2021.06.23(水)選手

【第105回日本選手権】前日会見コメント



東京オリンピック日本代表選考競技会を兼ねた第105回日本選手権が6月24~27日、ヤンマースタジアム長居(大阪市)において行われます。開幕に先立ち、6月23日に、その前日会見が行われました。オンラインで実施された会見には、男子短距離の小池祐貴選手(住友電工、100m・200m)、ケンブリッジ飛鳥選手(Nike、100m)、桐生祥秀選手(日本生命、100m・200m)、多田修平選手(住友電工、100m)、山縣亮太選手(セイコー、100m)の5名が出席。現在のコンディションや大会に向けての抱負を述べました。
以下、各選手のコメント(要旨)をご紹介します。

【各選手コメント(要旨)】

※会見対応順に掲載



◎小池祐貴(住友電工)

しっかり調子も上がってきているので、出場するからには優勝を目指して頑張りたい。
(日本選手権前の最後のレースとなった)布勢スプリント以降、この大会までは、感覚的なところになるが、かなり高重量にしたウエイトトレーニングを実施した。(それによって)使うべきところ(の筋肉)に癖づけをして、走りの感覚全体を見直した。

ウエイトトレーニングの重量は、2回とか3回とかがぎりぎり上がる重さで、ほぼマックスに近いもの。夏には、そういうトレーニングは、あまり入れてきていないのだが、今回は必要だなという判断で取り入れて調整してきた。

(明日からの)100mは、自分が感覚的に納得するレースをしたい。「いい走りをしたな」というレースが、ここ2年くらい1本もない状態なので、そういう自己採点的な意味合いで大事に走ろうと思っている。200mについては、100mを走り終わったあとに考えたい。まずは100mに集中しようと思っている。




◎ケンブリッジ飛鳥(Nike)

僕は、明日は、標準(記録の10秒05)を切って、その上で勝たなければならない。予選・準決勝・決勝と、しっかりタイムを上げていけるようにやっていきたい。

(日本選手権前の最後のレースとなった)布勢スプリントは、自分のなかでも状態がよくないというのもあって、前半から走り急いでいる感じで、自分の走りではなかった。そこで、この1~2週間は、自分の感覚のずれを、できるだけなくすようにすることを心がけてやってきた。

(今季、ずっと不安のあった)左ハムストリングスの違和感は、だいぶとれてきた。痛みも、布勢(スプリント)あたりからは、ほとんどなくなっている。ハム(ストリングス)がうまく伸びないとか、力が入らないという感覚とかが続いていたのだが、それもだいぶよくなってきて、走りの内容も、練習では手応えがつかめてきている。明日は、もう思いきってやるだけ。不安はあるが、不安でいても仕方がない。気持ちをしっかり切り替えて、勝ちにいきたいと思っている。また、決勝に(ピークを)合わせていくという気持ちが強いが、(標準)記録も狙っていかなければいけないので、予選・準決勝でもできるだけ自分の形をつくりつつ、タイムを狙っていきたい。




◎多田修平(住友電工)

布勢スプリントでは、4年ぶりの自己記録を更新して10秒01で走ることができた。それ以降、すごく調子も上がってきている。このまま流れに乗って、日本選手権でも優勝を目指して走れたらいいなと思う。

(前回の五輪選考レースとなった)2016年の日本選手権は、自分も一応出場はしたが、確か準決勝を最下位で落ちる結果だった。当時、「まだまだ(決勝を走る人たちは)雲の上の存在だなあ」と思った記憶がある。オリンピック代表選考の懸かる日本選手権は、(例年以上に)緊張感がすごくあって、3~4日前から緊張で寝られない日が続いている。その緊張感を、自分の前向きなパワーに変え、その力で優勝できればいいなと考えている。

布勢スプリントの時には、上体が後半になるにつれて後傾しているという課題が残った。そこを直すために、120mや250mを走って、姿勢を(後傾しないように)維持して走るというところに気をつけながら、練習に取り組んできている。

自分はスタートから中盤がすごく得意なので、そこで抜け出すことと、課題である後半の減速幅を抑えながら走ることができたらいいなと思っている。一番大事なのは、自分のレースに集中すること。周りは速い人ばかりだが、しっかり自分のレーンだけを見ながら走るようにしたい。

地元大阪での開催は応援してくださる方がたくさんいて、その応援が自分にはすごいあと押しとなる。前回、大阪で開催された2017年のときは2位で、まだ日本選手権は優勝したことがない。今年こそは優勝できるよう頑張りたい。明日は誕生日。(決勝は明後日なので)1日遅れになるが、オリンピックの切符を獲得して、最高のプレゼントにできたらいいなと思う。




◎桐生祥秀(日本生命)

明日、まず、100mの予選・準決勝がある。鳥取(布勢スプリント)で感じた走り、それを確認するためにも予選・準決勝をしっかり走りたい。具体的には、中盤から上がっていくイメージでいけた走りを、明日の予選でできればいいなと思っている。

(布勢スプリントの際に違和感があった)アキレス腱の痛みは、完全にはとれていない状態ということもあり、布勢以降は、走り込みはしていない。とりあえずは、明日と明後日の3本を耐えきれるように走って、しっかりと結果を残していきたい。

今回が、自分にとって2回目となるオリンピックトライアル。リオのときの日本選手権を、自分がどのような気持ちで臨んだかは、もう覚えていないのだが、明日はいつも通りに緊張して予選を走り、そこから準決勝・決勝に臨んでいくことになる。ただ、前回のリオ五輪の時に比べると、走りに関しては技術が上がっている。また、アベレージも上がってきたし、どんな状況でも同じようなタイムで走れるようにもなってきている。この状態から、さらにベストを出していけるよう、そんな結果に繋がっていくようにしたい。




◎山縣亮太(セイコー)

明日からのレースで、オリンピックの代表が決まる。ここでの一発勝負ですべてが決まるということに対して、すごい緊張感を持っている。明日からのレース、頑張りたい。

(9秒95の日本記録を出した)布勢(スプリント)のあとは疲れが出て、いつもよりは回復に時間がかかった印象はあるが、その後の練習は予定通りに行うことができ、日本選手権に向けてイメージした練習もできた。ここまで概ね予定通りにきている。

オリンピックトライアルはこれで3回目だが、(2012年・2016年の過去2大会と比べて)大きな違いはない。毎回オリンピックの選考会は、独特の緊張感があって、「すごく不安な気持ち」と「ワクワクする気持ち」が交じって複雑な感じがするのだが、今回も同じである。

布勢では長年目標にしてきた9秒台を出せたわけだが、「次は、もっとこう走りたい」という気持ちがレース直後、すぐに湧いてきた。記録を出せたことは嬉しかったけれど、「もっといい走りができる」という気持ちのほうが強くて、身体のほうは疲労回復に時間がかかったが、気持ちの面では「日本選手権では、また布勢とは違った走りがしたい」という気持ちにすぐに切り替わっていた。

この大会での勝負を分けるポイントは、「自分のレースができるかどうか」。「1本を全力で最後まで行くんだ」という気持ちを持てば、大丈夫だと思っている。東京オリンピックの代表入りを争うという上では、(これまで同様に)チャレンジャーであることに変わりはない。正直、自分のなかでは(今回は)簡単なレースにはならないと思っている。とにかく今、自分に必要なことを積極的にチャレンジしていきたい。チャレンジャーの気持ちで、布勢のレースにこだわらずに、どんどん自分の課題をクリアしていくことに集中すべきなのかなと思っている。



日本選手の会期は、6月24~27日の4日間。すでに実施済みの男女10000m、男女混成競技を除く男女各17種目、計34種目の決勝が行われます。初日の6月24日は、シニア種目は、トラックが14時35分に予定されている男子1500m予選からスタート。フィールドは、15時30分から女子円盤投決勝が行われます。
また、この日の競技開始に先立ち、13時10分からは、オープン種目として女子4×400mRの特別レースが行われることが決定しました。女子4×400mR日本チームが、東京オリンピックの出場権獲得を懸けてレースに臨みます。16チームまでがオリンピックに出場できるこの種目において、現在日本は19番目。16位以内に入れるターゲットタイム3分29秒42の突破が求められます。レースの模様は、ライブ配信で応援していただけるよう準備を進めています。
日本選手権期間中のタイムテーブルやスタートリスト、テレビ放映およびライブ配信スケジュール、結果・速報など、大会に関連する情報は、大会特設サイト( https://www.jaaf.or.jp/jch/105/ )にてご確認ください。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:フォート・キシモト

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