今回の欧州遠征のメインターゲットとなるダイヤモンドリーグ第11戦「アニバーサリーゲームズ」(以下、ロンドンDL)が7月21日、開幕しました。会場は、ロンドンスタジアム。2012年ロンドンオリンピック、そして、2017年ロンドン世界選手権が行われた場所です。
レース前日となる7月21日。選手たちは、午前に会場へ入り、サブトラックで前日練習を行いました。当初、1走に入る予定だった山縣亮太選手(セイコー)が抜けたことにより、1走には小池祐貴選手(ANA)が入ることに。2走・飯塚翔太選手(ミズノ)、3走・桐生祥秀選手(日本生命)、アンカーがケンブリッジ飛鳥選手(Nike)と、2走以降は「リオ銀メダルメンバー」の走順です。
選手たちは、それぞれにウォーミングアップを行ったのちにバトンパス練習を実施。4選手とも変に緊張した様子はなく、時折、笑顔を見せながら、和気あいあいとしたムードで練習に取り組んでいました。
練習後には、現地へ取材に来た日本のメディアに向けて、囲み取材に応じました。
今回が初めての組み合わせとなる小池選手と飯塚選手は、バトンパス練習について、飯塚選手は、「走ってくる人が違うだけで雰囲気が違ったりもするので、目から入ってくる情報に慣れることと、歩数(バトン受け渡しのスタート位置が何足長分になるか)を確認した」と振り返るとともに、「歩数は山縣選手のときとほぼ同じで、あとは微調整という感じ。今の調子がどうかとか、何レーンかとか。そういうことの話し合いをよくすることができた」と述べました。
桐生選手からケンブリッジ選手へのバトンパスについて質問が飛ぶと、「ああ、もう、普通にバトンやったら、うまく行ったので大丈夫です」と桐生選手。それを補足するようにケンブリッジ選手が「僕らはもう何度もやっているので、本当にいつも通り。1本やったらばっちり合ったので、それで終わりにしました。いつも通りやれているなと思います」と、会話でも絶妙な“バトンパス”で、状況を説明しました。
最後に、翌日のレースに向けての抱負を訪ねられた4選手は、「初めての1走なので、とにかく思いきり走って、あとは飯塚さんに任せたという感じで臨みたい」(小池選手)、「明日は勝負にこだわる。優勝できれば、弾みになると思うので、世界に向かって結果を出せるよう頑張りたい」(飯塚選手)、「明日もしっかりバトンパスをつないでいって、いいタイムで、いい順位を取れるようにしたい」(桐生選手)、「前回のセイコー(ゴールデングランプリ、今季世界最高となる37秒85をマーク)のタイムを超えられたら…。優勝を目指して4人で頑張りたい」(ケンブリッジ選手)と、それぞれに頼もしいコメントを寄せてくれました。
日本チームが出場する男子4×100mRは、7月22日、午後13時20分にスタート。日本は6レーンに入ります。
文:児玉育美(日本陸連メディアチーム)
写真:日本陸連男子短距離スタッフ、児玉育美
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