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2021.08.02(月)

【東京オリンピック】3日目イブニングセッションハイライト~走高跳、戸邉は49年ぶりの決勝で13位~



8月1日のイブニングセッションは、トラックでもフィールドで、次から次へとハイレベルな記録が飛び出しました。日が落ちてからも昼間の暑さが残った東京・国立競技場は、このセッションがスタートした19時すぎの段階でも気温は30℃。風がないために蒸し暑く、その状態は、気温が28℃前後に下がった21時半すぎごろには湿度が上がったことでより強まり、日本の夏特有の「熱帯夜」となりました。


男子走高跳 決勝

日本勢は、この日最初の種目としてスタートした男子走高跳決勝に、戸邉直人選手(JAL)が出場しました。戸邉選手は、最初の高さの2m19から試技を開始。この高さは、1回目の跳躍を失敗して、2回目でのクリアとなりました。踏み切り位置を修正して臨んだ次の2m24は、身体を軽く浮かせて1回で成功させましたが、続いて挑んだ2m27は、やはり踏み切り局面に課題を残し、1回目、2回目とバーを落としてしまいます。この段階で、成功した選手は10名。入賞するためには後がない状態で臨んだ3回目も、本来の踏み切りができずにクリアならず。13位で競技を終了しました。

その後2m33をクリアした7選手が、上位争いを繰り広げました。2m35は4選手が、2m37は3選手がそれぞれ成功した状態で、バーは2m39の高さに上がりました。パスを使った選手を含めて、この高さに6名が挑戦、最終的に誰も越えられなかったことで、2m37をクリアした3選手のうち、無効試技が多かったマクシム・ネダセカウ選手(ベラルーシ)の銅メダルがここで確定。2m37までの跳躍をすべて1回で成功させていたムタズエサ・バルシム選手(カタール)とジャンマルコ・タンベリ選手(イタリア)が同記録で首位に並ぶ形となりました。ここで2人は、どちらか1人が成功するまで跳躍して勝者を決めるジャンプオフ(優勝決定戦)を行わず、優勝を分け合うことを選択。これにより優勝者として、2人が名前を連ねることとなりました。バルシム選手、タンベリ選手ともに、オリンピックは初優勝。どちらも大きなケガを乗り越えての悲願のタイトル獲得でした。3位・ネダセカウ選手の2m37は、3月に自身が室内でマークしたベラルーシ記録に並ぶタイ記録。また、韓国のウ・サンヒョク選手が、6月にマークしていた自己記録2m31を更新する2m33を2回目に成功したあと、2m35の韓国新記録を1回でクリアしたことで、4位に食い込む健闘を見せました。




女子100mハードル 準決勝

トラックでは、レベルの高い記録が続出した男子100m準決勝に続いて、女子100mハードル準決勝が行われました。準決勝は全3組で行われ、各組2着までと3着以降の上位記録者2名となることが決勝への進出条件。寺田明日香選手(ジャパンクリエイト)はその第1組に入ってのレースとなりました。素晴らしいスタートを見せた寺田選手は、先頭争いをしながら第1ハードルをクリアし、ほぼ横一線で2台目も越えていきましたが、3台目のハードルクリアランスあたりから徐々に後れる展開に。終盤は大きく突き放される形となり6着、13秒06でフィニッシュしました。なお、この準決勝では、3組で1着となったジャスミン・カマチョ クィン選手(プエルトリコ)が0.2mの向かい風のなか世界歴代4位タイとなる12秒26のオリンピック新記録をマークして全体トップとなったほか、12秒4台が1人、12秒5台が1人、12秒6台5人が決勝進出という結果で、12秒69をマークしても決勝進出を逃す高水準でした。




男子400mハードル 準決勝


山内大夢選手(早稲田大学)が進出を果たした男子400mハードル準決勝も、過去に例のないレベルの高さとなりました。女子100mハードル同様に、「3組2着+2」の決勝進出条件で行われた各レースでは、第1組で世界記録保持者(46秒70)のカルステン・ワーホルム選手(ノルウェー)と世界歴代3位の自己記録(46秒83)を持つライ・ベンジャミン選手(アメリカ)が早くもここで激突。ワーホルム選手は47秒30、ベンジャミン選手が47秒37でフィニッシュすると、第2組でも、メダル争いの候補に挙がるアリソン・ドス・サントス選手(ブラジル)が47秒31の南米新記録、2着のアブデルラハマン・サンバ選手(カタール)も47秒47で走り、記録通過の2選手を含めて6名が47秒台をマークしました。山内選手は、上位2選手が48秒台で先着した第3組に出場。持ち記録の差から、山内選手にとっては序盤から速いペースでの走りになってしまい、持ち味である終盤に力を残すことができず、6着・49秒35にとどまりました。




男子100m 準決勝・決勝

日本選手が進出を逃した男子100mは、このセッションで準決勝・決勝が行われ、2008年北京オリンピックから3連覇を果たしたウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)の後を継ぐ「ネクスト・ボルト」の座を巡る戦いに、世界中の熱視線を集めました。「3組2着+2」の進出条件で行われた準決勝では、第3組(+0.9)で1着となった蘇炳添選手(中国)が9秒83をマークして、自身の持つアジア記録(9秒91)を更新する好記録で、この種目で中国初のファイナリストに。全体でもトップタイムで決勝へ駒を進めました。また、同じ3組目を走ったロニー・ベーカー選手(アメリカ)が蘇選手と同タイム(着差あり)の9秒83で2着、9秒84のヨーロッパ記録をマークしたラモント マルチェル・ヤコブス選手(イタリア)が3着、9秒90で続いたアカニ・シンビネ選手(南アフリカ)が4着でフィニッシュ。これによって、プラスでの決勝進出記録がなんと9秒84と9秒90という水準となり、第1組(−0.1)で10秒00のケニア新記録をマークして3着に入っていたファーディナンド・オムルワ選手(ケニア)、さらには、第2組(-0.2)で2着のイノック・アデゴケ選手(ナイジェリア)と同タイムの10秒00をマークしながら、1000分の1秒の着差で3着となっていた今季世界リストトップ(9秒77)のトレイボン・ブロメル選手(アメリカ)が、準決勝で姿を消すという番狂わせも起きていました。

こうして迎えた決勝を制したのは、プラスで拾われての進出だったヤコブス選手でした。優勝記録の9秒80(+0.1)は、準決勝で出していたヨーロッパ記録を再び更新する記録。予選でマークした9秒94を含めて全ラウンドを自己新記録で駆け抜けた快進撃で、この種目で初の金メダルをイタリアにもたらしました。2位・3位には、フレッド・カーリー選手(アメリカ)とアンドレ・ドグラス選手(カナダ)が続き、それぞれ9秒84・9秒89と自己新記録でフィニッシュ。準決勝でトップタイムを出していた蘇選手は、決勝は得意の序盤でリードを奪うことができず、9秒98で6位にとどまりましたが、中国選手としては過去最高順位。アジア人としては1932年ロサンゼルスオリンピックで6位となった吉岡隆徳選手以来となる入賞でした。




女子三段跳 決勝

女子三段跳では、予選から好調を印象づけていたユリマル・ロハス選手(ベネズエラ)が、1回目の試技でいきなり世界記録(15m50)に9cmと迫る15m41(+1.1)のオリンピック新記録をマークして、ここでほぼ優勝を確定させると、2回目以降は、世界記録を狙っての試技を展開しました。3回目と5回目に、世界記録を上回る位置に着地しながらファウルとなる跳躍を見せたのちに、優勝が決まってから挑んだ6回目に15m67(+0.7)のビッグジャンプ。東京オリンピックにおける最初の世界新記録を誕生させました。2位はポルトガルのパトリシア・マモナ選手、3位はスペインのアナ・ペレテイロ選手で、どちらも15m01(+1.0)・14m87(+0.5)と、ナショナルレコードをマークしてメダルを獲得しています。


大会4日目となる8月2日のモーニングセッションでは、予選を3番目の記録で通過している橋岡優輝選手(富士通)がメダル獲得に挑む男子走幅跳の決勝と、女子100mハードルの決勝が行われるほか、日本の田中希実選手(豊田織機TC)と卜部蘭選手(積水化学)が出場する女子1500m予選、男子ハンマー投予選、女子200m予選が行われます。

大会に関する情報は、東京オリンピック特設サイト(https://www.jaaf.or.jp/olympic/tokyo2020/ )および日本陸連公式Twitterをご参照ください。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:アフロスポーツ


▶【東京オリンピック】3日目イブニングセッション 選手コメント(男子走高跳決勝・女子100mハードル準決勝・男子400mハードル準決勝)
https://www.jaaf.or.jp/olympic/tokyo2020/news/article/15356/

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