7月30日(金)大会1日目、イブニングセッションは午後19時よりスタート。日本からは女子5000m予選に3名、男子10000mの2種目2名の計5名の選手が出場しました。大会1日目イブニングセッション競技終了後の選手コメントをご紹介いたします。
◎廣中璃梨佳(日本郵政グループ)
女子5000m 予選1組 9着 14分55秒87 =自己新、決勝進出
このレースに笑顔で立てたことは、本当にたくさんの方々の支えがあってのこと。まずは感謝の気持ちでいっぱいという気持ち。初めてのオリンピック。怖い物知らずということで、自分らしく、思いきり、積極的に行こうという流れで走った。最後のペースアップは、(自分も)もう一段階くらいギアを上げたかったなというのが本音だが、そのなかでまずは自己ベストを出せたことは、今後に繋がるレースになったと思う。
(決勝に進めるかは2組目次第だが)まずは、(田中)希実先輩が出られるので、精いっぱい応援しつつ、どういうレース展開になるかを見たい。
自国開催ということもあって、とても特別な大会だなということを肌で感じた。
◎萩谷楓(エディオン)
女子5000m 予選1組 12着 15分04秒95 =自己新
今回、このような貴重な経験をすることができ、今後に繋がるレースができたかなと思うのだが、(一方で)世界のレベルの違いを痛感させられた。今日、出てしまった弱さを、今後強化できるように、また練習していきたい。日本国内のレースでは味わうことのできない感覚を得ることができた。本当に1つ自分自身が大きくなれたかなと思う。
初めてのオリンピック、楽しみな気持ちでスタートラインに立つことができて、そういう気持ちになれたのは、これまでの準備がしっかりできていたからかなとも思う。お世話になった方々やサポートしてくださった方々に、本当に心から御礼を言いたい。
◎田中希実(豊田織機TC)
女子5000m 予選2組 6着 14分59秒93 =自己新
ラストの(ペースの)上がりに全然対応できなかったことは悔しいが、(決勝に進んだ2019年)ドーハの世界陸上のときよりは、ラストの上がりだけで15分を切ることができた。それはそれで収穫の部分はあるかなと思う。世界(のレース)なので、ラストの上がりだけで勝負するつもりだろうなと思っていた。(こういう場合)日本人は(前半で)飛び出すことが多いのだが、逆に(自分が)今までやってきた「ラストがどこまで通用するか」ということを確認したかった。自分の現状を知ることができて、よかったと思う。(自己新だが決勝進出はならず、という点は)15分を切れば決勝進出の可能性は高いと思っていたので、すごく悔しい。そこまで世界のレベルが上がっているということなので、もう1回、出直してきたい。
(8月2日に行われる)次の1500mでも、せっかくなので自己ベストを狙っていきたい。
◎相澤晃(旭化成)
男子10000m 決勝 17位 28分18秒37
思っていたほど暑くなかったので、もうちょっと(ペースが)速くなるかなと考えていたのだが、ペースが遅かった。7000(m)くらいまでは思い描いていた通りに粘ることができたのだが、そこから足が止まってしまい、ペースアップに対応できなかった。世界との差というのを実感させられた。(湿度の高さは)走っている途中は、あまり感じなかったが、走り終わったあとにすごい発汗量があったので影響はあるかもしれない。しかし、地の利を生かせなかったなというのがあるし、今季はスピードをメインにやってきたので、そういう面で、後半ちょっとスタミナが足りなかったかなと思う。
レース中は、なるべくペースを上げ下げしないように、自分のなかでは集団の真ん中あたりにいようと思っていたのだが、気づいたら(集団の)一番後ろにいる状態だった。それはモニター(大型スクリーン)で確認できていたのだが、そこから(順位を)上げていく余裕がなかった。
この暑さのなかでも27分40秒台で走るだけ強さは、自分にはまだないなと改めて実感したし、そもそもペースの上げ下げというよりは、実力の差が大きいように感じている。走る力もそうだけど、レースに臨む気持ちの面とか、これから本当に日本を背負っていくためにも、もっとしっかり考えて、陸上に向き合えるようにしていきたい。
◎伊藤達彦(Honda)
男子10000m 決勝 22位 29分01秒31
ユニバーシアードに続いて2回目、オリンピックとしては初めての日本代表だったが、世界との差を痛感した。日本のトップを取って喜んでいるようではいけないなと本当に実感した。練習でも小さなレースでも、日本人に勝つだけではなくて、世界を見据えて取り組んでいきたいなと思った。思った以上に暑くて、元々暑さに弱いので、それを克服しなくてはいけないなと感じた。また、ペースの上げ下げがあり、いつもと違うきつさで、脚をけっこう使ってしまう形となった。序盤は、上位で戦っていきたいと、けっこう攻める思いで走っていたのだが、どんどん抜かれて順位を下げ、それでまた追いついて…ということを何回も繰り返したことで、体力を消耗してしまった。自分のリズムをつかめなくて、うまく走ることができなかった。
来年の世界陸上は、10000mで挑戦したいなと思っているので、また一から作り直して挑戦したい。次のパリオリンピックで、トラックで勝負するのかマラソンで勝負するのかは、まだわからないが、もっともっとハイレベルな練習をして強化し、出るだけではなくて勝負できるような力をつけて戻ってきたい。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:アフロスポーツ
【東京オリンピック】1日目イブニングセッション ハイライト
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