2020.11.27(金)大会

【第104回日本選手権長距離】展望:吉村、9分40秒を切っての2連覇なるか!?~女子3000m障害物編~



トラックで行われる長距離種目の第104回日本選手権が12月4日、東京オリンピック代表選考会を兼ねて、大阪・ヤンマースタジアム長居において開催される。

新型コロナウイルスの感染拡大・緊急事態宣言発令の影響で延期を余儀なくされた当初の日程を、世界陸連(WA)が各国の公平性に配慮して設けたオリンピック参加にかかわる諸条件(参加標準記録、ワールドランキングポイント)の適用除外期間(4月6日~11月30日)が明けた直後となるタイミングに再設定。さらに、昨年から別日程で行っている10000mだけでなく、5000mと3000m障害も組み込むことで、長距離種目すべてをオリンピック代表選考レースとして実施できるようにした。

今回の内定条件は、各種目ともに「優勝者で、日本選手権終了時点に東京オリンピック参加標準記録を満たしている競技者」であること。すでに有効期間中に参加標準記録を突破している競技者は優勝を、まだ突破していない競技者は参加標準記録を上回っての優勝を目指して、勝負に挑むことになる。ここでは、各種目における注目選手や見どころをご紹介していこう。

※情報や記録・競技会等の結果は、11月23日時点の情報で構成。


■「東京2020オリンピック競技大会」日本代表選手内定条件まとめ
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202011/17_124348.pdf


文:児玉育美(JAAFメディアチーム)
写真:フォート・キシモト


【女子3000m障害】

女子3000m障害の東京オリンピック参加標準記録は9分30秒00。日本選手で9分40秒を切ったことがあるのは、日本記録保持者の早狩実紀(9分33秒93、2008年)のみという状況だけに、現時点でクリアを求めるのは非常に困難というのが正直なところだろう。この種目の東京オリンピック出場に向けたターゲットナンバーは45。ここに少しでも近づけるように、まずは複数の選手が9分40秒を切っていくこと、そして、日本記録に迫るペースのなかで優勝争いが繰り広げられるような状態をつくることが、当面の目標になっていきそうだ。

今大会の優勝争いの中心となりそうなのは、前回覇者の吉村玲美(大東文化大)か。日本選手権には、神奈川・白鵬女高3年の2018年に初めて出場し、10分07秒48の高校最高記録で8位に入賞を果たしているが、大きな飛躍を見せたのは大東文化大1年目の昨シーズンだった。2回目の挑戦となった日本選手権を、日本歴代でも5位となる9分50秒44のU20日本新記録で制すると、その後、ヨーロッパを転戦した際に臨んだベルギーの大会で、U20日本記録を塗り替える9分49秒30をマーク。さらに、秋には、国際陸連(現、世界陸連=WA)からの直前のインビテーションにより、ドーハ世界選手権にも出場を果たした。

今季は、シーズンベストこそ9分53秒50にとどまっているが、この記録をマークした7月のホクレンDC深川大会、8月に国立競技場で行われたセイコーGGP、9月の日本インカレの3戦で全勝しており、3000m障害の国内レースでは2019年4月の兵庫リレー以降、負けなしの状態が続いている。日本選手権では連覇とともに、9分40秒を切っての学生記録(9分44秒22、高見澤安珠、2016年=大会記録、日本歴代2位)更新を目標に掲げているが、9分30秒台でのレースとなると、単独走となる可能性が高いだけに、自身が決めた設定ペースをどこまで一人で押しきることができるかが、達成の鍵となりそうだ。

その吉村をおさえて今季日本リストでトップに立っているのが、社会人2年目の山中柚乃(愛媛銀行)。9月の全日本実業団で、昨年出した自己記録10分06秒33を大幅に更新する9分50秒05(日本歴代6位)の自己ベストをマークし、初の全国タイトルを獲得した。日本選手権は初めて出場した前回の5位が最高成績だが、もし、吉村の記録がシーズンベスト前後にとどまるようであれば、優勝争いを繰り広げる可能性もある。好調の波に乗って、今年のうちに9分40秒台に突入しておきたい。

この2人に続くのは、2018年に優勝し、ジャカルタアジア大会の日本代表となった石澤ゆかり(エディオン)、9分58秒89(2018年)の自己記録を持ち、昨年4月にドーハで行われたアジア選手権にも出場した藪田裕衣(大塚製薬)、あるいは、セイコーGGPで初の9分台となる9分58秒31をマークし、日本インカレでは吉村に続いて2位でフィニッシュしている秋山祐妃(大東文化大)あたりか。日本歴代3位となる9分45秒27の自己記録(2016年)持ち、2017年には9分49秒41でタイトルも獲得している森智香子(積水化学)も、当時の走力が戻ってくれば、上位争いに加わることは十分に可能な選手だ。


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