第21回U20世界陸上競技選手権大会(以下、U20世界選手権)に出場していた日本選手団が、8月11日に帰国しました。アメリカ・オレゴン州のヘイワードフィールドで8月5~9日の日程で行われていた同大会に、日本は、選手43名(男子27名、女子16名)、役員21名の代表選手団で臨み、3つのメダル(銀2、銅1)を獲得したほか、13の入賞(4~8位)を達成。1~8位の順位別得点で競うプレイシングテーブルにおいて69ポイントを獲得し、5位の成績を残しています(各選手の競技成績や国別メダル獲得数およびプレイシングテーブルの詳細等は、本連盟公式サイトの同大会ページhttps://www.jaaf.or.jp/competition/detail/2027/ からアクセスすることができます)。
帰国直後には、到着地の成田国際空港でメディアの取材に対応。チームリーダーを務めた強化委員会の杉井將彦シニアディレクターが総括を行ったほか、男子110mハードル(ハードルの高さ99.0cm)で銀メダルを獲得するとともに同準決勝ではU20世界歴代3位となる12秒95のU20アジア新記録を樹立した古賀ジェレミー(順天堂大学、ダイヤモンドアスリート)、17歳ながら男子400mハードルで銀メダルを獲得した後藤大樹(洛南高校、ダイヤモンドアスリートNextage)、男子3000mで銅メダルを獲得したほか1500mでも決勝に進出(14位)した本田桜二郎(早稲田大学)、女子800mで5位となり前回のペルー・リマ大会(6位)に次ぐ連続入賞を果たした久保凛(積水化学)の4名が囲み取材に応じました。
各氏のコメントは、以下の通りです。
【日本選手団総括(要旨)】
チームリーダー
杉井將彦(強化委員会シニアディレクター)
今大会、日本チームは、銀2、銅1のメダル3、(4~8位の)入賞13という結果となった。派遣前には金メダル獲得の期待もあったので、そういう意味では残念な思いもあるが、非常に多くの入賞者を出すことができた。さらに、わずかなところで入賞に届かなかった者も多くいて、もう少ししっかり準備できていたら入賞者は増えていたかもしれないと感じている。
また、狙った大会でシーズンベストを出したり自己記録を更新したりすることは、国内外を問わず、結果に大きな影響を与えるため、世界大会であるU20世界選手権においては、自己記録を出すことが(好成績を残すために)間違いなく必須となってくる。そういう点で全体を見たときに、自己記録更新者が非常に多かったことを高く評価したい。これまでのU20世界選手権のなかで一番、自己記録の更新が多かったのではないか。全体としては、そのくらい良いコンディションで迎えることができていたと思う。
日本チームとして金メダルがなかったことは残念であるものの、総じてしっかり戦えたという印象を持っている。
一方で、今大会では、故障者が多く出てしまった。これが今後の課題といえる。
Q:メダルを獲得した3選手について、それぞれの評価を。
男子3000mでは、本田選手が銅メダルを獲得した。ここ最近の長距離種目では、ラストラップで日本人選手が置いていかれてしまうことが多かったけれど、今回の本田選手は、ゴールするまで戦い抜くことができた。そういう点で、今後、日本の選手が本田選手のようなレース展開をできるようになれば、“強い日本の長距離”が戻ってくるのかなと感じた。
男子110mハードルの古賀選手については、「金メダル、行けるかな」という期待をかなり持っていた。ただ、この大会に臨むまでに彼は、(ハイハードルで実施された)ゴールデングランプリと日本選手権でクラッシュしている。ハードル選手において、クラッシュを経験したあとの恐怖心というのは、実はけっこう大きなものがあり、また、予選の際には終盤でスピードを落とす場面もあったので、トラウマが出ているのではないかと心配していた。しかし、準決勝で初めての12秒台をマークし、決勝でも12秒台。2本続けて12秒台で走ったことは、ジュニアハードル(ハードルの高さが99cmで実施されるU20規格)とはいえ素晴らしかった。優勝者は12秒7台(12秒72=U20世界タイ記録)だったので、これにはちょっと届かなかった感はあるが、古賀選手にはハイハードルで実施されるシニアの舞台でも12秒台で戦う力はあると思う。今後に期待したい。
男子400mハードル銀メダルの後藤選手については、(今季U20世界最高となる48秒09で優勝した)日本選手権の走りが非常に強い印象を残していたので、(大会前の段階から)あの走りができれば当然優勝するだろうということで、WA(ワールドアスレティックス)の展望記事などでも有力選手として取り上げられていた。
優勝に届かなかった背景には、現地に入ってからの捻挫があったほか、ここまでの試合疲れも少しあったかもしれないと感じている。決勝では、後半のラップが一気に落ちており、その点の検証も今後必要となってくるが、今後、世界で戦うためのレースパターンをしっかりとつくっていけば、さらなる飛躍はできるし、今大会で、国際的な注目をさらに集める選手になったといえよう。まだ、高校2年生なので、(U20世界選手権には2年後)もう1回出場のチャンスがある。次回の大会で、彼の活躍を期待したい。
Q:故障者については、直前に欠場を決めた清水空跳選手(星稜高校)のほか、期間中にも故障者が出たそうだが、各選手・関係者とのコミュニケーションはどうであったのか?
コミュニケーションについては、選考段階を含めてしっかりとってきた。この大会の選考要項は、今シーズンの記録だけを対象とすることもできるが、特に、規格の違う種目については、今季の結果だけで判断すると、対象者が限られてしまうため、前年の秋シーズンからみていくことを選択している。そのことによって対象を広げることができたわけだが、結果として、今シーズンのコンディションに、ばらつきが出たという形である。
(質問で名前の挙がった)清水選手については、この大会に合わせて、しっかりと準備をしてきてくれた。最終的に、回復していた肉離れが再発するアクシデントがあり、また、私たちとしても彼の今後のスプリンターとしてのキャリアを考えたときに、ここで走らせるべきではないという思いから、(欠場という)決断に至った。
また、現地で起きた故障については、記録(水準)が高くなってきていることや、(シューズなどの)用具の性能が良くなってきていることなどが影響しており、(育成年代の競技者の)身体にかかる負荷が非常に高まっていることは確かといえる。このへんの対策は、今後、考えていかなければならないと感じている。
Q:今後、世界で戦うために必要なことは?
これは、山崎一彦強化委員長も常々いろいろなところで発言されていること。日本の育成のシステムはアジア圏でも注目されており、いい形で育成はできていると思うのだが、世界で戦おうと思ったときには足りないところがまだある。それは、「世界で戦う」ために、世界の基準に合わせた経験であったり強さであったりを、この育成年代の強化のなかでどうつくっていくかということ。これが、今後の課題になってくる。
今回は、日程がインターハイと重なった。選考の段階で意思確認をしたところ、多くの高校生選手がU20世界選手権への参加を希望し、そして、世界への挑戦を果たしてくれた。今後も、こうした選手が多くなってくればと思う。早い段階でワールドワイドの感覚を身につけ、世界に向けて進もうとする選手、そして指導者を増やしていきたい。
【選手コメント(要旨)】
本田桜二郎(早稲田大学)
男子3000m 銅メダル 7分48秒49
男子1500m 14位 3分51秒59
今回、1500mと3000mの2種目で出場し、自分としては1500mのほうを特に意識して走ろうと思っていた。そういったなかで、3000mで銅メダルという結果を出すことができて嬉しい思いもあった半面、自分が結果を残したかった1500mの決勝で、思うように走れなかったので、大会全体を通しては、少し悔しい結果になったという思いがある。
(大会2日目に1500m予選、3日目に3000m決勝、5日目に1500m決勝という日程のなか)3000mについては、入賞することを考えて臨んだが、だんだんゴールが近づくにつれてメダルが見えてきたので、「これはもう、取るしかない」という思いで走った。3000mの決勝を終えた段階では、本当にもう(全力を)出しきった状態。(1500m決勝までに)1日空いたけれど、それでも全然回復することができず、(最終日に迎えた)1500mの決勝は、ウォーミングアップが終わった段階で疲れていた状態だった。そうした体力のなさというのも、自分の課題でもあるのかなと感じた大会となった。
3000m決勝での7分48秒49は、ベスト(7分55秒77、2026年)を更新して入賞できたらいいなと考えていたので、本当に思ってもいなかったタイム。ただ、あともう少しのところでU20日本記録(7分48秒07、三浦龍司、2021年)を更新できなかったところ、最後で(力を)抜いてしまったというところは自分の弱さ。そういう詰めの甘さが、これから先、出ないようにしていきたいなと思う。
今回の3位という結果には、全然満足していない。これから練習を積んでいって、もっともっと上に行けるのかなと思った大会でもあった。このあとは、世界ロード(※世界ロード選手権:9月19-20日、コペンハーゲンで開催。男子1マイルに出場)があって、そこから先は日本での試合が続いていく。今回の経験を生かして、さらにステップアップできればと思っている。また、ここからはロードの試合が続いていく。前半シーズンで得たトラックのスピードを、ロードにどんどん昇華していきたい。これからは長い距離も増えていくので、そこでしっかり対応していき、長い距離でも通用するというところを証明できたらいいなと思う。
Q:1500m決勝では、先頭に立つ場面もあったが、どういう意図があったのか?
1500mの決勝は、スタートして300mのところで本当にきつくて、「もう無理だな」と思った。ただ、そのまま入賞を狙って走って、ずるずる(順位を)落として何もできずに終わるよりも、少しでも自分のレースをしたうえで、これからにつなげられたらいいなと考え、いったん前に出た。結果的には、ほぼ最下位(15人中14位)に近い成績だったが、前に出たことに後悔はなく、今、振り返っても「あそこで出てよかった」と思っている。あそこで見た「先頭の景色」というのを、次は、ゴールした瞬間に見られるようにしたい。
Q:世界の舞台で同世代と戦ってみて感じたことや今後の課題は?
ラスト1周は52(秒)くらいで行かないと通用しないと思った。あのときに感じたスピード感は、忘れずに持っていきたい。課題は、ラストのスピード。日本選手権でも飯澤さん(千翔、住友電工)に負けたように、1500mにおいては自分にはラストのスピードがないと思っている。これから先は長い距離(のレース)が続いていくことになるけれど、トラックにまた戻ってきたときに、その課題を克服できるような練習をしていきたい。
久保 凛(積水化学)
女子800m 5位入賞 2分04秒00
優勝することと自己ベスト(1分59秒52、2025年=日本記録)を更新する走りができたらという思いで臨んでいたが、全然、自分の思うようなレースができなかった。今回は、アメリカに(約1カ月)滞在していたなかで大会会場に入ったので、身体も慣れている状態だった。練習もうまく積むことができていて、そういう意味でも万全の状態で臨むことができていたのだが、レースでうまく自分の力を最大限に発揮できずに、力を出せないまま終わってしまい、自分の弱さを感じる結果となった。
また、予選のあとに脚を痛めてしまい、日本チームの皆さんにすごく迷惑をかけてしまった部分もあり、そういう点でも自分の弱さを実感した。今回のレース(での反省)を忘れることなく、次のアジア大会につなげていけるような、もっと成長できるような選手になっていきたい。
Q:前回の6位から1つ順位を上げての2大会連続入賞だが?
優勝することが一番の目標であったので、入賞できたことはよかったけれど、全然嬉しさはなく、悔しい気持ちのほうが大きい。
Q:決勝では、どういうレースをイメージしていたのか?
決勝のレースプランは、準決勝で一番タイムの速かったアメリカの選手が、序盤から先頭で行っていたので、決勝でもその選手が出てくると考え、2番手につこうと考えていた。しかし、全体的にスローペースとなったことで、全くうまくいかないレースとなってしまった。
Q:脚の痛みがあった部位は? そのなかでのレースで感じたことは?
痛みというのは、右の前もものあたり。予選が終わったあとに、気になるという感覚があった。痛いというほどではなかったのだが、9月にアジア大会を控えていることもあり、準決勝は走るかどうかを少し迷った。ただ、そんな不安のあった準決勝で、しっかり決勝(進出)につなげられたことや、決勝でも、2年前より1つ順位を上げることができたのは、少しは成長できている部分かと思う。
Q:準決勝、決勝と、後方で進める展開となったのは、脚に不安があったから?
脚はあまり関係なく、思うようなレースができていなかったということ。位置取りが全然うまくできなかったので、もっとレース経験を積んで、自分のしたいレース、納得のいくレースができるように磨いていく必要がある。
ただ、日本選手権では(優勝は果たしたが)ラストがあまり動いていない点が課題だったけれど、今回や(その前大会となった)カナダのレースでは、ラストの切れ味が少しずつ戻ってきた感触があり、その部分は収穫といえる。また、少しずつ、身体(の調子)も戻ってきていて、スタートしてからの前半の力みもなくなってきていたので、大会自体は、すごく良い状態で迎えることはできていたのではないかと思う。
Q:アジア大会に向けての思いは?
アジア大会では、自分の思うようなレースをして、力を100%出しきったと思えるような走りをしたいと思っているし、それができれば優勝と自己ベストは絶対に見えてくると思っている。アジア大会では納得した結果で終われるようにしたい。
後藤大樹(洛南高校、ダイヤモンドアスリートNextage)
男子400mハードル 銀メダル 49秒23
ランキング1位で臨むことになったこの大会は、ずっと優勝を目標にしていたし、今シーズン一番大きな大会と位置づけていたのだが、そのなかで完敗してしまった。「悔しい」という気持ちが、今、一番大きい。
(トップで通過した)予選・準決勝は、バックストレートが向かい風であったり、そもそも(ウォーミング)アップ会場がバス移動であったりしたので、その都度、前日に(どう対応するかを)考えながら臨んでいた。しかし、レース展開自体は予選・準決勝・決勝で特に変えることはなく、いつも通りの、日本選手権と同じプランで挑んだ。
決勝は、自分の得意な形で(トラックを)回ってくることができていて、ラスト…8台目を越えたあたりで、いつも通り、他選手がいつも通り少し前にいる状況だった。しかし、「ここから」というところで、予選・準決・決勝の戦い方とか疲労とかにまだ準備が足りていなくて、いつもの動きができなかった。
自分は、次回のU20世界選手権に出場することができる。今回、久しぶりに、(自分の)前であんなに差をつけられて負けたので、「本当に、世界は広いな」と感じた。ライバルがいるのは本当に嬉しいこと。2年後、次はもっと強くなって帰ってきたいという気持ちになった。
9月に出場するアジア大会では、記録を狙うことをメインにしていて、日本記録(47秒89、為末大、2001年)を塗り替えるつもりで頑張っていきたいと思っている。アジア大会は、来年の目標である世界陸上の参加標準記録(400mハードル:48秒00)の有効期間に入っているので、そこで日本記録を更新することで、代表権獲得に向けて一歩リードしたい。
Q:楽しみにしたアメリカでの世界大会の感想は?
当たり前ながら、日本語は通じない。異国にいるという、その雰囲気をとても楽しむことができた。
環境としては、だいぶ恵まれている大会だったと思う。宿舎もきれいだったし、食事もバランスよくビュッフェで取ることができた。同じ料理ばかりだったので、だんだん飽きてきて、最後のほうは、持参した白米と、チームメイトからもらったふりかけを食べていた。それが一番しんどかったこと(笑)。
Q:WAのフラッシュインタビューに、足首を痛めたとコメントしていたが、その詳細は?
現地に到着した翌日の初めての競技場練習で、ハードルドリルをやっているときに、左足首を捻挫してしまった。そこからはしばらくは走れず、予選の前日にようやくスパイクを履くことができた。本当に、ぎりぎりという感じで、その間は、毎日1時間に1回くらいのペースで、トレーナーさんに対応していただいて、なんとか間に合ったという状態だった。
Q:左足首を捻挫した状態で予選の1レーンというのは大変だったのでは?
(スタートリストを見て)1レーンと知ったときは、「いや、マジか」という感じ(笑)。予選が一番しんどかった。コンディション的には時差ボケもなかったのだが、一番自分のなかで大きかったのは競技場の構造が違うこと。直線が長くてカーブがきつい競技場だったので、1レーンに入った予選はカーブもきつく、そのせいでスピードにも乗れていなかったように思う。
Q:渡航中、滋賀インターハイでは洛南高校が3年連続13回目の総合優勝。仲間たちの戦いは把握していた?
毎朝起きて、リザルトを見るのが楽しみで、そこで刺激をもらって「今日も頑張ろう!」という気持ちになることができた。本当にインターハイのメンバーには感謝しかない。澪音さん(北村、八種競技優勝)とは、ずっと毎日、LINEでやりとりしてコミュニケーションをとっていた。
古賀ジェレミー(順天堂大学、ダイヤモンドアスリート)
男子110mハードル(99.0cm) 銀メダル 12秒97(+0.7)
※準決勝で、12秒95(+0.3)のU20アジア新記録を樹立
最初に目標として話していた「U20アジア記録で金メダルを取る」の実現には、あと一歩という結果になったが、自分としては、12秒(台)の感覚もしっかり得ることできたし、周りの速い選手、(優勝した)アメリカの選手(エヅラ・ブラウン、決勝で12秒72のU20世界タイ記録をマーク)と間近で走ってみて、いろいろ得ることができた部分もあったので、すごくいい試合だったと思う。
(準決勝でのU20アジア新記録樹立については)新記録を出すつもりで来ていたので、出たときは「よかった」と安心した部分があった。しかし、そのときは決勝も控えていたので、「ここまで来たら、金(メダル)、取りたいよね」という気持ちを改めて感じるレースとなった。
アメリカの選手と一緒に走ってみて感じたのは、「ジュニア(ハードル)に適した走り方をしっかりしているな」ということ。自分は、ハイ(ハードル)を加味しながら、ジュニア(ハードル)に取り組んでいたので、そこの部分で少し差が出てしまったのではないかと考えている。
今年は、シーズンの最初からずっと、「ハイ(ハードル)で12秒台を出したい」と言い続けてきた。ジュニア(ハードル)での12秒台は達成できたので、(目標のクリアまで)あと一歩。次の(ハイハードルの)試合で、12秒台にできるだけ近づき、12秒台を出せたらなと思っている。
Q:アメリカの選手に感じたジュニアハードルに適した走りとは?
(ハードルを)跳んで下ろす(リード)足の動きがすごく速いということ。足を速く下ろして、すぐに走るという感じだったのだが、それをハイ(ハードル)でやるとなったら、どういうふうにやってくるのかなと思った。それは、すごく怖い部分でもあるし、興味がわいた部分でもあるので、今後、自分もそこの部分を考えていきたいなと思った。
自分の場合は、もちろん世界大会なので、ジュニア(ハードル)に合わせることはしていたが、自分の一番の魅力の出せるところはハイハードルだと思っているので、その点を念頭において走っていた。これによって自分はジュニア(ハードル)とハイ(ハードル)とで、そこまでタイムは変わらずに走れると思っているので、ジュニア(ハードル)で12秒台を出せたことは自信になった。
Q:ジュニアハードルながら12秒台を連発できたことについては?
自信にはなったが、欲が出ると難しいところではある。今回は、決勝の日のほうが調子は良かったので、もう少し(記録を)更新できるかなと思っていたのだが、実際には、スタートは行くことができ(てリードを奪え)たのだが、そのあとアメリカの選手に3~4台目あたりでバンッと一瞬で前に行かれてしまったとき、ちょっと力んで抜き足をミスってしまった。そういう部分を、もっと冷静に対処しなければと思ったし、「世界の人と戦うとなると、力みが出たり自分のレースをさせてもらえなかったりするのだな」と、自分にはまだ成長できる部分があることも感じた。
(今回のレースで)スピード感は、取り戻すことができたと思うが、まだ、ハイ(ハードル)を跳んでいないので、これからの1カ月ほどで、しっかり練習して、次の試合に備えたい。ハイ(ハードル)での(目指す動きの)再現性をうまく高めることができれば、(ハイハードルでも)今回のように12秒台をポンポン出せるようになるのではないかと思っている。
Q:決勝で一緒に走ってみて、U20世界記録である12秒72との距離感を、どう感じた?
決勝で走っているときは「うわっ!」と思ったが、改めて考えてみると、ハイ(ハードル)になったとき、ここから本気で取り組んだら縮まってくる差ではあるなと感じた。これからが面白いのではないかと思う。
※コメントは、8月11日に行われた囲み取材における各氏の発言をまとめました。意図が明瞭に伝わることを目的として、一部、編集を加えています。
文・写真:児玉育美(JAAFメディアチーム)
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