2021.08.03(火)大会

【東京オリンピック】5日目モーニングセッション ハイライト~やり投・北口がシーズンベストで決勝進出~

大会5日目となる8月3日は、東京・国立競技場で開催される競技の日程としては、ちょうど中日となります。この日のモーニングセッションでは、男子400mハードル、女子走幅跳の2種目で決勝が行われたほか、日本勢が出場する男子200m、女子やり投を含む5種目の予選が行われました。




女子やり投 予選

A・Bの2組に分けて行われた女子やり投予選には、日本の女子フィールド種目でただ一人代表入りを果たした北口榛花選手(JAL)が、B組に出場しました。この種目の予選通過記録は63m00。突破者が12名に満たない場合は、12位までの記録上位者が決勝に進出することができます。A組でこの記録を突破した者は1名のみ。続く上位者は62m台が1名、61m台が1名という状況で、61m台に乗せれば、決勝進出はほぼ確実という状況で競技が開始されました。試技順2番目でピットに立った北口選手は、1回目で62m06のシーズンベストをマークし、この段階でほぼ予選突破を確実に。2回目は59m55、3回目は55mラインを越えた付近に刺さったことで自ら踏切りラインを踏んでファウルにして競技を終了し、最終的にB組4位、トータル6位で、8月6日夜に行われる決勝への進出を果たしました。オリンピックにおける女子やり投の決勝進出は、前回の1964年東京大会以来57年ぶり。また、北口選手が予選でマークした62m06は、2012年ロンドンオリンピックの予選で海老原有希選手がマークした59m25を上回る五輪日本人最高記録となります。




男子200m 予選

トラックでは、女子やり投予選B組とほぼ並行する形で、男子200m予選が全7組で行われ、飯塚翔太選手(ミズノ)、サニブラウン アブデルハキーム選手(TumbleweedTC)、山下潤選手(ANA)の3選手が出場しました。この種目の準決勝進出条件は、各組3着+4着以降の上位記録3名までです。第1組では、飯塚選手が5レーンに入ってスタート。3~4位争いをしながらコーナーを抜けてきましたが、ホームストレートで徐々に後れ、6着・21秒02(-0.3)でレースを終えました。続いて第2組に出場したサニブラウン選手は、全体に精彩を欠く走りとなり21秒41(+0.9)で6着。3組目でスタートした山下選手は、終盤の競り合いで本来の動きが見られず4着と0.01秒差の20秒78(-0.6)・5着でフィニッシュ。この時点で「プラス3」の3番目に食い込んでいましたが、最終的に20秒53までが拾われることとなり、3選手ともに予選突破はなりませんでした。




女子走幅跳 決勝

前日の男子走幅跳同様に、午前早めの競技開始となった女子走幅跳決勝は、2012年ロンドンオリンピック金メダリストで、世界選手権でも4回の優勝実績(2009年、2011年、2013年、2017年)を誇るベテランのブリトニー・リース選手(アメリカ)が3回目に6m97(+0.1)を跳んでトップで折り返しました。時間帯や暑さの影響か、トップ8に入ってからは各選手ともになかなか記録が伸びない状況となったなか、最終6回目で2019年ドーハ世界選手権覇者のマライカ・ミハンボ選手(ドイツ)が、ようやく7m台に乗せる7m00(+0.1)を跳んで逆転、オリンピック初優勝を果たしました。




男子400mハードル 決勝

そして、正午すぎの12時20分、強い真夏の日差しが照りつけるなかで行われた男子400mハードルで、歴史的なレースが展開され、驚異的な記録がマークされました。
準決勝の段階で、世界記録保持者(46秒70)のカルステン・ワーホルム選手(ノルウェー)と世界歴代3位の自己記録(46秒83)を持つライ・ベンジャミン選手(アメリカ)が47秒30・47秒37で走ったほか、アリソン・ドス・サントス選手(ブラジル、47秒31=南米新記録)、アブデルラハマン・サンバ選手(カタール、47秒47)など6名が47秒台をマークするレベルの高さでしたが、決勝ではそれをはるかに上回る圧巻のレースとなりました。
ワーホルム選手とベンジャミン選手による世界記録更新の可能性を秘めた対決が注目された決勝は、ベンジャミン選手が5レーン、ワーホルム選手が6レーンに入る番組編成。レースは、いつも通り前半から猛烈な勢いで飛ばしていくワーホルム選手を、ベンジャミン選手が内側のレーンから追いかける展開となりました。ホームストレートに出て、ベンジャミン選手がワーホルム選手に迫り、最終ハードルの手前で並びかけて逆転するかと思われましたが、10台目をとんだところでワーホルム選手がベンジャミン選手を突き放してそのままフィニッシュ。なんと自身が7月に樹立した世界記録(46秒70)を、一気に0.76秒も更新する45秒94の世界記録を叩き出して、初のオリンピックタイトルを獲得しました。2位のベンジャミン選手も、従来の世界記録を上回る46秒17をマーク。3位のドス・サントス選手も初の46秒台となる46秒72で続き、それぞれエリア記録を更新するとともに世界歴代3位までを席巻。さらに、世界歴代8位に食い込んだ4位・カイロン・マクマスター選手(英領バージン諸島)の47秒08を含め、3選手がナショナルレコードを更新するなど、過去に例のない高速レースとなりました。



イブニングセッションは、19時10分スタートの男子110mハードル予選から競技開始。男子棒高跳、女子ハンマー投、女子800m、女子200mの4種目で決勝が行われます。日本は110mハードルに、複数での決勝進出の期待がかかる泉谷駿介(順天堂大学)、金井大旺(ミズノ)、高山峻野(ゼンリン)の3選手が出場。また、男子5000m予選にも、松枝博輝・坂東悠汰の富士通コンビが世界に挑みます。

大会に関する情報は、東京オリンピック特設サイト(https://www.jaaf.or.jp/olympic/tokyo2020/ )および日本陸連公式Twitterをご参照ください。


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真提供:アフロスポーツ


▶【東京オリンピック】5日目モーニングセッション 選手コメント(男子200m予選・女子やり投 予選)
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