第108回日本陸上競技選手権大会は6月29日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアム新潟で第3日が行われました。今大会は8月1日~11日にフランス・パリで開催されるパリ2024オリンピック競技大会日本代表選考競技会を兼ねており、熱い戦いが繰り広げられています。
第3日は男子4種目、女子1種目の決勝や、予選、準決勝が行われました。男子走幅跳では既にパリオリンピックの参加標準記録(8m27)を突破している橋岡優輝(富士通)が、7m95(+2.4)で優勝してパリオリンピック日本代表に内定しました。1回目に7m87(+0.1)でトップに立つと、最後までトップを譲らずに勝ち切りました。日本勢として37年ぶりとなる決勝を戦った東京2020オリンピックに続く、2大会連続の日本代表入りとなりました。
東京2020オリンピック日本代表の津波響樹(大塚製薬)が5cm差で2位、オレゴン2022世界選手権日本代表の山川夏輝(Team SSP)が3位に入っています。
女子5000mでは今大会4レース目(1500m予選・決勝、800m予選)となった田中希実(New Balance)が強さを見せました。既に同種目ではパリオリンピック日本代表に内定していますが、序盤からレースを引っ張ります。1000m手前から前に出て、その後も先頭を譲ることなく15分23秒72で3連覇を果たしました。
ブダペスト2023世界選手権日本代表の山本有真(積水化学)が後続争いを制して15分34秒64で2位。森智香子(同)が15分35秒78で3位となりました。
混戦となった男子やり投は、5投目で80m78をマークした新井涼平(スズキ)が逆転優勝を飾りました。1投目は76m44、2投目は75m70にとどまり、3投目はファウルとなりましたが、4投目以降で記録を伸ばしていきました。世界選手権3大会日本代表の底力を発揮しました。5投目に79m72を投げた、ブダペスト2023世界選手権日本代表の﨑山雄太(愛媛競技力本部)が2位、ワールドランキングでオリンピック出場圏内を確実にしているディーン元気(ミズノ)が78m15で3位に入り、3大会ぶりのオリンピック出場へ前進しました。
男子円盤投では日本記録(62m59)保持者の堤雄司(ALSOK群馬)が圧巻の6連覇を達成。3投目に今季初となる60m越えの60m12をマークし、畑山茂雄(ゼンリン)に並ぶ最多11度目の優勝となりました。4投目に58m51を投げた湯上剛輝(トヨタ自動車)が2位に入り、5月に60m26をマークした幸長慎一(四国大AC)が56m62で3位に入っています。
男子棒高跳はオリンピック3大会日本代表の山本聖途(トヨタ自動車)が6年ぶりの優勝を飾りました。5m30、5m40はいずれも2回目で成功すると、5m50も2回目でクリアして優勝を決めました。澤慎吾(きらぼし銀行)、石丸颯太(Glanz AC)、竹川倖生(丸元産業)が5m40で並んだものの、試技数の差で澤が2位、石丸が3位、竹川が4位となりました。
このほか、女子100mハードル準決勝では3組で日本記録(12秒73)保持者の福部真子(日本建設工業)が12秒75(+0.8)をマークし、パリオリンピック参加標準記録を突破、最終日の決勝へ進みました。2組では田中佑美(富士通)が日本歴代2位の12秒85(-0.3)で1着通過し、東京2020オリンピック日本代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)が12秒98で2着通過を決めています。
男子110mハードル準決勝では日本記録(13秒04)を持つ村竹ラシッド(JAL)が13秒14(-1.0)をマーク。期間内4度目となるパリオリンピック参加標準記録の突破となり、最終日の決勝で優勝すれば、代表に内定します。男子100m準決勝では2組で坂井隆一郎(大阪ガス)が全体トップの10秒11(-0.1)で走破。東京オリンピック代表の桐生祥秀(日本生命)、デーデーブルーノ(セイコー)も通過し、世界選手権2大会連続日本代表の栁田大輝(東洋大、ダイヤモンドアスリート)も決勝へ進んでいます。
男女の800m予選では高校生が活躍しました。男子では独走で自らが持つU20日本記録を更新し、日本歴代3位となる1分45秒82をマークした落合晃(滋賀学園高)が大会新記録で決勝へ進出。女子では久保凛(東大阪大敬愛高)が2分03秒60で3組トップとなり、東京2020オリンピック1500m日本代表の卜部蘭(積水化学)や田中希実(New Balance)に先着しています。
女子200m予選では2組の鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が全体トップの23秒56(-0.8)をマーク。100mとの2冠を狙う君嶋愛梨沙(土木管理総合)も通過しています。女子400mハードルではブダペスト2023世界選手権日本代表の山本亜美(立命館大)らが決勝へ進んでいます。男子400m予選ではブダペスト2023世界選手権日本代表の佐藤拳太郎(富士通)、中島佑気ジョセフ(富士通)、佐藤風雅(ミズノ)の3人が順当に最終日の決勝へ進んでいます。
また、同時開催されている20歳未満の日本一を競う第40回U20日本陸上競技選手権大会も第3日が行われました。女子5000mは山本釉未(立命館大・京都)が残り800mでペースを上げ、16分18秒91で快勝。男子走幅跳は大森恵偉音(福岡一高)が7m58(+0.2)で制し、男子棒高跳はU20アジア選手権銀メダルの吉田陸哉(関西大)が5m20で優勝を飾っています。
文:月刊陸上競技編集部
◆【参加者募集!】キッズデカスロンチャレンジ開催!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20114/
■応援メッセージキャンペーン!パリへの切符と日本一をかけた真剣勝負へ臨む選手たちにエールを送ろう!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20118/
■大会最終日6月30日はゆるキャラ50mレース!~新潟ご当地ゆるキャラが多数参戦~
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20068/
※「ファミリーBOX席」「A2席アスリート交流付き」完売しました
■デンカビッグスワンスタジアム
2001年に完成。02年のFIFAワールドカップ、09年のトキめき新潟国体など大規模スポーツイベントが行われ、04年からはJリーグのアルビレックス新潟のホームスタジアムとなっています。陸上の日本選手権は、2015年の第99回、2020年の第104回に続く3回目の開催!
第3日は男子4種目、女子1種目の決勝や、予選、準決勝が行われました。男子走幅跳では既にパリオリンピックの参加標準記録(8m27)を突破している橋岡優輝(富士通)が、7m95(+2.4)で優勝してパリオリンピック日本代表に内定しました。1回目に7m87(+0.1)でトップに立つと、最後までトップを譲らずに勝ち切りました。日本勢として37年ぶりとなる決勝を戦った東京2020オリンピックに続く、2大会連続の日本代表入りとなりました。
東京2020オリンピック日本代表の津波響樹(大塚製薬)が5cm差で2位、オレゴン2022世界選手権日本代表の山川夏輝(Team SSP)が3位に入っています。
女子5000mでは今大会4レース目(1500m予選・決勝、800m予選)となった田中希実(New Balance)が強さを見せました。既に同種目ではパリオリンピック日本代表に内定していますが、序盤からレースを引っ張ります。1000m手前から前に出て、その後も先頭を譲ることなく15分23秒72で3連覇を果たしました。
ブダペスト2023世界選手権日本代表の山本有真(積水化学)が後続争いを制して15分34秒64で2位。森智香子(同)が15分35秒78で3位となりました。
混戦となった男子やり投は、5投目で80m78をマークした新井涼平(スズキ)が逆転優勝を飾りました。1投目は76m44、2投目は75m70にとどまり、3投目はファウルとなりましたが、4投目以降で記録を伸ばしていきました。世界選手権3大会日本代表の底力を発揮しました。5投目に79m72を投げた、ブダペスト2023世界選手権日本代表の﨑山雄太(愛媛競技力本部)が2位、ワールドランキングでオリンピック出場圏内を確実にしているディーン元気(ミズノ)が78m15で3位に入り、3大会ぶりのオリンピック出場へ前進しました。
男子円盤投では日本記録(62m59)保持者の堤雄司(ALSOK群馬)が圧巻の6連覇を達成。3投目に今季初となる60m越えの60m12をマークし、畑山茂雄(ゼンリン)に並ぶ最多11度目の優勝となりました。4投目に58m51を投げた湯上剛輝(トヨタ自動車)が2位に入り、5月に60m26をマークした幸長慎一(四国大AC)が56m62で3位に入っています。
男子棒高跳はオリンピック3大会日本代表の山本聖途(トヨタ自動車)が6年ぶりの優勝を飾りました。5m30、5m40はいずれも2回目で成功すると、5m50も2回目でクリアして優勝を決めました。澤慎吾(きらぼし銀行)、石丸颯太(Glanz AC)、竹川倖生(丸元産業)が5m40で並んだものの、試技数の差で澤が2位、石丸が3位、竹川が4位となりました。
このほか、女子100mハードル準決勝では3組で日本記録(12秒73)保持者の福部真子(日本建設工業)が12秒75(+0.8)をマークし、パリオリンピック参加標準記録を突破、最終日の決勝へ進みました。2組では田中佑美(富士通)が日本歴代2位の12秒85(-0.3)で1着通過し、東京2020オリンピック日本代表の寺田明日香(ジャパンクリエイト)が12秒98で2着通過を決めています。
男子110mハードル準決勝では日本記録(13秒04)を持つ村竹ラシッド(JAL)が13秒14(-1.0)をマーク。期間内4度目となるパリオリンピック参加標準記録の突破となり、最終日の決勝で優勝すれば、代表に内定します。男子100m準決勝では2組で坂井隆一郎(大阪ガス)が全体トップの10秒11(-0.1)で走破。東京オリンピック代表の桐生祥秀(日本生命)、デーデーブルーノ(セイコー)も通過し、世界選手権2大会連続日本代表の栁田大輝(東洋大、ダイヤモンドアスリート)も決勝へ進んでいます。
男女の800m予選では高校生が活躍しました。男子では独走で自らが持つU20日本記録を更新し、日本歴代3位となる1分45秒82をマークした落合晃(滋賀学園高)が大会新記録で決勝へ進出。女子では久保凛(東大阪大敬愛高)が2分03秒60で3組トップとなり、東京2020オリンピック1500m日本代表の卜部蘭(積水化学)や田中希実(New Balance)に先着しています。
女子200m予選では2組の鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が全体トップの23秒56(-0.8)をマーク。100mとの2冠を狙う君嶋愛梨沙(土木管理総合)も通過しています。女子400mハードルではブダペスト2023世界選手権日本代表の山本亜美(立命館大)らが決勝へ進んでいます。男子400m予選ではブダペスト2023世界選手権日本代表の佐藤拳太郎(富士通)、中島佑気ジョセフ(富士通)、佐藤風雅(ミズノ)の3人が順当に最終日の決勝へ進んでいます。
また、同時開催されている20歳未満の日本一を競う第40回U20日本陸上競技選手権大会も第3日が行われました。女子5000mは山本釉未(立命館大・京都)が残り800mでペースを上げ、16分18秒91で快勝。男子走幅跳は大森恵偉音(福岡一高)が7m58(+0.2)で制し、男子棒高跳はU20アジア選手権銀メダルの吉田陸哉(関西大)が5m20で優勝を飾っています。
文:月刊陸上競技編集部
【日本選手権】イベント情報
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/event/◆【参加者募集!】キッズデカスロンチャレンジ開催!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20114/
■応援メッセージキャンペーン!パリへの切符と日本一をかけた真剣勝負へ臨む選手たちにエールを送ろう!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20118/
■大会最終日6月30日はゆるキャラ50mレース!~新潟ご当地ゆるキャラが多数参戦~
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20068/
【チケット情報】
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/ticket/※「ファミリーBOX席」「A2席アスリート交流付き」完売しました
■デンカビッグスワンスタジアム
2001年に完成。02年のFIFAワールドカップ、09年のトキめき新潟国体など大規模スポーツイベントが行われ、04年からはJリーグのアルビレックス新潟のホームスタジアムとなっています。陸上の日本選手権は、2015年の第99回、2020年の第104回に続く3回目の開催!