【男子走高跳】
戸邉直人と衛藤昂に注目!戸邉は、2月2日のカールスルーエ(ドイツ)での室内競技会で2m35の日本新をクリアし、以後も9日に2m33、16日に2m29、20日に2m34を跳んで4戦負け知らずで、世界室内ツアーの総合チャンピオンに輝いた。
2019年室内パフォーマンスの世界1・2・4・15位とコンスタントな力を発揮している。国際陸連の採点表で「2m35」を100mの記録に当てはめると「9秒95」に相当する。戸邉の11年以降の各年の室内ベストとその年の屋外ベストを比較すると、室内に参戦しなかった16年を除き18年までの7年間の屋外ベストは室内ベストよりも平均値で「5.7cmアップ」している。ということは、今シーズンは「2m40も射程圏内」ということになる。
2m30以上をこれまでに10回クリア(屋外7回、室内3回)し、GGPは、18年も2m30で優勝しているので、2連覇がかかる。
もうひとりの衛藤も5月3日の静岡国際で、2m30の自己タイを跳んで好調(17年にも2回クリア)。戸邉と衛藤が揃って「2m30以上をクリア」となれば、日本陸上史上初の快挙となる。
外国人選手は、自己ベストが2m35、2m34、2m31という3人に2m29の選手がエントリーしているが、2018年以降のベストは、2m22~28だ。
となれば、5月3日の静岡で2m27の自己ベストをクリアした真野友博(苗字は「まの」ではなく「しんの」)にも大いにチャンスありで、日本人による1~3位独占の可能性もある。
なお、戸邉と衛藤の直接対決での対戦成績は、以下の通り。
ただし、見落としがあったら、ご容赦を……。
<戸邉・衛藤の対戦成績/決勝に限る>
年月日 | 大会名 | 戸邉直人 | vs | 衛藤昂 |
---|---|---|---|---|
2010.04.25 | 選抜和歌山 | 4) 2.15 | ○ ● | 6) 2.10 |
2010.06.06 | 日本選手権 | 5) 2.15 | ○ ● | 6) 2.10 |
2010.09.12 | 日本学生 | 2) 2.16 | 引き分け | 2) 2.16 |
2011.04.24 | 選抜和歌山 | 3) 2.15 | ○ ● | 5) 2.15 |
2011.05.29 | 埼玉県記録会 | 6) 2.05 | ● ○ | 2) 2.10 |
2011.06.12 | 日本選手権 | 1) 2.22 | ○ ● | 2) 2.19 |
2011.07.09 | アジア選手権 | 5) 2.21 | ● ○ | 4) 2.24 |
2011.09.11 | 日本学生 | 5) 2.13 | ● ○ | 1) 2.22 |
2012.01.24 | オストラバ | 6) 2.15 | ○ ● | 11) 2.10 |
2012.01.28 | フストパチェ | 4) 2.14 | ○ ● | 12) 2.05 |
2012.04.22 | 兵庫リレー | 1) 2.16 | ○ ● | 2) 2.16 |
2012.05.04 | 水戸国際 | 1) 2.20 | ○ ● | 2) 2.15 |
2012.06.10 | 日本選手権 | 4) 2.15 | ● ○ | 2) 2.20 |
2012.09.10 | 日本学生 | 1) 2.22 | ○ ● | 3) 2.19 |
2012.10.06 | 国体 | 2) 2.21 | ○ ● | 9) 2.09 |
2013.04.28 | 選抜和歌山 | 2) 2.20 | ○ ● | 3) 2.10 |
2013.06.09 | 日本選手権 | 2) 2.20 | 引き分け | 2) 2.20 |
2013.09.08 | 日本学生 | 1) 2.28 | ○ ● | 2) 2.25 |
2013.10.06 | 国体 | 3) 2.24 | ● ○ | 1) 2.27 |
2014.01.27 | オストラバ | 4) 2.20 | ○ ● | 11) 2.15 |
2014.04.27 | 選抜和歌山 | 1) 2.19 | ○ ● | 2) 2.16 |
2014.05.11 | GGP東京 | 3) 2.31 | ○ ● | 4) 2.28 |
2014.06.08 | 日本選手権 | 3) 2.20 | ● ○ | 1) 2.23 |
2014.09.29 | アジア大会 | 5) 2.25 | ○ ● | 11) 2.15 |
2014.10.20 | 国体 | 2) 2.21 | ○ ● | 3) 2.21 |
2015.05.10 | GGP川崎 | 5) 2.20 | ● ○ | 3) 2.28 |
2015.06.27 | 日本選手権 | 1) 2.26 | ○ ● | 2) 2.26 |
2016.06.26 | 日本選手権 | 6) 2.20 | ● ○ | 1) 2.29 |
2017.05.03 | 静岡国際 | 3) 2.20 | ● ○ | 1) 2.25 |
2017.05.21 | GGP川崎 | 4) 2.25 | ● ○ | 2) 2.30 |
2017.06.25 | 日本選手権 | 3) 2.20 | ● ○ | 1) 2.25 |
2017.07.01 | パリ | 記録なし | ● ○ | 1) 2.25 |
2017.07.04 | ギュライ記念 | 4) 2.26 | ○ ● | 8) 2.20 |
2017.10.07 | 国体 | 2) 2.19 | ● ○ | 1) 2.22 |
2018.05.03 | 静岡国際 | 1) 2.28 | ○ ● | 3) 2.20 |
2018.05.20 | GGP大阪 | 1) 2.30 | ○ ● | 4) 2.25 |
2018.06.24 | 日本選手権 | 2) 2.20 | ● ○ | 1) 2.25 |
2018.08.27 | アジア大会 | 3) 2.24 | ○ ● | 6) 2.24 |
2019.04.24 | アジア選手権 | 3) 2.26 | ● ○ | 2) 2.29 |
---- 22勝 16勝 2引き分け----
トータルでは、40回対戦し、戸邉が「22勝16敗2分け」と勝ち越し、自己ベストでも戸邉が5cm差をつけている。が、このところは、「勝ったり負けたり」を交互に繰り返している。
引き分けの2試合を含めて、7試合が「同記録」で「試技内容の差」で順位がついたものが5試合。
2人の競り合いで今後もどんどん記録を伸ばしていってもらいたい。
野口純正(国際陸上競技統計者協会[ATFS]会員)
写真提供:フォート・キシモト
■チケット
http://goldengrandprix-japan.com/ja-jp/ENTRY-LIST■エントリー
http://goldengrandprix-japan.com/ja-jp/ENTRY-LIST■オンエア情報
5月19日(日)・地上波TBS系列:午後1時30分~3時24分(生中継)
https://www.tbs.co.jp/goldengp/
・動画配信サービスParavi LIVE配信:ひる12時15分~午後3時24分
https://news.paravi.jp/
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