8月4日、東京都北区にある味の素ナショナルトレーニングセンターの陸上トレーニング場において2020年東京オリンピックに向けた暑熱対策の一環として実施する競歩シミュレーション合宿中の男子競歩陣が、その測定を兼ねての練習を、メディアに向けて公開しました。
練習に参加したのは、荒井広宙、谷井孝行、野田明宏(以上、自衛隊体育学校)、松永大介(富士通)、藤澤勇(ALSOK)、小林快(ビックカメラ)、及川文隆(福井県スポーツ協会)、川野将虎、池田向希(以上、東洋大学)の9選手。
選手たちは、各自でウォーミングアップを行ったのちに、谷井・松永・野田、荒井・藤澤・及川、小林・川野・池田の3グループに分かれて、午前7時から2000m5本のインターバルを実施。2020年東京オリンピックにおけるレースの時間帯(男子20km競歩は午前7時スタート、男子50km競歩は午前6時スタート)に、レースを想定してペースを上げていくなかで、心拍数や血中乳酸濃度などを測定して運動強度を調べるとともに、暑熱対策を講じる際に必要な体温変化、体重変動、脱水量や汗の成分などを測定しました。
快晴となったこの日は、比較的湿度が低く(8時時点で50%)、厳しい暑さが続いている東京にしては比較的過ごしやすく感じられる気象状況ではありましたが、日本陸連によると練習時の暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)は30℃に達しており、日本スポーツ協会による熱中症予防のための運動指針においては「厳重警戒(激しい運動は中止)に相当するレベル(WBGT31℃以上になると運動は原則中止とされている)。終了時の8時ごろには気温が32℃に達するなかでの実施となりました。
この測定は、千歳市(北海道)で行われていた合宿時にも、同様の設定で行われており、冷涼な環境下で行われたこのときの結果と今回の結果とを比較・分析したうえで、各選手の特徴を把握し、今後、それぞれに合った暑熱対策を講じていくことになります。
【コメント(要旨)】
合宿先の北海道の千歳でも、同じ内容の練習を行っている。それと今回の結果を比較することが、東京オリンピックの暑さ対策のデータになっていくわけだが、リアルタイムで把握できる心拍数だけでも、千歳合宿のときと比較すると今日は4~5拍くらい高い状況だった。暑さというストレスが、身体に負荷となってかかっているんだなと客観的に知ることができた。
実際に、選手がやっていけることとしては、まずは練習中にしっかり水分を摂ること。それも「ただ摂る」というのではなく、練習の前後で体重の減少量を見れば1回の給水でどのくらい水分を摂ったらいいかがわかるので、最適な量をしっかり飲むことを大事にしていくことになる。あとは、今日の練習でも、ところどころで手に氷を持って歩いてみたりした。そういった小さな差が、東京オリンピックでは勝敗を分けてくる大事なポイントになってくるのではないかと思う。
また、日差しに関しては帽子をかぶったり、僕個人としては帽子のなかに氷を入れたりして、物理的に冷やしていくのが一番なのかなと思っている。そして、それ以上に大事なのは、スタートラインいつくまでに、暑さに負けない身体をしっかりとつくり上げておくことだと思う。
今日も、東京オリンピックをイメージしながら歩いてみたが、「楽ではないな」という感じ。2016年のリオ五輪も暑いといわれたが、たぶんリオのときとは比にならないくらいの酷暑になるのかなと改めて実感した。今後、少しでも優位に立てるような準備を、しっかりと進めていきたい。
今日の練習は、「暑い、暑い」といわれていたわりには、「全然できない」というほどには感じなかった。(コース上の大半に)屋根があったからというのは非常に大きかったと思うが、実施前、かなりびびっていた(笑)こともあったので、思っていたよりはやりやすかったように思う。
一昨日、合宿先の千歳から東京に戻ってきたが、飛行機を降りた瞬間にすごく暑くて、「こんななかでやるのかな」と思った。気温差がかなりあったので、練習中も息苦しさとかはあったが、暑さは慣れの部分が大きいので、東京オリンピックのときには事前合宿をどこで行うのかなども踏まえながら考えてやれば、意外とこの暑さには慣れるのではないかと思っている。
千歳(合宿で同じ内容を行った際)は涼しかったので、特に水などをかぶらなくても大丈夫だったが、今日は、ただの水分補給だけではなく、かけ水とかも十分にやっていく必要があった。今日の練習では、そういった工夫もしていきながら取り組んだ。
一方で、今日は日陰がだいぶあったので、そういった部分に助けられた面があると思う。自分はまだコースを見に行っていないので、実際にどういう状況になるのかわからないが、日差しを浴びるぶん帽子をかぶるなどの対策も必要なのではないかと思っている。今まで練習とかでは帽子をかぶらずにやってきたが、今後、暑さ対策の1つとして検討していきたい。
現時点で暑さ対策のために、日常生活で特に何かを変えることはやっていない。暑さに強いわけではないが、それを気にしてはダメかなと思うので、あまり気にせずにいこうと思っている。また、来年の世界選手権(ドーハ)は、湿度とかに違いはあるものの暑いなかでやることになる。(東京オリンピックまでは)あと2年とだいぶ短いが、焦らずにやっていけばいいかなと思っている。
今回は、暑い東京の、まさに2020年東京オリンピックで競歩が開催される時間に合わせたなかで、いくつかのペースで歩いたときの、体温の上昇、体重の減少、脱水の量、発汗によって失われる成分などを調べるとともに、心拍数や血中乳酸濃度から見て生理学的にどのくらいの運動強度になるかを測定した。
すでに、先週、千歳市(北海道)で行った合宿において、同じ内容の測定を行っており、涼しい環境のなかで行った場合と、東京のこの猛暑のなかで行った場合とでは、どのくらいの差があるのか、あるいはないのか。暑さに対する適性や慣れが個人によってどのくらい違うかをみようとしている。
今回の結果や、千歳での測定結果との比較については、これから解析していくことになるが、各個人でずいぶん違うのだなというのが最初の印象である。今後の解析で、個々人の特徴をしっかり明らかにし、個人に合わせた対策を考えていきたい。今回は、そのための基礎的な資料を収集できたと思う。
暑熱対策に当たっては一般的に、体温が上がらないようにすることがまず1番のポイントとなる。体温が上がらなければ、エネルギーの消耗も抑えられるし、脱水も抑えられる。まずはその体温の上昇を抑えるために、どうすればよいか。今日のデータを見ながら、個人ごとに対策を考えていきたい。
また、暑熱環境下で試合やトレーニングをする前に身体を冷やすプレクーリングという方策については、選手たちにはすでに3年ほど前に伝えていて、個人の判断に応じて、実施している選手もいれば、やらない選手もいる。やってどうなるかを把握することも大事だし、やらないとどうなるかを把握することも大事。このあたりは選手やコーチと相談しながらデータをしっかり回収し、今後につなげていくつもりである。
今、やっているのは、2020年東京オリンピック試合当日の対策のための基礎的なデータ収集だが、実際にはオリンピックに向かう準備の期間があるわけで、今後は、その間にどう暑熱馴化をして、どういう身体の状態で試合を迎えればいいかという、ロングスパンでの暑さ対策も考えていくことになる。
暑熱馴化で最も望ましいのは、暑い東京で生活をし、トレーニングをし、いい状態で当日を迎えること。それがベストではあるのだが、暑熱のストレスは思っている以上に身体に大きな負担を与える。このため、涼しいところで合宿を組み、そのなかで実際のレースで耐えられる暑熱のストレスをどうかけていくかがテーマになってくる。これにはいろいろな考え方があると思う。選手やスタッフに最も負担がない形で、いい状態でレース当日が迎えられるベストの方法を、これから2年かけて探っていくことが我々の課題となる。
この測定そのものは、先週、千歳市(北海道)でも同じ流れでやっている。気温や湿度など暑熱環境の違いによって、心拍数や深部体温などの上昇にどんな変化が生じるのかを比較しようとした。また、それぞれの状況下で、(歩く)ペースを変えることにより、体温の上昇や発汗量、汗の成分などにどんな違いが生じるかを把握することも目的である。今日はトラックで2000mを5本行ったが、明日は、ロードで歩いて測定する。20km競歩の選手は15kmを、50km競歩の選手は30kmを、それぞれに後半をレースで優勝しそうなペースまで上げていく形で実施する。
暑熱を考えるうえで注目しているのは深部体温。給水の摂取量や温度、量によっても違いが生じるし、また、スピードを上げていくなかでも変化があり、さらに個人差が非常に大きいことがわかった。例えば、途中で何度か給水をするなかで、そのタイミングで深部体温が下がる選手もいれば、徐々に上昇していく選手もいる。そういった個々の特徴を把握することは、事前に給水の温度や摂取量を検討するうでも参考になると考えている。
レースのなかでは、深部体温の上昇や脱水の指数が一番大きくなる。そういったところの詳細を事前に把握しておくだけでも、対応はできると思う。また、レースや練習前に身体を冷やしておくプレクーリング、レース中に水をかぶったり氷を手に持って冷やしたりするミッドクーリングという方法があるが、実際にやらせてみると、事前に身体を冷やすと、かえって暑く感じるという選手や、身体が濡れるのが嫌という選手もいる。
このように暑さや冷たさの感じ方は選手個々に違うので、理想はありつつも、できるだけ本人たちのやりやすいクーリングや水分摂取方法がよいのかなと思っている。こういった測定を行っていけば、そのなかでやるべきこと、やらなければならないことは見えてくる。そのうえで、個人個人に合った方法を見極めていきたい。
発表されたオリンピックのコースを見て、一番に感じたのは、暑さというよりは日差し。選手の暑さの感じ方を最も左右するのは日差しだと思う。そういった意味では、日差しをいかに遮るかとか、体表面の温度をいかに下げるかといったような方策も、今後、探っていかねばならない。
文・写真:児玉育美/JAAFメディアチーム
練習に参加したのは、荒井広宙、谷井孝行、野田明宏(以上、自衛隊体育学校)、松永大介(富士通)、藤澤勇(ALSOK)、小林快(ビックカメラ)、及川文隆(福井県スポーツ協会)、川野将虎、池田向希(以上、東洋大学)の9選手。
選手たちは、各自でウォーミングアップを行ったのちに、谷井・松永・野田、荒井・藤澤・及川、小林・川野・池田の3グループに分かれて、午前7時から2000m5本のインターバルを実施。2020年東京オリンピックにおけるレースの時間帯(男子20km競歩は午前7時スタート、男子50km競歩は午前6時スタート)に、レースを想定してペースを上げていくなかで、心拍数や血中乳酸濃度などを測定して運動強度を調べるとともに、暑熱対策を講じる際に必要な体温変化、体重変動、脱水量や汗の成分などを測定しました。
快晴となったこの日は、比較的湿度が低く(8時時点で50%)、厳しい暑さが続いている東京にしては比較的過ごしやすく感じられる気象状況ではありましたが、日本陸連によると練習時の暑さ指数(WBGT:湿球黒球温度)は30℃に達しており、日本スポーツ協会による熱中症予防のための運動指針においては「厳重警戒(激しい運動は中止)に相当するレベル(WBGT31℃以上になると運動は原則中止とされている)。終了時の8時ごろには気温が32℃に達するなかでの実施となりました。
この測定は、千歳市(北海道)で行われていた合宿時にも、同様の設定で行われており、冷涼な環境下で行われたこのときの結果と今回の結果とを比較・分析したうえで、各選手の特徴を把握し、今後、それぞれに合った暑熱対策を講じていくことになります。
【コメント(要旨)】
荒井広宙(自衛隊体育学校)
合宿先の北海道の千歳でも、同じ内容の練習を行っている。それと今回の結果を比較することが、東京オリンピックの暑さ対策のデータになっていくわけだが、リアルタイムで把握できる心拍数だけでも、千歳合宿のときと比較すると今日は4~5拍くらい高い状況だった。暑さというストレスが、身体に負荷となってかかっているんだなと客観的に知ることができた。実際に、選手がやっていけることとしては、まずは練習中にしっかり水分を摂ること。それも「ただ摂る」というのではなく、練習の前後で体重の減少量を見れば1回の給水でどのくらい水分を摂ったらいいかがわかるので、最適な量をしっかり飲むことを大事にしていくことになる。あとは、今日の練習でも、ところどころで手に氷を持って歩いてみたりした。そういった小さな差が、東京オリンピックでは勝敗を分けてくる大事なポイントになってくるのではないかと思う。
また、日差しに関しては帽子をかぶったり、僕個人としては帽子のなかに氷を入れたりして、物理的に冷やしていくのが一番なのかなと思っている。そして、それ以上に大事なのは、スタートラインいつくまでに、暑さに負けない身体をしっかりとつくり上げておくことだと思う。
今日も、東京オリンピックをイメージしながら歩いてみたが、「楽ではないな」という感じ。2016年のリオ五輪も暑いといわれたが、たぶんリオのときとは比にならないくらいの酷暑になるのかなと改めて実感した。今後、少しでも優位に立てるような準備を、しっかりと進めていきたい。
松永大介(富士通)
今日の練習は、「暑い、暑い」といわれていたわりには、「全然できない」というほどには感じなかった。(コース上の大半に)屋根があったからというのは非常に大きかったと思うが、実施前、かなりびびっていた(笑)こともあったので、思っていたよりはやりやすかったように思う。一昨日、合宿先の千歳から東京に戻ってきたが、飛行機を降りた瞬間にすごく暑くて、「こんななかでやるのかな」と思った。気温差がかなりあったので、練習中も息苦しさとかはあったが、暑さは慣れの部分が大きいので、東京オリンピックのときには事前合宿をどこで行うのかなども踏まえながら考えてやれば、意外とこの暑さには慣れるのではないかと思っている。
千歳(合宿で同じ内容を行った際)は涼しかったので、特に水などをかぶらなくても大丈夫だったが、今日は、ただの水分補給だけではなく、かけ水とかも十分にやっていく必要があった。今日の練習では、そういった工夫もしていきながら取り組んだ。
一方で、今日は日陰がだいぶあったので、そういった部分に助けられた面があると思う。自分はまだコースを見に行っていないので、実際にどういう状況になるのかわからないが、日差しを浴びるぶん帽子をかぶるなどの対策も必要なのではないかと思っている。今まで練習とかでは帽子をかぶらずにやってきたが、今後、暑さ対策の1つとして検討していきたい。
現時点で暑さ対策のために、日常生活で特に何かを変えることはやっていない。暑さに強いわけではないが、それを気にしてはダメかなと思うので、あまり気にせずにいこうと思っている。また、来年の世界選手権(ドーハ)は、湿度とかに違いはあるものの暑いなかでやることになる。(東京オリンピックまでは)あと2年とだいぶ短いが、焦らずにやっていけばいいかなと思っている。
杉田正明(日本陸連科学委員長)
今回は、暑い東京の、まさに2020年東京オリンピックで競歩が開催される時間に合わせたなかで、いくつかのペースで歩いたときの、体温の上昇、体重の減少、脱水の量、発汗によって失われる成分などを調べるとともに、心拍数や血中乳酸濃度から見て生理学的にどのくらいの運動強度になるかを測定した。すでに、先週、千歳市(北海道)で行った合宿において、同じ内容の測定を行っており、涼しい環境のなかで行った場合と、東京のこの猛暑のなかで行った場合とでは、どのくらいの差があるのか、あるいはないのか。暑さに対する適性や慣れが個人によってどのくらい違うかをみようとしている。
今回の結果や、千歳での測定結果との比較については、これから解析していくことになるが、各個人でずいぶん違うのだなというのが最初の印象である。今後の解析で、個々人の特徴をしっかり明らかにし、個人に合わせた対策を考えていきたい。今回は、そのための基礎的な資料を収集できたと思う。
暑熱対策に当たっては一般的に、体温が上がらないようにすることがまず1番のポイントとなる。体温が上がらなければ、エネルギーの消耗も抑えられるし、脱水も抑えられる。まずはその体温の上昇を抑えるために、どうすればよいか。今日のデータを見ながら、個人ごとに対策を考えていきたい。
また、暑熱環境下で試合やトレーニングをする前に身体を冷やすプレクーリングという方策については、選手たちにはすでに3年ほど前に伝えていて、個人の判断に応じて、実施している選手もいれば、やらない選手もいる。やってどうなるかを把握することも大事だし、やらないとどうなるかを把握することも大事。このあたりは選手やコーチと相談しながらデータをしっかり回収し、今後につなげていくつもりである。
今、やっているのは、2020年東京オリンピック試合当日の対策のための基礎的なデータ収集だが、実際にはオリンピックに向かう準備の期間があるわけで、今後は、その間にどう暑熱馴化をして、どういう身体の状態で試合を迎えればいいかという、ロングスパンでの暑さ対策も考えていくことになる。
暑熱馴化で最も望ましいのは、暑い東京で生活をし、トレーニングをし、いい状態で当日を迎えること。それがベストではあるのだが、暑熱のストレスは思っている以上に身体に大きな負担を与える。このため、涼しいところで合宿を組み、そのなかで実際のレースで耐えられる暑熱のストレスをどうかけていくかがテーマになってくる。これにはいろいろな考え方があると思う。選手やスタッフに最も負担がない形で、いい状態でレース当日が迎えられるベストの方法を、これから2年かけて探っていくことが我々の課題となる。
今村文男(日本陸連強化委員会オリンピック強化コーチ)
この測定そのものは、先週、千歳市(北海道)でも同じ流れでやっている。気温や湿度など暑熱環境の違いによって、心拍数や深部体温などの上昇にどんな変化が生じるのかを比較しようとした。また、それぞれの状況下で、(歩く)ペースを変えることにより、体温の上昇や発汗量、汗の成分などにどんな違いが生じるかを把握することも目的である。今日はトラックで2000mを5本行ったが、明日は、ロードで歩いて測定する。20km競歩の選手は15kmを、50km競歩の選手は30kmを、それぞれに後半をレースで優勝しそうなペースまで上げていく形で実施する。暑熱を考えるうえで注目しているのは深部体温。給水の摂取量や温度、量によっても違いが生じるし、また、スピードを上げていくなかでも変化があり、さらに個人差が非常に大きいことがわかった。例えば、途中で何度か給水をするなかで、そのタイミングで深部体温が下がる選手もいれば、徐々に上昇していく選手もいる。そういった個々の特徴を把握することは、事前に給水の温度や摂取量を検討するうでも参考になると考えている。
レースのなかでは、深部体温の上昇や脱水の指数が一番大きくなる。そういったところの詳細を事前に把握しておくだけでも、対応はできると思う。また、レースや練習前に身体を冷やしておくプレクーリング、レース中に水をかぶったり氷を手に持って冷やしたりするミッドクーリングという方法があるが、実際にやらせてみると、事前に身体を冷やすと、かえって暑く感じるという選手や、身体が濡れるのが嫌という選手もいる。
このように暑さや冷たさの感じ方は選手個々に違うので、理想はありつつも、できるだけ本人たちのやりやすいクーリングや水分摂取方法がよいのかなと思っている。こういった測定を行っていけば、そのなかでやるべきこと、やらなければならないことは見えてくる。そのうえで、個人個人に合った方法を見極めていきたい。
発表されたオリンピックのコースを見て、一番に感じたのは、暑さというよりは日差し。選手の暑さの感じ方を最も左右するのは日差しだと思う。そういった意味では、日差しをいかに遮るかとか、体表面の温度をいかに下げるかといったような方策も、今後、探っていかねばならない。
文・写真:児玉育美/JAAFメディアチーム
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