかなかいい感覚のなかで、走れたのではないかと思う。
パリでは(転戦している)ダイヤモンドリーグもやっているが、この競技場で走るのは初めてなので、すごく新鮮だったし、観客の声援が大きく聞こえて楽しかった。
(決勝では)予選同様に全力でぶつかっていくしかない。そのなかで自分の最高のパフォーマンスをして、行けるところまでやっていきたい。
青木涼真(Honda)
3組8着 8分29秒03スローな展開ということもあったが、ある程度、レースには参加することができた。後半も自分で予想していたくらいのペースで前(にいる選手たち)は進んだのだが、自分がそこでしっかりつくことができなかった。
この大会を迎えるにあたっては、春からあまり調子が上がらず、高望みをした練習を続けてしまい、それが、この3~4カ月、あとを引いてしまう形となった。理想と現実の(ギャップの)厳しさを知ることができたのは、参加した人間だけの特権ともいえるが、この失敗は、すごくいい経験になったと思う。
自分は、何事も地道にコツコツと続けてきたが、今回の大会を見てもわかるように、身長などに恵まれているわけでもなく、正直、ストロングポイントというところを持っていない。しかし、そんななかでも、この舞台に立って、挑戦し続けられている。それは、自分だからできることではなく、このレースを見てくださっている皆さんにも、そういうことが起きるということ。そういったことを自分の走りで伝えられたらと思う。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:アフロスポーツ