8月3日(火)陸上競技5日目のモーニングセッションは午前9時より男子三段跳の予選からスタート。日本からは男子200mの予選に飯塚翔太選手(ミズノ)、サニブラウン アブデルハキーム選手(TumbleweedTC)、山下潤選手(ANA)、女子やり投の予選に北口榛花選手(JAL)が出場しました。各選手競技終了後のコメントをご紹介いたします。
◎飯塚翔太(ミズノ)
男子200m 予選1組 6着 21秒02(-0.3)
悔しい。そういう気持ちでいっぱい。でも、スタートラインに立ったときに、自分が(前回のリオ五輪から)5年間やってきたその気持ちや、やってきたことは無駄にしていないと考え、思いきり全力で行こうと走った。(故障からの回復は)ぎりぎりだったかもしれないが、スタートラインには不安なく立つことができていた。(スタートの前傾姿勢から身体が)起き上がったところで、いい位置にいられなかったので、全力を出して加速に乗せようとしたが、スピードは上がらなかった。(そういう点では)スピード不足だったのかもしれない。(スタートから)30mくらいのところでは、スピードに乗れている感覚があったのだが、(レース後のリプレイ)映像を見ると、(身体が)起きてから(コーナーの)抜けのところで、前に行く意識が少し足りなかったのかなと思った。スピードの山を高くつくることができなかったので、(ホームストレートでも)維持することが大変だった。
フィニッシュした瞬間は、もう悔しいということだけだった。「なんで自分はこんなに遅いんだろう」ということと一緒に、「次、絶対に負けない」と思った。
◎サニブラウン アブデルハキーム(TumbleweedTC)
男子200m 予選2組 6着 21秒41(+0.9)
今日は、最初の50mをしっかり出て、50~100mで切り替え、そこからラスト100mのところでもう1回行ってリズムをつくっていくというレースプランだった。50mまでは自分の思う通りに行けたのだが、50~100mのところでうまく切り替えることができず、そのまま間延びしてしまい、ラスト100mでしっかり行くべきところを、プラン通りにつくっていくことができなかった。それによって、全然スピードが出ず、そのまま落ちていってしまったという感じだった。うまくいかなかった理由は、調子が悪かったわけでもないし、レースプランもしっかり頭に入れて、練習中も意識しながらできていたので、正直、今、自分でもわからない。
日本選手権後は、ヨーロッパでコーチのもとで練習してきた。200mのレースを想定しながら、もう一段階つくりあげていくような調整を、コーチと相談しながらやってきた。調子は、日本選手権のころよりもずっと上げることができていたので、なんであんなに遅かったのか、自分でもわからない。オリンピックだからとかよりは、自分が全然ダメだったという感じ。予選落ちというのは初めてなので、なんとも言えない気持ちで悔しい。
このあと、まだ(4×100m)リレーが明後日に予選がある。日本は金メダルを狙える位置にあるので、みんなで、残る数日でバトン練習をして、もう一段階上げていければと思う。
◎山下潤(ANA)
男子200m 予選3組 5着 20秒78(-0.6)
(有力どころの揃うなかで臨んだオリンピックの感想を問われて)本当に呑み込まれないように必死で…、でも、そういうトップの選手と走れることを楽しみにして臨んだ。とりあえずは200mを走りきったので、結果は満足いかないが、この経験が明日以降に生きればいいなと思う。ドグラス(カナダ)とかグリエフ(トルコ)といったトップの選手と(同じ組で)走ることになったので、レベルの高いレースになるなと思い、ついていって着順で残ることを目指していたのだが、後半追い抜かれて、そこから粘ることができなかった。最後で競り合いになって、4着に入れたかどうかというところで5着。プラスは「3」という少ない条件だったので、(残るのは)厳しいかなと思った。終盤の競り合いは課題としているところで、あそこで勝負強く、もう一段ギアを踏み込みたかったのだが、うまくいかなかった。
初めてのオリンピックだったが、思ったよりはリラックスして臨むことはできていたと思う。しかし、まずは絶対的な実力が足りないと感じた。自己ベストを上げて、アベレージも上げて臨まないと、予選を通過することは難しい。今後は、まずは自己ベストを更新して、アベレージをしっかり上げていきたい。決勝に行くために各ラウンドをしっかり戦えるような高い記録を持って、次の世界陸上やオリンピックに臨んでいきたいなと思う。
◎北口榛花(JAL)
女子やり投 予選B組 4位 62m06 =決勝進出
練習の最後の投てきからすごく緊張していて、手が震えるくらいだったが、1投目から62mを投げることができて、ホッとした。そのあと速く走ってみるなど、いろいろなことができたのでよかった。まさか(62m台まで)飛ぶとは思っていなかったので、1投目投げたあとに大はしゃぎしてしまって…(笑)、反省しています(笑)。
緊張しているときこそ心掛けて笑うようにしていたが、やはり心から笑うのは難しくて、不自然な笑顔になっていたと思う。3投目が終わって、ちゃんと(決勝に)残ったということがわかって、やっと(心から)笑うことができた。
(この種目の決勝進出が1964年東京大会以来57年ぶりであることの感想を問われ)ちょっと前過ぎてあまりわからない(笑)。でも、ここまで海老原さん(有希、前日本記録保持者、2012年・2016年出場)がずっとこの種目でオリンピックに出続けてくださったので、自分がこういうふうに目指すきっかけにもなった。良い成績を決勝で残せるように頑張りたい。
1投目から62mを投げられたことが今回の収穫だと思う。中2日空くので、少しリカバリーして、より強くなって決勝の舞台に臨みたい。決勝も笑って試合できるように頑張りたい。
文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:アフロスポーツ
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