2025.07.18(金)大会

【日本選手権混成】レポート&コメント:右代啓欣、田中友梨ともに自己ベスト更新で初優勝!



第109回日本選手権混成競技(日本選手権混成)は7月12~13日、9月に開催される東京世界陸上競技選手権大会の日本代表選手選考競技会として、岐阜・長良川メモリアルセンター長良川競技場で行われました。
例年併催されているU20日本選手権の部とともに、第109回日本選手権リレー競技、第56回U16競技会リレー競技も同時に開かれた今大会では、1週間前に行われたトラック&フィールド種目の日本選手権同様に、暑熱対策をとっての実施に。両日ともに、WBGT(暑さ指数)が31℃を超える可能性がある11時30分~15時00分の時間帯を競技中断とするタイムテーブルに組み直したほか、アイスステーションの設置など、さまざまな対策が講じられました。
日本選手権の部は、男女ともに僅差での上位争いが最後まで繰り広げられ、十種競技は7488点を獲得した右代啓欣選手(エントリー)、七種競技は5782点をマークした田中友梨選手(スズキ)と、男女ともに自己記録を更新して初優勝を果たす結果となりました。


【男子十種競技】

右代啓欣、自己新で念願の初戴冠

男子十種競技は、2連覇中の丸山優真選手(住友電工)がアジア選手権でのアクシデントの影響で不出場。そのアジア選手権で銅メダルを獲得して、3年ぶりのタイトル奪還を狙っていた奥田啓祐選手(ウィザス)が、第1種目の100mで左ハムストリングスを痛め、ここで途中棄権と、大会前の段階で優勝候補に目されていた“トップ2”が不在に。また、暑熱対策として、WBGT(暑さ指数)が31℃を超える可能性がある昼間の時間帯が競技中断となったことにより、全体の開始時刻を早めて午前中に2種目を行い、終了時刻を繰り下げて夕刻から3種目を実施するタイムテーブルへと変更。その後も、各種目のスタート時刻の調整が入るなど、コンディショニングの難しいなかで、戦いが進んでいく形となりました。
1日目を終えて、トップに立ったのは、佐田征義選手(渡辺パイプ)。得意の走高跳で種目別優勝となる1m99をクリアして、ここで首位に躍り出ると、初日最終種目の400mを49秒71で走って、リードを守りきり、3895点で前半を終了。これに、第3種目の砲丸投終了段階で、いったんは1位に浮上していた森口諒也選手(オリコ)が17点差の3878点で続く形となりました。



佐田選手は、2日目に入っても110mハードル、円盤投、棒高跳と第8種目までは首位をキープしてきましたが、後半に入って順位を着々と上げてきたのが、1日目を5位(3754点)で折り返していた右代啓欣選手(エントリー)です。右代啓欣選手は、円盤投終了時点で3位に浮上すると、棒高跳では9年ぶりの自己新となる4m60を成功。ここで佐田選手に追いつき、8種目終了時点で、佐田選手と右代啓欣選手がぴったり同じ6070点で首位に並ぶ展開となったのです。そして、第9種目のやり投で右代啓欣選手が57m33を投げてリードを奪い、6768点でトップに。やり投で2位に上がってきた森口選手が38点差、3位の佐田選手が91点差で続くなかで、最終種目の1500mを迎えることになりました。





この種目を得意とは言えない右代啓欣選手ですが、序盤から攻める走りを展開し、最後は、佐田選手と競り合いながら5番目(4分33秒82)でフィニッシュ。従来の2日目の合計ベスト3607点を大きく上回る3734点を積算し、自己記録を38点更新する7488点を獲得。森口選手との差を68点差へと広げて悲願の初優勝。日本記録保持者(8308点、2014年)で、8回の日本選手権獲得実績を持つ兄・啓祐選手に続いて、右代家に9個目の日本選手権金メダルを持ち帰る結果となりました(右代啓欣選手のコメントは、別記ご参照ください)。





2位には7420点を獲得した森口選手が続き、前々回2位、前回3位と3年連続で表彰台に上がりました。また、3位を占めたのは佐田選手。2021年にマークした自己記録7298点を大きく上回る7400点を上げ、3回目の日本選手権の挑戦(2021年・2022年:ともに途中棄権)で初のメダルを手にしています。



いぶし銀のようなベテランの輝きを見せたのは、7月24日に39歳の誕生日を迎える右代啓祐選手です。「非常にタフな2日間で、身体の負担も、今までの十種競技のなかで過去最大だった」と当人も振り返ったように、厳しい暑さや度重なる日程変更等もあったなか、7234点で5位に入賞。砲丸投・円盤投・やり投の投てき3種目で種目別1位の成績を残したほか、棒高跳でも4m70(種目別3位)をクリアするなど随所で見せ場をつくり、会場を沸かせました。これで、国士舘2年の2006年に初めて7000点台(7055点)に乗せてから、年次ベストでは20年連続で7000点をオーバー。「きつかったけど、とても楽しくて、十種競技の奥深さを感じた。来年もまた日本選手権でベテランの戦いができるよう頑張りたい」と、終了後には、こんな楽しみな言葉も聞かせてくれました。


【女子七種競技】

進境著しい田中が自己新での初優勝 日本歴代5位の5782点

女子七種競技は、社会人2年目で今春から名門・スズキの一員となった田中友梨選手(スズキ)が日本歴代5位に浮上する5782点の自己新記録をマークして、初優勝を果たしました。今年は、3月の段階で、2023年に記録したパーソナルベスト(5545点)を更新する5648点を出す滑りだしを見せると、4月の東京選手権を5551点で優勝、5月には5678点と自己記録を再更新と、高いレベルでの安定感を示して、この大会に臨んでいました。



その勢いは、今大会も変わらず、最初の100mハードルから強い向かい風(-1.4m)をものともせず14秒17と自己新記録でスタートすると、走高跳を自己タイの1m61、砲丸投はセカンドベストの12m25、ハードルと同じく強い向かい風(-1.8m)に見舞われた200mでも自己4位タイとなる25秒75で走って、初日の自己最高記録(3152点)を46点上回る3198点をマーク。1日目の自己ベストとなる3307点を叩きだした梶木菜々香選手(ノジマT&FC)、3295点を出した大玉華鈴選手(日体大SMG)に続く3位で前半を折り返しました。



2日目は、後半の第1種目となる苦手の走幅跳をシーズンベストの5m56(-0.7)でつなぐと、今季53m71まで記録を伸ばしていたやり投で54m32のビッグスローを披露。トップの梶木選手に68点差、距離にして約5mで逆転できる形で、最後の800mを迎えることとなりました。最終種目では、800mを得意する選手たちがつくるトップグループに食らいつくと、最後に猛チャージで逆転し、種目別トップとなる2分12秒85でフィニッシュして自己記録(2分13秒45)を更新。梶木選手も苦手とするこの種目で自己3番目の2分24秒32と健闘しましたが、923点もの大加点に成功した田中選手が逆転。5800点台に18点まで迫る5782点の好記録で、日本選手権獲得者に新たな名前を連ねることとなりました(田中選手のコメントは、別記ご参照ください)。



最後で逆転を喫する形となってしまいましたが、5693点を獲得した梶木選手も、昨年出した5506点のパーソナルベストを187点更新しての日本選手権最高位となる2位で競技を終了。日本歴代でも9位へとジャンプアップしました。自己タイを跳んだ走高跳(1m64)や自己新をプットした砲丸投(10秒97)のほか、向かい風のなか行われた100mハードル、200mでは種目別1位を占めたほか、走幅跳でも単独種目で出している自己記録に1cmと迫る5m88を向かい風1.9mの条件下でマーク。全体の底上げを印象づける結果を残しました。


 
連覇を目指した熱田心選手(岡山陸協)は、5424点で3位。競技後、実は大会前に右膝を痛めていたことを明かしましたが、2日目は得意の走幅跳を1回で終えなければならない状況となったなか、最後まで戦い抜いてのメダル獲得でした。


【U20日本選手権】

男子十種は河原、女子七種は仮屋が制す

併催のU20日本選手権(U20規格で実施)でも、男子十種競技と女子七種競技が行われ、どちらも15選手が出場。競技中断の時間帯が生じたことで、シニアよりも先に実際される第1種目の開始時刻が繰り上がり、両日とも午前8時半にスタートするハードな日程に。午前セッションと午後セッションに分けて行われるシニアの世界大会を模擬経験するかのような日程での戦いとなりました。



U20男子十種競技は、順天堂大2年の河原怜音選手が優勝。初日を3位(3643点)で折り返すと、2日目は後半の自己最高となる3168点をマーク。2日間を通じて種目別1位は110mハードル(14秒00、+1.4)のみでしたが、安定して得点を重ねて9種目終了時点で2番手と18点差でトップに立つと、最終の1500mで後続を突き放して、6811点での勝利となりました(河原選手のコメントは、別記ご参照ください)。



U20女子七種競技を制したのは、仮屋愛優選手(日体大)。今季は1年生ながら関東インカレ優勝、日本インカレ2位の好成績を収めている選手で、100mハードルでも東京高校3年の昨シーズンに13秒40という好記録をマークしています。今大会は、右膝にテーピングを施しての戦いとなりましたが、100mハードル、200m、800mの走種目で種目別トップの座を獲得。初日の段階で、2996点をマークして首位で折り返すと、2日目はそのリードを守りきり、出場選手のなかで唯一の5000点台となる5071点で制しました(仮屋選手のコメントは、別記ご参照ください)。


【優勝者コメント】

<日本選手権混成競技>



◎男子十種競技
優勝 右代啓欣(エントリー) 7488点

素直に「嬉しい」という気持ち。日本選手権は、(国士舘)大学3年生の21歳のとき(2015年)から出場してきて、出場回数は割と多いほうかな(2018・2022年を除き、今回で9回目)と思っているなかで、2年前に初めて入賞(4位)することができ、昨年は「メダルが取れるかな」という気持ちで取り組んで4位。「今年こそは、本当にメダルを取るぞ」という気持ちで、この1年間準備してきた。運もありきではあったが、ようやく金メダルを取ることができ、自分が中学生から続けてきた陸上に、「意味があったんだな」と思うことができた。
今回、この1年間やってきたことを練習通りにやれたかというと、自分としてはまだまだだと思う。すべての種目で自己ベストを出せる自信がある状態で臨むことができていただけに、(序盤の)100mや走幅跳でうまく得点することができず、「ダメかなあ」と思いながら1日目を乗り越えることになった。しかし、最低限の記録をまとめることができ、(8種目の)棒高跳で9年ぶりの自己ベストを出せたことで、そこからスイッチが入ったような状態となり、やり投、1500mを乗りきることができた。終盤のこの3種目については、自分でも「よくやったな」と思えるような競技内容だった。
最後の1500mを走る前に、電光掲示板に出た9種目終了時点の順位の一番上に、自分の名前があるのを見て、いつも「右代」の名前が先頭にあるときは、兄(啓祐)の名前が1位で掲示されるのを見てきていたので、それが自分の名前であることに「特別な瞬間、光景だな」と思いながらレースに臨んだ。「本当に勝てる」と自分を信じて、また、たくさんの人が応援してくれているという思いを背負って、「絶対に負けられない」という気持ちで走った。
4年ほど前に、競技はやめたくないけれどやめなくてはならないのかなという状況に陥り、練習も競技もできない状態が1年半ほど続いた時期があった。その間に本当にたくさんの人の支えがあって復帰することができ、その後、縁があって、単身でオーストラリアに行ったり来たりする機会を得て、2年前から入賞することができるようになっている。若いころは、兄の存在があったから陸上を始めて、兄に認められたいといった、そんな思いで競技を続けていて、当時は、兄から「命を懸けて(十種を)やってきたか?」と声をかけられても何も言うことができなかったけれど、この1年を振り返ると、自分は命を懸けて競技をやってきたなと、やっと胸を張って言える取り組みができた。そうなったからこそ、今日、こういう結果が得られたのかなと感じている。

<自身が感じている変化や、今後、どうしていきたいか? との問いに>
今までは、感覚で競技をやっていたところがあったのだが、感覚や身体能力でごまかしていた、本来であればパズルを組み合わせるような細かな技術の部分を、ちゃんとその種目の専門家に見てもらうようになったことで、いろいろと大きく変わってきたのかなと感じている。
以前はわからなかった「こうすれば跳べる」「こうやれば投げられる」というのがわかるようになっていて、全種目でまだまだベストが狙えるという自信を持てるようになっているので、この取り組みを継続することが大事だと考えている。この日本選手権では、7800点を目指してやってきて、自信の持てる準備ができていたので、すごくワクワクした気持ちに臨むことができた。実際には目標には全然届かず(笑)、7400後半の点数にとどまったが、でも、今日出せた少しの自己ベストが、自分の今後を大きく変えてくれると思っている。今の取り組みを、このまま継続していきたい。
本当は、「完全なるチャンピオン」という状態で優勝したかったが、今回は、丸山選手や奥田選手が出ていないということもあり、まだ胸を張って、そう言える状態ではないと思っている。なので、来年、また彼らが出場するときに、そのなかで勝ちたい。それが実現して初めて、兄が今まで戦ってきた世界を知ることができるんじゃないかと思う。




◎女子七種競技
優勝 田中友梨(スズキ) 5782点

今回は、今シーズン、ずっと好調で、優勝が狙える位置にいたので、「しっかりと優勝を目指してやっていこう」と思っていた。最初の100mハードルからベストからのスタート。自分としては、すごく良い状態で進んでいたのだが、同時に梶木菜々香さんがすごくいいペースで来ていたこともあり、私は「800mをしっかり走らないと」と、最後まで気持ちを切らすことなく、競技することができた。
800mを走る前に、梶木さんとのタイム差は計算していて、5秒以上の差はつけなければならないと思っていた。(梶木さんが自分の)後ろをどのくらい(の差で)ついてくるかはわからなかったので、「私がやりきって、それでも負けたら、そのときはそのとき」という気持ちでいた。自分が、力を出しきれないことが一番悔しいので、最後は思いきって、もがいて(笑)、全力で走った。
記録としては、「5700(点)に乗れたらいいな」と思っていたが、競技をしているなかの1種目1種目で「もったいないな」と思う部分があったので、それを考えたら、今は5800(点)に乗れたなという気持ちもある。しかし、まずは100点以上のトータルベストが出せたので、そこは良かったと考えている。
今季好調の要因は、なんといっても、スズキでヘッドコーチに就かれた中村明彦さんの存在。今、中京大でも学生の指導に当たっておられて、私は、基本は自分でトレーニングをしているのだが、家が近いこともあって、昨年の冬から、中村さんに教えてもらうために、週に1~2回、中京大に脚を運ぶようになった。もともとフィジカル(の強化)がメインで、これまではあまりスキルのほうをやっていなかったのだが、中村さんに1種目1種目のスキル面を教えていただいた。中村さんが求めるレベルには、まだほど遠い状況ではあるものの、そうした機会を得たことで、今シーズンは初っ端から、いい感じで自分の動きに(スキル面の向上が)現れてきたことを実感している。
特に、それを感じているのは、跳躍種目。もともと私は跳躍種目が苦手で、特に走高跳が苦手だった。中村さんが走高跳を得意としていたこともあり、中京大で練習するときは、跳躍をメインとする内容に多く取り組んできたが、その成果が出てきて、ベストくらいの高さを安定して跳べるようになった。また、ランメニューも、800mの練習は、今までそんなにやっていなかったのだが、自分でやるとどうしても質が落ちてしまうので、なるべく中村さんがいらっしゃるときにしっかり走らせてもらうようにしてきた。そのことによって、800mも伸びてきたように感じている。

<スズキへの加入は、混成競技が強いことが影響している? の問いに>
もともとスズキは、混成競技で男女ともに強く、「混成といえばスズキ」というイメージがあって、すごくスズキに憧れを持っていた。チームに入ることができて、とても嬉しく思っている。
中村さんからは、日本選手権の表彰台…3位以内ということを言われていて、それを自分のなかでも重きを置いて取り組んできた。まずは1年目の今年は、「3位以内に入れたらいいな」と最初は思っていたのだが、冬季からすごくいい感じで練習を積めていたことで、「優勝が狙えるかも」と思えるようになっていたことと、中村さんに教えていただいていて、スズキの看板を背負っているので、それに恥じない記録で、絶対に優勝しよう、と心に決めていた。それを達成することができて、とても嬉しい。
今後の近い目標としては、スズキの先輩で昨年引退された山﨑有紀さんの日本記録(5975点、2021年)に食らいついていけるよう、そこを目指していくこと。そして、自分が思っている一番大きな目標は、オリンピックに出るということ。七種競技は、世界との差がすごくあるので、そこに少しでも近づけたらと思っている。(実現に向けては)私の場合、まずスプリントが足りていなくて、それがやっぱり重要だと感じている。スプリントを高めていくのは、けっこう大変なことではあるが、そこを1つ1つ底上げしていき、まずは6000点を土台にして、そこからもっと積み上げていき、じわじわと近づいていきたい。


<U20日本選手権混成競技>



◎U20男子十種競技
優勝 河原怜音(順天堂大) 6811点

ジュニア規格ということもあり、砲丸や円盤の重さが軽かったり、ハードル(の高さ)が少し低かったりしていたのに、(4月に出していた)正規の十種競技の記録(6834点)を超えることができなかった。7000点くらいを目標にしていたので、それが叶わなかったことは悔しいが、とりあえず、U20の日本選手権で勝てたことは良かったと思う。
(自分は)早生まれなので大学2年生。相手が基本的に年下の子たちとなるので、負けたくないという思いもあった。十種競技は経験の差が出る種目。「負けられないな」という気持ちがあったし、(事前の)ランキングが1位だったり、膝にケガがあったりと、プレッシャーに感じることもあったが、今回は、なるべくそれらをプレッシャーと感じないように、自分らしい試合運びができるように、という思いで取り組んだ。基本的に大事な大会では、気持ちが負けてしまって、うまくいかないことが多いのだが、今回は、そういった場面でもうまく切り替えて、最後まで自分らしさを出せたかなと思う。
ジャンパー膝で左膝に痛みが出ていたために、2カ月前の関東インカレ以来、走高跳や走幅跳の練習ができずに来ていたので、不安はあった。ベストではないが、それなりの記録が出せたので、そこは良かったと思う。一方で、少し自信のあったスプリント種目が、本当にダメダメで、そこが悔しく感じている。
(八種競技だった)高校のときは、2日目のほうが圧倒的に得意だったが、十種競技になって得意な走高跳が1日目になったというのもあり、今は、(どちらが得意というより)どっちもどっちという感じ。トータルで得点を取ることができている感じがしている。
今後の目標は、日本インカレで入賞すること。今年は、日本インカレが地元岡山での開催で、母校(岡山商大附高)から歩いてすぐのスタジアムが会場だったのに、出場することができず、それが本当に悔しかった。来年は出場して、入賞できるように頑張りたい。




◎U20女子七種競技
優勝 仮屋愛優(日本体育大) 5071点

点数としては「だめだめ」だったが、各種目で強い選手がいて、自分を刺激してくれる仲間がいた。最後の800(m)は、たぶんセカンドベストだと思うが、絶対に自分一人ではこんなタイムは出せなかったと思う。朝から夜まで長かったが、みんながいてくれたから、最後まで走りきることができた。
(競技中断により、長い時間が空くこととなった)中休み時間は、すごく難しかった。自分は、朝が早い場合でも、寝ると疲れが出てしまうと思っているので、途中で寝たくないタイプ。もしかしたら、今回試してみればよかったのかもしれないが、今回は勝負をしにきていたし、ここまで連戦だったこともあって思うように記録が出せていないことに少し焦りもあったので、寝ないで過ごした。そのダメージが、けっこう今になって響いている感じで、今日はよく寝られそう(笑)。明後日からU20の合宿でドイツに行くので、早く回復させて、しっかり準備したい。
膝のテーピングも自分ではできないし、日体大の手厚いサポートや、出ていないけれど応援しに来てくださった先輩方が最後まで背中を押してくれた。こんな(万全ではない)状況のなか、走りきれたのは、自分だけでなく、一緒に戦ってくれた仲間と、応援してくださった先輩方、そして、コーチやトレーナーの方々のおかげだと思っている。痛めている膝を早く治して、次の試合に向かっていきたい。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト/アフロスポーツ


【大会情報】

大会名 :第109回日本陸上競技選手権大会・混成競技
開催日程:2025年7月12日(土)13日(日)
開催会場:岐阜メモリアルセンター長良川競技場
主 催 :日本陸上競技連盟
特別協賛:山崎製パン株式会社
主 管 :岐阜陸上競技協会
ハッシュタグ:#日本選手権混成 #ナンバーワンの頂上決戦



▼【第109回日本選手権混成】大会ページ
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1953/
▼【第109回日本選手権リレー】大会ページ
https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1954/


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【大会1日目・後半チャンネル】




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