2021.08.04(水)大会

【東京オリンピック】6日目モーニングセッション ハイライト~悔しさを胸に次の舞台を目指す~


大会6日目となる8月4日、国立競技場では、この日から男子十種競技と女子七種競技がスタートしました。日本勢は、男子110mハードル準決勝に泉谷駿介選手(順天堂大学)と金井大旺選手(ミズノ)、男子やり投予選に小南拓人(染めQ)が出場しました。




男子110mハードル 準決勝

男子110mハードル準決勝は全3組で行われ、各組2着までと、3着以降の記録上位者2名が決勝に進出できます。接戦が予想されるだけに楽観視はできないものの、日本勢が2人揃って準決勝を通過できる可能性は十分にあるなかでレースを迎えました。
まず、2組目に金井選手が登場。歯科医を目指す金井選手は、以前から今季で第一線から退くことを表明しており、東京オリンピックを「最初で最後」と位置づけて、ここまで取り組んできた選手です。予選で出た課題を修正して臨んだことで、準決勝では、持ち味とするスタートからの飛び出しとブレーキのかからないハードリングで、序盤は先頭争いしながらレースを進めていきました。しかし、中盤を過ぎたあたりで上がってきた隣のレーンのダミオン・トーマス選手(ジャマイカ)と並走していくなかでハードル上での空中動作時に腕が接触し、そこで生じたバランスの崩れに耐えきることができず、8台目をクリアしたあとのインターバルで転倒する結末となってしまいました。ゆっくりと起き上がった金井選手は、9台目からハードルをとんで8着でフィニッシュ。最初で最後のオリンピック準決勝レースを、26秒11(+0.1)で終えました。
3組目に入った泉谷選手は、グラント・ホロウェー選手(アメリカ、12秒81、2021年)、ハンスル・パーチメント選手(ジャマイカ、12秒94、2014年)といった強豪とともにスタートラインに立ちました。得意とする第1ハードルの入りでリードを奪いたいところでしたが、その1台目でリード足を激しくぶつけ、さらにぶつけた2台目も含めて2台続けてハードルを倒してしまう痛恨のミス。トップに立ったホロウェー選手を追って2番手でレースを進めていく出だしとなりました。中盤に入って左隣のパーチメント選手が浮上してきた7・8台目でもハードルをぶつけてバランスを崩し、その後、大きくよろける場面もありながら、3着を守りきってフィニッシュしました。タイムは、しかし、1組目で出たプラス2番目の記録13秒32に届かない13秒35(-0.1)。僅か0.03秒の差で無念の準決勝敗退となりました。




男子やり投 予選

男子やり投の予選通過記録は83m50。突破者が12名に満たない場合は、突破者を含めた上位12名までが決勝に進むことができます。予選は、A・Bの2組に分かれての実施で、B組に入った小南選手は、先に行われたA組の結果を踏まえつつの競技となりました。A組では3選手が83m50をクリア、そのほかに83m台が2名、82m台が2名、81m台が2名という結果で、予選突破を果たすためには、自己記録(82m52)に近い記録が必要と見込まれるなか、小南選手の1回目は投げ急ぐ動きが出てしまい72m56という滑りだし。2回目の試技で78m39へと記録を伸ばしました。しかし、望みを懸けてピットに立った3回目は78m07にとどまり、B組9位、最終的にトータル19位で競技終了となりました。予選通過記録を突破した選手は6名で、82m40を投げた選手までが記録で拾われ、決勝に進む結果となっています。




女子400mH 決勝

男女混成競技が進行していることで、このセッションでの決勝は、女子400mハードルの1種目のみ。超特大といえる世界新記録を筆頭に好記録ラッシュとなった前日の男子400mハードル決勝よりも50分早い午前11時30分のスタートでしたが、このレースでも再び驚異のパフォーマンスが誕生しました。
気温32℃の炎天下で行われた決勝では、今季51秒90をマークして世界記録保持者となったシドニー・マクラフリン選手(アメリカ)が4レーンに、その前の世界記録(52秒16)を持っていた2016年リオ五輪覇者のダリラ・ムハンマド選手(アメリカ)が7レーンに入る番組編成。号砲が鳴ると世界記録奪還と連覇を狙うムハンマド選手が果敢に飛ばし、内側のレーンにいるマクラフリン選手がそれを追って、速いペースでのレースを進めていきました。ホームストレートに出てからマクラフリン選手がムハンマド選手に迫り、最終ハードルでリードを奪ったかのように見えたものの、ムハンマド選手も簡単には逆転を許さず、激しく競り合います。最後の数mでマクラフリン選手が前に出て、自身の世界記録を0.44秒更新する51秒46の世界新記録で待望の個人種目での世界大会初優勝。僅差で続いたムハンマド選手も自己記録を一気に0.58秒塗り替え、マクラフリン選手が持っていた従来の世界記録も上回る51秒58でフィニッシュしました。3位となったのは、マクラフリン選手、ムハンマド選手とともに準決勝を1着で通過していたフェムケ・ボル選手(オランダ)。2人の間となる5レーンを走ったことでレースの流れにうまく乗り、7月に出していた自己記録(52秒37)を更新する52秒03のヨーロッパ新記録をマーク。すでにダイヤモンドリーグでは活躍している選手ですが、個人・リレー種目を通じて世界大会における初のメダル獲得を果たしました。


8月4日のイブニングセッションは、18時30分の男子十種競技走高跳からスタート。トラック最初のレースとなる19時00分からの女子1500m準決勝には、日本新記録をマークして予選通過を果たした田中希実選手(豊田織機TC)が出場します。決勝は、トラックで女子3000m障害物、男子800m、男子200mの3種目、フィールドでは男子ハンマー投が行われることになっています。


大会に関する情報は、東京オリンピック特設サイト( https://www.jaaf.or.jp/olympic/tokyo2020/ )および日本陸連公式Twitterをご参照ください。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:フォート・キシモト


▶【東京オリンピック】6日目モーニングセッション 選手コメント(男子110mハードル準決勝・男子やり投予選)
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