2021.05.07(金)大会

【サトウ食品日本グランプリシリーズ】衛藤・戸邉 五輪標準まであと一歩!/静岡国際大会レポート



第36回静岡国際陸上は5月3日、サトウ食品日本グランプリシリーズ「静岡大会」として、静岡県小笠山総合運動公園エコパスタジアムで開催されました。この大会は、ワールドアスレティックス(WA)が世界で展開する「WAコンチネンタルツアーブロンズ」大会として行われています。当日は、朝から快晴に恵まれましたが、風向が一定せずに次第に強まってくるなかでの競技となりました。この影響もあって、記録は全般に低調で、新たなオリンピック参加標準記録の突破者は現れませんでした。

そのなかでも選手たちの好調さがうかがえたのは男子走高跳。日本記録保持者(2m35)の戸邉直人選手(JAL)と、2m30の自己記録を持ち、2016年リオ五輪のほか、世界選手権にも3度出場している衛藤昂選手(味の素AGF)が、ともに久しぶりとなる2m30の高さを1回で成功すると、続いてオリンピック参加標準記録となる2m33へ挑戦しました。風が強まってきた影響もあって、残念ながらこの高さのクリアはなりませんでしたが、身体を大きく浮かせての2m30の成功跳躍の様子から着実に調子を上げてきている様子が伺え、WAコンチネンタルツアーゴールドの格付けで開催される5月9日のREADY STEADY TOKYOでの記録と勝負に、期待を抱かせる結果となりました。




タイムレース決勝で実施された女子800mには、1500m日本記録保持者(4分05秒27)で、すでに5000mで東京オリンピックの代表に内定している田中希実選手(豊田自動織機TC)が出場しました。連戦することで強化を図っている田中選手は2組目に出場して、2分03秒05で先着した北村夢選手(エディオン)に続いて2着でフィニッシュ。2分03秒19の自己新記録をマークし、この種目での日本歴代順位を22位(2分04秒66)から9位へとジャンプアップさせました。優勝した北村選手は、日体大4年時の2017年に日本歴代2位の2分00秒92をマークしている選手。故障などの影響で苦しむ時期が続いていましたが、3年ぶりに2分4秒を切っての勝利に、「エース復活」を印象づけました。同じく2組タイムレースで行われた男子800mは、1組で1分47秒71の好記録でフィニッシュした源裕貴(環太平洋大)が、2組1着の川元奨(スズキ、日本記録保持者1分45秒75)がマークした1分47秒80を上回って初優勝。このほかの周回するトラック種目もタイムレース決勝で行われ、女子400mHは関本萌香選手(早稲田大)が57秒33で、男子400mは河内光起選手(大阪ガス)が46秒10で、女子400mは岩田優奈選手(スズキ)が54秒51で、それぞれ制しています。

オリンピック参加標準記録を突破済みの安部孝駿選手(ヤマダホールディングス)を筆頭に、複数のオリンピック・世界選手権代表経験を持つ選手が出場し、記録・勝負ともに注目されていた男子400mHは、やや意外な結果となりました。4組に分けて行われたレースでは、4組目に安部選手が登場し、前半で大きくリードを奪っていましたが、フィニッシュ直前で足が止まり、学生の黒川和樹選手(法政大、50秒20)と山内大夢選手(早稲田大、50秒23)にかわされ3着に。記録も50秒35にとどまりました。優勝したのは、3組目で松下祐樹選手(ミズノ)・岸本鷹幸選手(富士通)といったオリンピアンを押さえて先着した川越広弥選手(JAWS)。今大会唯一50秒を切る49秒91での勝利となりました。




予選・決勝の2ラウンド制で行われた男子200mは、リオオリンピック男子4×100mR銀メダリストで、この種目のスペシャリストでもある飯塚翔太選手(ミズノ)が出場。予選をトップタイムとなる20秒67(+0.3)で通過すると、決勝では気温や風の条件が悪くなったなか20秒52(-0.5)までタイムを引き上げて快勝。子どものころから慣れ親しんできた地元での大会を制し、来場したファンを喜ばせました。2位には、100mで9秒97の自己記録を持ち、200mでもアジア大会優勝の実績を持つ小池祐貴選手(住友電工)が20秒73で続きました。同じく予選・決勝で実施された女子200mは、壹岐あいこ選手(立命館大)が23秒71(+0.2)の自己新記録で優勝を果たしています。

柏村亮太選手(ヤマダホールディングス)が71m12で制した男子ハンマー投では、上位3選手が70mオーバー。学生の中川達斗選手(九州共立大)が日本歴代8位、学生歴代では3位となる71m10をマークして2位に食い込みました。男子砲丸投は、森下大地選手(第一学院高教)が、ただ一人18m台に乗せる18m01をプット。女子ハンマー投は渡邊茜選手(丸和運輸機関)が最終投てきで65m22まで記録を伸ばして優勝しました。女子三段跳では、現在日本選手権2連覇中で、3月の日本選手権室内も制している森本麻里子選手(内田建設アスリートクラブ)が、5回目の試技で日本歴代9位に浮上する13m32(+1.6)の自己新記録をマークして快勝しました。

 
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:松尾/アフロスポーツ

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