2023.08.20(日)選手

【記録と数字で楽しむブダペスト世界選手権】女子400mハードル:山本と宇都宮がコンビで出場。揃って予選通過なら史上初(予選8月21日、準決勝22日、決勝24日)



8月19日(土)から27日(日)の9日間、ハンガリーの首都ブダペストを舞台に「第19回世界陸上競技選手権大会」が開催される。日本からは、76名(男子48名・女子28名)の代表選手が世界のライバル達と競い合う。

現地に赴く方は少ないだろうがテレビやネットでのライブ中継で観戦する方の「お供」に日本人選手が出場する33種目に関して、「記録と数字で楽しむブダペスト世界選手権」をお届けする。

なお、これまでにこの日本陸連HPで各種競技会の「記録と数字で楽しむ……」をお届けしてきたが、過去に紹介したことがある拙稿と同じ内容のデータや文章もかなり含むが、可能な限りで最新のものに更新した。また、記事の中では五輪についても「世界大会」ということで、そのデータも紹介している。

大会期間中は、日本陸連のSNS(Facebook or X)で、記録や各種のデータを随時発信予定。そちらも「観戦のお供」にしていただければ幸いである。
日本陸連Facebook:https://www.facebook.com/JapanAthletics
日本陸連X(Twitter):https://twitter.com/jaaf_official

現地と日本の時差は、7時間で日本が進んでいる。競技場内で行われる決勝種目は、日本時間の深夜から早朝にかけて競技が行われる。

睡眠不足にどうぞご注意を!



女子400mハードル

(実施日時は、日本時間。カッコ内は現地時間)
・予 選 8月22日 01:50(21日 18:50) 5組4着+4
・準決勝 8月23日 03:25(22日 20:25) 3組2着+2
・決 勝 8月25日 04:50(24日 21:50)

※記録は原則として7月31日判明分。現役選手の敬称は略させていただいた。トラック競技の予選・準決勝の通過条件(○組○着+○)は、ルールやこれまでの世界大会でのものを参考に記載したため、ブダペストではこれと異なる条件になる可能性もある。


山本と宇都宮がコンビで出場。揃って予選通過なら史上初

日本選手権1・2位の山本亜美(立命館大3年)と宇都宮絵莉(長谷川体育施設)がともに初出場する。日本人が出るのは、13年モスクワ大会の久保倉里美さん(新潟アルビレックスRC/07・09・11年も出場)以来5大会ぶり。コンビでの出場は、09年ベルリン大会の久保倉さんと青木沙弥佳さん(ナチュリル)以来7大会ぶり2回目。また、この種目に大学生が出場するのは、五輪を含めて山本が史上初だ。

参加標準記録は、久保倉さんの日本記録55秒34(11年)を上回る54秒90。ターゲットナンバーは40名。山本も宇都宮もアジア選手権終了直後の1国3名以内でカウントしたワールドランキングでは圏内に入っていたが、7月30日のランキングでは、宇都宮45位、山本47位に押し出された。しかし、8月7日のエントリーで上位に辞退者が多数出たため、めでたく揃って出場できることになった。

男子400mHの今回の代表3人はすべて法政大学関係者。これまでの世界選手権も五輪も法大関係者が多くの代表を送り出し日本記録もたくさん作ってきた。
一方、女子400mHは、福島大学の卒業生が活躍してきた。日本歴代3位までを独占、日本記録は01年から11年までに2人で10回更新。日本選手権は、00年から17年の18年間に3人で16回優勝といった具合だ。
世界選手権への日本人初出場は、91年東京大会の長谷川順子さん(ミズノ)で日女体大の出身だが、その後の3人(吉田真希子さん=03年、久保倉さん=07・09・11・13年、青木さん=09年)は、いずれも福島大の卒業生。五輪は久保倉さんが日本人唯一の代表(08・12・16年)。両世界大会に4人が10回出場したうちの3人9回が福島大関係者だった。
そこに今回は、立命館大の山本と園田学園女大出身の宇都宮が加わることになった。


世界選手権&五輪での日本人最高成績と最高記録

<世界界選手権>    
最高成績準決勝2組7着56.87久保倉里美(新潟アルビレックスRC)2011年
最高記録56.33予選1組4着久保倉里美(新潟アルビレックスRC)2013年

<五輪>    
最高成績準決勝1組7着56.69久保倉里美(新潟アルビレックスRC)2008年
最高記録55.82予選1組3着久保倉里美(新潟アルビレックスRC)2008年

山本のエントリー記録&自己ベストは56秒06(23年)、宇都宮のそれは56秒65(23年)と56秒50(21年)
久保倉さんの日本人最高記録をブダペストで破れる可能性はありそうだ。


2007年以降の世界選手権&五輪で決勝と準決勝に進めなかった最高記録

・久保倉さんが初出場した07年以降のデータを収録
1位3位8位準決落予選落 
200753.3153.9254.9454.3856.44
2008五輪52.6453.8457.5554.6756.52
200952.4253.2055.0454.8256.91
201152.4753.8555.1755.0756.71
2012五輪52.7053.3855.3155.1956.29
201352.8354.27DQ54.9756.33(4位54.72がドーピングで失格)
201553.5054.0255.4755.1656.51
2016五輪53.1353.7254.6155.2756.55
201753.0753.7455.7155.4556.42
201952.1653.7454.8255.0356.37
2021五輪51.4652.03DQ54.4755.67
202250.6853.1354.9354.1656.24
最高記録50.6852.0354.6154.1655.67
世選最高50.6853.1354.8254.1656.24
五輪最高51.4652.0354.6154.4755.67

予選で、山本は自己ベスト56秒06くらいで、宇都宮は自己記録56秒50を更新するような走りができれば、準決勝に進める可能性はありそうだ。揃って「セミファイナリスト」となれば、史上初となる。
ただ準決勝は、東京五輪とオレゴンのデータでは、400mのフラットレースのそれぞれの自己ベスト(山本54秒84=21年、宇都宮54秒97=18年)を上回るタイムでも落選というレベルなのだからどうしようもない。


野口純正(国際陸上競技統計者協会[ATFS]会員)


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