
マラソンの年間王者を決める「マラソングランドチャンピオン(MGC)シリーズ2025-26」は、25年3月10日から26年3月まで男子9大会、女子7大会(11月10日現在)が加盟する年間シリーズ。そのシリーズに今年、「神戸マラソン2025」が加わった。
11月16日(日)9時にスタートする「神戸マラソン2025」は男女ともG3大会に指定され、招待選手10名(男子5名、女子5名)と、「MGCチャレンジ部門」の登録選手31名(男子23名、女子8名)が発表された。
「MGCシリーズ2025-26」の年間チャンピオン(第109回日本選手権者)は、26年10月に愛知・名古屋で開催されるアジア大会のマラソン日本代表に内定する。
また、28年7月に開催予定の「ロサンゼルス2028オリンピック」の日本代表選考レース「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)」の出場権を獲得するチャンスもある。条件は、今大会で男女それぞれ日本人1位となり、男子は2時間09分00秒以内、女子は2時間32分00秒以内で完走することだ。
なお、ロサンゼルスオリンピックの選考においては、新たに「MGCファストパス」という選考枠を設けている。今大会はG3レースとなるため、この選考基準の対象外だが、MGCシリーズ(G1大会のみ)等において男子は2時間03分59秒、女子は2時間16分59秒を突破した記録最上位の選手が日本代表の1枠に内定することになっている。
◆MGCファイナリストを懸けたレース。男子は2時間9分以内がターゲット
「MGCチャレンジ部門」にエントリーした男子選手は、MGC出場権を懸けて2時間09分00秒以内をターゲットに展開することになる。前回大会で日本人トップだった金子晃裕(コモディイイダ)は、昨年のゴールドコーストマラソンで出した2時間10分59秒が自己ベスト。MGC出場の設定タイムには2分近い自己記録の更新が必要となる。東海大時代に箱根駅伝でアンカーを務め、区間4位で総合5位に貢献。コモディイイダに所属してから1500mから1万m、マラソンまでほぼすべての自己記録を更新する社会人10年目のランナーだ。
前回2位、サンベルクスの山下侑哉は順大時代に山登りの5区を経験。昨年の延岡西日本マラソンで自己ベストの2時間11分37秒をマークしている33歳のランナーだ。今年は3月の「東京マラソン2025」で2時間14分30秒、7月の「ゴールドコーストマラソン2025」で2時間15分51秒をマークしている。
サブテン(2時間10分切り)の自己記録を持つランナーにも注目したい。
荒生実慧(NDソフト)は、今年8月のシドニーマラソンで2時間07分42秒と自己記録を大きく更新して6位入賞した。今月3日の東日本実業団駅伝も走っており、3区で区間16位だった。駅伝から2週間と短い調整期間だが、自己記録に近いタイムで日本人トップに入れば、MGCファイナリストに加わる。
自己ベスト2時間09分57秒の平田幸四郎(SGホールディングス)もエントリーした。帝京大時代は箱根駅伝に3度出走し、山登りの5区も2回経験している。今年8月の北海道マラソンにも出場し、2時間27分49秒だった。
昨年のボストンマラソンで2時間09分59秒の自己ベストをマークし、8位入賞した森井勇磨(京都陸協)もMGC出場を狙う一人だろう。今年2月の京都マラソンでは2時間16分19秒で連覇を達成している。
そのほか、昨年の「東京マラソン2024」で自己記録の2時間10分38秒をマークした熊橋弘将(山陽特殊製鋼)や、同社所属で自己記録2時間13分41秒の熊代拓也らもエントリーした。
◆MGCチャレンジ部門の女子は、前回上位選手がエントリー
「MGCチャレンジ部門」にエントリーした女子選手は、MGC出場権の獲得に2時間32分00秒以内という記録が必要になる。前回優勝した小川那月(スズキ)は、前回記録の2時間36分42秒が自己ベスト。川西北陵高校から神戸学院大へ進学した地元の選手。今年1月の大阪ハーフマラソンでは自己ベストに近い1時間14分30秒で走っている。
前回3位の横田歩(三木市陸協)は、今年2月の「世界遺産姫路城マラソン2025」で自己記録の2時間38分33秒をマークした。前回大会は2時間42分41秒で女子3位になっている。
今年3月の「東京マラソン2025」で自己記録の2時間38分33秒をマークした髙野温菜(PTC)もエントリー。前回大会は4位で、23年長野マラソンでは2時間42分44秒で優勝している。
◆マラソン年間王者決定戦「MGCシリーズ」のランキングと、MGCファイナリスト
今年3月にスタートした「MGCシリーズ」は、従来のJMCシリーズを継承したマラソン年間王者(日本選手権者)を決めるシリーズ。2025-26の対象期間は25年3月10日から26年3月のG1大会までとなっているが、今回は「MGCシリーズ」1年目のため、JMCシリーズ第4期(24年3月31日~25年3月)を含む2年間がポイント対象期間となっている。男子は4月の「第27回長野マラソン」(G3)と8月の「北海道マラソン2025」(G2)が終了し、福田裕大(石川陸協)が2219ポイントでトップに立つ。
女子は8月の「北海道マラソン2025」に続き2025-26期間ではシリーズ2戦目となり、永友優雅(メモリード)が2237ポイントでトップに立っている。
また、ロサンゼルスオリンピックの選考レース「MGC」の出場権を獲得した選手(MGCファイナリスト)は、男女とも4名ずつ。男子は上門大祐(小塚製薬)、相葉直紀(中電工)、福田裕大、赤﨑暁(クラフティア)、女子は細田あい(エディオン)、坂口愛和(ベアーズ)、池内彩乃(デンソー)、小林香菜(大塚製薬)となっている。
今大会、日本人トップの選手が設定記録(男子2時間9分00秒以内、女子2時間32分00秒以内)を突破して、新たなMGCファイナリストに加わるかー。
「神戸マラソン2025」は、神戸市役所前をスタートし、明石市内で折り返して神戸ハーバーランドでフィニッシュする42.195km。高低差が約10mとフラットなコースにリニューアルされ、好記録も期待される。
阪神・淡路大震災から30年という節目の年に『感謝と友情』を大会テーマに開催される「神戸マラソン2025」は、16日9時に神戸市役所前をスタートする。
【大会概要】
大 会 名 :神戸マラソン2025開催日程:2025年11月16日(日)
コ ー ス :神戸市役所前スタート/神戸ハーバーランド(神戸ガス燈通り)フィニッシュ
日本陸上競技連盟及びワールドアスレティックスAIMS公認コース
ハッシュタグ:#神戸マラソン #MGCシリーズ
■公式HP
https://kobe-marathon.net/2025/
■大会要項
https://kobe-marathon.net/2025/race/essentials/
■エントリーリスト
https://www.jaaf.or.jp/files/competition/document/1983-4.pdf
【MGCシリーズ】
概要:https://www.mgc42195.jp/series/2025-26/outline/
シリーズランキング:https://www.mgc42195.jp/series/2025-26/ranking/
スケジュール:https://www.mgc42195.jp/series/2025-26/schedule/
【MGC】
概要:https://www.mgc42195.jp/mgc/outline/
MGC進出条件:https://www.mgc42195.jp/mgc/outline/condition.html
MGCファストパス:https://www.mgc42195.jp/mgc/outline/fast-pass.html
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