Day2:8月2日(金)
パリオリンピックにおけるトラック&フィールド種目最初の決勝種目として行われたのは男子10000mの決勝です。大会2日目の最終種目として号砲が鳴りました。日本からは、太田智樹選手(トヨタ自動車)と葛西潤選手(旭化成)が出場。レースは超ハイペースと言ってよい展開で進んでいきました。26分46秒台でようやく8位入賞という状況となったなか、葛西選手は20位、太田選手は24位でフィニッシュしました。
両選手のコメントは、以下の通りです。
男子10000m 決勝
葛西潤(旭化成)
20位 27分53秒18正直、「楽しく走れればいいな、自分の出せる力を出せたら満足できるかな」と思っていたのだが、いざ走ってみたら全然歯が立たなくて、自分のしたいレースというのが全くできなかった。もちろん楽しむことはできたのだが、もっとオリンピック自体を楽しめるくらいの力をつけて、もう1回戻ってきたいなと思った。
(レース展開については)前回の東京(2021年)とか、その前のリオ(2016年オリンピック)とか、(至近の)世界陸上の結果を見ていて、こんなに速くなるとは思っていなかったので、ちょっと想定外ではあった。ただ、これが世界の力だし、今の自分と世界との差。本当にまだまだ力不足だなと感じた。
このパリ(オリンピック)に向けては、けっこう上方修正しながら…、4年間というよりは、ここ半年くらいの間に急ピッチで上げてきた感じがあった。戦えなくて悔しい思いが一番強いが、もう一度、4年間、しっかり準備して戦えるような力をつけて戻ってきたいなと、本当に心の底から、すごく思った。
太田智樹(トヨタ自動車)
24位 29分12秒48走りの内容というよりは、ここに来るまでのところで、5月末から思うような練習ができなかったという過程の段階で、悔いの残る部分があった。今回は、(レース)内容というよりは、そのスタートに立つまでのところが非常に悔しい。本当に、スタートに立てるかどうかわからないという状態だったので、それでも今回立つことができたのは、周りの方のおかげ。その方々にはすごく感謝したいし、そのぶん、今回こういう結果で申し訳ないという気持ちがある。
(オリンピックという舞台は)想像していたよりも、はるかに熱量があった。本当はもっと楽しみたかったけれど、今回、こういう残念な結果だったので、また4年後、トラックかマラソンかはわからないが、もう一度、ここに帰ってこられるように頑張りたい。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:アフロスポーツ