2019.09.15(日)大会

【MGC】瀬古リーダー河野ディレクターMGC前日囲みレポート




東京オリンピック日本代表選考会となるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の開催まで、あと1日。日本陸連は、9月14日夕方、東京都内のホテルで、出場者およびチーム関係者に向けたテクニカルミーティングを実施し、大会当日のスケジュール、給水、その他注意事項などの確認を行いました。

テクニカルミーティング後には、瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダーと河野匡長距離・マラソンディレクターの2氏が、メディアの囲み取材に応じ、現在の心境や大会本番への思いを話しました。

 両氏のコメント(要旨)は、下記の通りです。

 

 

【コメント(要旨)】
◎瀬古利彦(日本陸連強化委員会マラソン強化戦略プロジェクトリーダー)

(MGCを明日に控え)いよいよやってきたという感じ。2017年度、2018年度、この日が来ることをずっと楽しみに待っていた。やっと明日始まるのだなという思いでいる。待ち遠しかった一方で、終わってしまうと今度はさみしいと感じるかもしれない。ただし、この緊張感をずっと持ち続けるのは大変。早くスタートのときを迎えて、(走り終えた)全員を、ゴールで待ちたい。

Q:レース本番の展望は?

前日の会見では、(大迫傑選手と設楽悠太選手が、対照的な地点を勝負所として挙げるなど)すでに2人の駆け引きが始まっているように感じて面白いなと思った。設楽くんは、最初から行くような話もしていたが、僕なら本当のことは言わない。はったりかなと思ったりもするし、そのあたりで、どういう展開になるか楽しみ。当然、“4強”といわれている井上大仁くん、服部勇馬くんも好調ということであったし、そのほかで調子が良さそうだなと思ったのは山本憲二くん、佐藤悠基くん。佐藤くんは、うまく彼のレース展開にハマれば、面白いかもしれないと思う。

レースでは、タイムというよりは、25~30kmからの切り替えに注目している。(後半のタイムが前半よりも速くなる)ネガティブスプリットでいけるかどうか。特に35kmからの走りを、意識してやってほしい。しかし、(昨日の会見で表明した通り)設楽くんが最初から行くかもしれないし、こればかりはなんともいえないところ。今回のレースでは“優勝する”というよりは、どの選手も(五輪代表権を獲得できる)「2番までに入る」ということを意識して走ることになる。(前半で速いペースになったときに)無理してついていくかどうかは、それぞれが考えながら走ることになると思う。

女子は、(出場する)10人の力が非常に拮抗しているので、そのときになってみないとわからない。鈴木亜由子さんが頭一つ出ているのかなとは思うが、まだ、マラソンは1回しか走っていないから、経験という意味では彼女もマラソンをまだ知らないといえる。どういうレース展開になるか、こちらも楽しみである。

(3選手が欠場することにはなったが)出場する選手はみんな絶好調で、いい練習ができたと言っていた。(みんな絶好調と言うような)そういうケースは、聞いたことがない。また、これだけすべてのトップ選手が集まって走るというのも見たことがない。その点は、我々の(現役)時代よりももっと、すごいレースになるのだろうなと思う。4年に1回、こういう真剣勝負をするというのは、僕は大事だなと思っている。MGCを立ち上げて、本当によかったなと思う。

Q:明日の本番は日本の陸上界にとって、どういう日になるか?

 当然、オリンピックと同じコースを走るわけで、外国に比べたら我々は有利だなと思う。また、真剣勝負でこのレースを走ることができるのは、すごく意義のあること。勝ち残った選手は、それを自信にして、オリンピックを迎えることができると思う。

Q:“マラソン・ニッポン”の復活は?

まだオリンピックも終わっていないし、復活の足がかりをつかんだ程度。メダルを取ったら復活ということになるのだろうが、まだまだ復活というところまでは行っていないと思う。ただ、兆しは見えている。明日のレースでは、(今、好記録をマークしている)大迫・設楽といった選手だけでなく、“また、若いのが出てきたな”と思うような、そういう選手が出てくるのを見たい。それが次のパリオリンピック(2024年)につながっていくと思っている。

 

 

◎河野 匡(日本陸連強化委員会長距離・マラソンディレクター)

“やっとここまで来たな”というのが正直な心境。とにかく結果がすべてのレースなので、昨日の記者会見では、選手それぞれの気合いを感じた。そうしたこともあり、“誰か”というよりは、“来るのは誰なんだろうな”という気持ち。そこを見守りたいというのが正直なところである。

自分もチームを持っているし、オリンピックや世界選手権に臨むに当たって、相当な神経を使った経験がある。“ここで2人が決まる”というなかで、陣営はそれぞれに“決めたい”と思っているだろうから、そのなかでここまで仕上げてくるまでには相当な気遣いがあったはずだ。また、選手それぞれも朝起きて1歩踏み出すときに、“今日も(痛みなどがなく)大丈夫”と確信する毎日のなかで、練習を積み重ねてきたことと思う。とにかく明日は、その積み重ねたぶん、神経を遣ってきたぶんを、すべて放出してほしいと願っている。

Q:計画していた暑熱のシミュレーションは?

明日は、気温25℃くらいの予報で、想定していたよりは涼しくなることが見込まれているが、こればかりはどうしようもない。ただ、25℃でも冬のマラソンに比べれば相当に暑いし、湿度が少し高くなるという予報なので、そうした気象状況のなかで、どれだけ選手が消耗していくのかということはわかると考えている。優勝タイムもそうだが、全員のペースの変化だったり、レース後の状況だったりというところは、つぶさにチェックしていきたい。

Q:明日の本番は日本の陸上界にとって、どういう日になるか?

どういう日になるのかは、結果を見てみないとわからないが、オリンピック代表選考レースということに対して、(世間の方々が)すごく注目してくれるのをとても嬉しく思う。また、現場のスタッフや選手の意気込みが強く伝わってきて、それは、MGCを企画した1人としては非常に嬉しく感じている。この(MGCという選考)方法については、誰から見ても“見える化”し、ある意味、“ヒエラルキー化”することができたと思っている。それは、メディアの皆さんに対してもそうだし、選手にも指導者に対してもそうだった。これまで、なかなか具体化できなかったこの“見える化”を、ここまで持ってくることができた点については、多くの方々から注目を浴びていることからも、ある一定の評価をいただけているのかなと感じている。

明日、40人の選手がスタートラインにつくなかで、選ばれるのはたった4人。私は、選ばれなかった36人が、明日の経験をさらに生かして、もっと飛躍するような状況になれば、日本のマラソンがもっとステップアップすると確信している。もちろん代表となった選手は、オリンピックという大きな舞台で活躍してもらわなければいけないのだが、私としては、選ばれなかった36人に対しても、その今後をしっかりサポートできることを考えていきたい。

 

 

MGCは9月15日、東京・渋谷区の明治神宮外苑のいちょう並木をスタート・フィニッシュとする42.195kmのコースで行われます。このコースは発着点を除いては、来年の東京オリンピックとほぼ同じで、オリンピックのシミュレーションを兼ねて実施されます。

競技開始は、男子は午前8時50分、女子は午前9時10分から。男女ともに上位2選手が、東京オリンピックの代表に即時内定するほか、日本選手権を兼ねて行われるため、男女優勝者はマラソンの第103回日本選手権者を獲得することになります。

レースの模様は、男子がTBSテレビ系列全国ネットで、女子はNHK総合で、それぞれ生中継されるほか、ラジオは、男子はTBSラジオで、女子はNHKラジオで放送される予定です。

 このほか、大会に関する情報は、MGC特設サイト( http://www.mgc42195.jp/ )を、ご参照ください。

 

文・写真:児玉育美(JAAFメディアチーム)

▶マラソングランドチャンピオンシップ

兼 東京2020 オリンピック日本代表選考競技会
兼 第103 回日本陸上競技選手権大会

公式サイト:http://www.mgc42195.jp/

▶8 時50 分 男子マラソンスタート
▶9 時10 分 女子マラソンスタート

男子:TBS テレビ系列全国ネット、TBS ラジオ
女子:NHK 総合、NHK ラジオ
コース:明治神宮外苑発着(日本陸上競技連盟公認コース)
明治神宮外苑いちょう並木~四ツ谷~水道橋~神保町~神田~日本橋~浅草雷門~銀座~新橋~芝公園~日本橋~神保町~二重橋前~明治神宮外苑いちょう並木

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