【MGCを知る（1）】日本マラソンの2つの頂点「日本一とオリンピック日本代表はこう選ばれる」：日本陸上競技連盟公式サイト

2025.11.30（日）大会

【MGCを知る（1）】日本マラソンの2つの頂点「日本一とオリンピック日本代表はこう選ばれる」

現在の日本のマラソン競技界は、「日本一」と「オリンピック日本代表」という2つの頂点を目指し、
「MGCシリーズ」→日本一を決める年間シリーズ
「MGC」→オリンピック日本代表を決めるレース
という2つの仕組みを構築しています。

ロサンゼルスオリンピック日本代表選考については、上記の「MGCシリーズ」「MGC」において、3段階のステージを経て日本代表に内定します。

▼本コンテンツについての補足
※オリンピック日本代表は、日本陸連が選考基準に基づいて内定・推薦し、その後、日本オリンピック委員会が正式に日本代表として選出します
※オリンピック日本代表となるには、日本陸連の選考条件を満たすだけでなく、オリンピック参加標準記録を該当期間内に突破していることが必要となります

◆ロサンゼルスオリンピックマラソン日本代表選考の「3つのステージ」

【第1ステージ】MGCシリーズ

MGCシリーズは、マラソン日本選手権者を決める、日本最高峰のマラソンシリーズです。

＜日本代表選考＞
・MGC出場権獲得
・MGCファストパス設定記録を突破した記録最上位の選手1名が日本代表に内定

【第2ステージ】MGC

MGCは、2027年秋開催予定のロサンゼルスオリンピックマラソン日本代表選考競技会です。

＜日本代表選考＞
・1位および2位の選手が日本代表に内定。MGCファストパスで内定者が出た場合は1位のみ

【第3ステージ】MGCファイナルチャレンジ

MGC後のMGCシリーズ2027-28のGS大会が、MGCファイナルチャレンジとなります。

＜日本代表選考＞
・MGCファイナルチャレンジ設定記録を突破した記録最上位の選手1名が日本代表に内定

この3つのステージを経て、最終的に男女各3名の日本代表が内定します。

◆日本一を決める「MGCシリーズ」

MGCシリーズは、日本国内外の主要マラソン大会（MGCシリーズ対象大会）で構成される日本最高峰のマラソンシリーズです。

MGCシリーズポイントでランキングを決定し、最上位選手は「MGCシリーズチャンピオン＝日本選手権マラソン優勝者」となります。
さらに、MGCシリーズポイントランキング上位8選手にはMGC出場権が付与されます。

また、対象となる大会で、MGCファストパス設定記録（男子2時間03分59秒、女子2時間16分59秒・女子単独、男女混合）を突破し、その中で最も速かった選手1名が日本代表に内定します。この設定記録は、日本記録を上回る超ハイレベルのタイムで、高速化が進む世界のマラソンに対応する施策です。

つまり、MGCシリーズは、
・MGCシリーズポイントランキングで日本一を目指す
・MGC出場権を狙う
・MGCファストパスで日本代表内定を獲得する
という「日本一」と「オリンピック日本代表」の両方に結び付く重要なシリーズなのです。

◆オリンピックマラソン日本代表を決める「MGC」

MGCは、オリンピックマラソン日本代表選手選考競技会で、優勝者は原則として日本代表に内定します。

一発勝負のレースであり、オリンピックマラソン日本代表選手選考において、記録よりも順位を最優先する唯一のステージです。

MGCに出場できるのは、MGCシリーズにおいて設定された条件をクリアした選手のみ。出場そのものが“選ばれた選手の証”となる大会です。

◆最後の1枠を決める「MGCファイナルチャレンジ」

MGCファイナルチャレンジは、MGC後に開催されるMGCシリーズ2027-28のGS大会です。
当該大会において、MGCファイナルチャレンジ設定記録を突破し、最も速かった選手1名が、ロサンゼルスオリンピック日本代表に内定する、スピード重視のフェーズとなります。

MGCファイナルチャレンジ設定記録を突破する選手がいない場合は、MGC3位の選手（MGCファストパス内定者がいる場合は2位）が、ロサンゼルスオリンピック日本代表に内定します。

◆ロサンゼルスオリンピックマラソン日本代表枠の決まり方

ロサンゼルスオリンピックのマラソン日本代表枠は男女各3名。

日本代表内定は次の順で決まります。

（1）MGCファストパス突破最速選手　※該当選手なしの場合あり
（2）MGC1位および2位　※MGCファストパスで内定者が出た場合は1位のみ
（3）MGCファイナルチャレンジ最速選手　※該当選手なしの場合あり。その場合、MGC3位の選手（MGCファストパス内定者がいる場合は2位）が内定

上記により内定した3名が日本の代表として世界に挑みます。