2022年3月18日(金)~20日(日)にベオグラード(セルビア)にて「ベオグラード2022世界室内選手権」が開催されました。
チームJAPANは、7名(男子5名・女子2名)の選手が出場し、男子60mの多田修平選手・男子60mHの野本周成選手が準決勝に進出、田中希実選手が女子1500m室内日本新記録を樹立するなど、4月から始まる春シーズンに向けて収穫のあるスタートを切りました。
大会に出場した日本代表選手のレース後のコメントをお届けいたします。
■男子60m 多田修平選手(住友電工)
予選 6.57(3組2着)
準決勝 DQ(2組)準決勝敗退 ※フライングによる失格
準決勝で初めてフライングをしてしまい、決勝のラインが見えていたがそれを達成できず走れずに終わってしまったことが悔しい気持ちでいっぱい。開催される国によってスターターの速度が違っていたり、自分自身がスターターにあわせてしっかり音を聞いて出るということが改めて修正しないといけない点だと分かったため、その点を気を付けながらまた一から頑張りたい。
出雲・織田記念からスタートする予定だが、春先からしっかりタイムを狙って9秒台に近いタイムと優勝を狙って走れればと思う。
世界選手権では個人でのファイナル進出、アジア大会では個人での金メダルの獲得が目標。
4×100mリレーでは、東京オリンピックのリベンジという形でしっかりバトンをつなげるように修正して、世界選手権・アジア大会共に金メダルを獲得できるよう頑張りたい。
■男子60mH 石川周平選手(富士通)
8.07 予選敗退
冬季のひとつの目標として、この試合にあわせて調子を上げるように調整してきた。実際にレースではあがってきた調子と技術が微妙にかみ合わずに、1台目のハードルまでが近くなってしまいクラッシュする形で2台目・3台目と勢いに乗れず思うようなレースが出来なかった。ひとつの目標としてこの試合に臨んだのですごく悔しい。日本だと4月からシーズンが始まる流れだが、世界では1月・2月と試合に出て世界室内でピークを迎えてそれを経ての夏があると、実際にレースに出て感じた。自分自身も冬季から高い集中の中で試合をこなしながら夏に向けていくというイメージが今回の試合と通してもつことができた。
今年はアジア大会・世界選手権という大きな試合が控えているため、まずはそこに出場して結果を残すことを目標にしたい。アジア大会ではメダル獲得、世界選手権では入賞を目指していきたい。
■男子60mH 野本周成選手(愛媛陸協)
予選 7.66
準決勝 7.57 準決勝敗退(1/1000まで同タイムであり、抽選を実施。)
久しぶりの代表レースで目標の決勝進出が叶わなかったが、それ以上に貴重な良い経験となった。大会に出場して、海外の選手の動きや競技に対する考え方が感じられ、これからの自分自身のトレーニングや生活に取り入れていけると思った。海外の選手にどうしたらついていけるか、これから考えていきたい。アジア大会と世界選手権が大きな目標。アジア大会はメダルの獲得、世界選手権は今回の世界室内の経験を活かしてファイナルに進出することを目標に頑張っていきたい。
■男子走高跳 戸邉直人選手(JAL)
2.15 12位
不完全燃焼で終わってしまい、悔しい結果だった。屋外シーズンに向けて、レベルの高い試合に参加でできてプラスになったと思う。
世界選手権、アジア大会と大きな試合が続くシーズンになるため、そこでメダル獲得を目指して頑張りたい。世界選手権ではメダル獲得、アジア大会では優勝を目指したい。
■男子走幅跳 橋岡優輝選手(富士通)
記録なし
今回の世界室内で僕の跳躍人生史上初の3ファーをしてしまったので、凄く悔しい結果となった。まだ自分の中で今回の結果を消化している最中なので、何かこれといったものはまだみつかってはいないが、転戦という部分でそういったところの経験値が少なかったかなと感じたので、いきなり世界室内だったっていうのが今回の原因の一つかなと考えている。(2022シーズンについて)まずは8メートル超えを目指して準備できればと思っているのと、シーズン序盤で日本記録の更新というところを狙っていけたらなと思う。ドーハ世界陸上では8位だったのでそれ以上の成績を残せるようしっかりと頑張りたい。アジア大会は、前大会4位だったので、次はアジア選手権も優勝しているということもあるので、金メダル目指して頑張りたい。
今シーズンはしっかり準備できれば日本記録の更新というところも狙っていけると思うので、まずは地に足をつけてしっかりと準備していきたいと思う。
■女子1500m 田中希実選手(豊田織機TC)
予選 4分12秒31 日本室内新記録/予選敗退
シーズン初めとしては今までで一番良いタイムで走れたが、海外の選手と走る中で「絶対勝ちたい」という気持ちが足りなかったと思うので、これからもっと仕上げていかなければいけないと思った。スピード強化という点では、シーズンの中で1500mのレースに出るのが今までで一番早かったので、今後の1500mや800mなど春からのシーズンにつながると思っている。
今シーズンは、1500mや800mなどミドル種目から仕上げていきたいと思っているが、今シーズンは5000mや10000mなどスタミナの部分も大事にしていきたいと思うので、明確な目標というよりはどの種目でも昨年を上回ることを目指していきたい。
世界選手権やアジア大会では、狙える種目は全て狙っていきたいと思っていて、種目はしぼっていない。世界選手権に出場することができたら、東京オリンピックの時のように楽しみながら海外の選手の胸を借りて走りたい。
(大学生としてのラストレースは、そこまで意識はしていなかったが)社会人として幸先の良いレースがしたいと思っていた。予選落ちしてしまった点は微妙な部分ではあったが、すごくボロボロになったわけではないので、ちょっとした悔しさだったり逆にプラスになったりした部分を、次のシーズン(社会人になってからのレース)につなげていきたい。
■女子60mH 鈴木美帆選手(長谷川体育施設)
予選 8.32(5組6着) 予選敗退
初めての世界大会だったため戸惑うこともあったが、いつも通りできたのは良かったが、自己ベストが出せれば準決勝に進めたので、悔しかった。いつもの試合でもスタートの出遅れが課題で、その部分が浮き彫りになってしまったが、色々な選手と走った事で世界大会でも動じることなくいつもの自分で走れたことは良かった。
今シーズンは世界選手権に向けて、グランプリシリーズや日本選手権でポイントと順位を稼いでいきたいと思う。
世界選手権は、標準記録が自分の自己ベストより高いためそこをまず目標にやっていきたい。アジア大会は近隣国での開催でチャンスが巡ってきたと思って、出場できるようしっかり結果を残していきたい。
▼放送情報
3月27日(日)深夜1時28分~3時28分 地上波TBS(関東ローカル)
https://www.tbs.co.jp/tv/20220327_BBBB.html
▼2022年5月8日(日)国立競技場にて開催!
「セイコーゴールデングランプリ陸上2022東京」チケット好評発売中!
https://goldengrandprix-japan.com/2022/ticket/
▼大会ページ
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1628/
▼日本代表選手一覧
https://www.jaaf.or.jp/news/article/15903/
▼東京2020オリンピック入賞者インタビュー(橋岡優輝選手・田中希実選手)
https://www.jaaf.or.jp/olympic/tokyo2020/