2020.10.02(金)大会

【第104回日本選手権】1日目ハイライト



新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっていた第104回日本選手権が、10月1日に開幕を迎えました。新潟市(新潟県)のデンカビッグスワンスタジアムにおいて、午後から競技が開始された第1日は、フィールド7種目で決勝が行われたほか、トラックでは7種目で予選および準決勝が実施されました。

大会最初の優勝者となったのは、女子砲丸投の髙橋由華選手(九州共立大)。5回目の試技が終了した時点では14m75で4位にとどまっていましたが、最終投てきで今季自己最高記録となる15m26をマークして逆転。東京学館新潟高校で競技に取り組んでいたころから目標にしていたという日本選手権のタイトル獲得を、地元・新潟で叶えました。



女子やり投は、前回、最終投てきで62m88の自己新記録をマークして2位の成績を収めた佐藤友佳選手(ニコニコのり)が、1回目から59m03をマークして首位でスタートする展開に。後半に入って最初の試技となった4回目で、日本記録保持者(66m00)の北口榛花選手(JAL)が59m30を投げてトップに立ちましたが、北口選手はその後、5回目をファウル、6回目は56m38と、記録を伸ばすことができずに競技を終了します。最終投てき者としてピットに立った佐藤選手は、ここで59m32のシーズンベストをマークして逆転。北口選手を2cm差で押さえ、初優勝を果たしました。3位に食い込んだのは、日本インカレチャンピオンの上田百寧選手(福岡大)。3回目に、その日本インカレで出した自己記録を更新する58m25をマークし、表彰台に上がりました。

夕方からの競技開始となった男子やり投でも、逆転劇が繰り広げられました。今季復調したディーン元気選手(ミズノ)と第一人者の新井涼平選手(スズキ)の「2強対決」に注目が集まったこの種目。76m70を3回目に投げた新井選手が首位に立って、後半の試技を迎えましたが、5回目に入ってディーン選手が、この大会最初の80m台となる80m07を叩き出してトップに躍り出ると、6回目には坂本達哉選手(大阪体育大)が78m07の自己新を投げ、2位に浮上してきます。3位で臨むことになった最後の試技で、新井選手はシーズンベストとなる81m57をマークして再逆転。2014年の第98回大会から続く連勝回数を、「7」に増やしました。



女子走高跳は、今季1m85をマークしている津田シェリアイ選手(築地銀だこAC)が、ただ一人1m78を成功。続く1m81のクリアはなりませんでしたが、「日本選手権者」の称号を、初めて手に入れました。2位以下は大接戦となり、上位入賞は1m75を成功させた4人のうち、無効試技(失敗)数の差により、竹内萌選手(大東文化大)と徳本鈴奈選手(友睦物流)が2位を分け合いました。このほか、男子砲丸投でも、この種目で高校生のときから日本選手権に出場している幸長慎一選手(四国大)が17m77で初優勝を果たしました。幸長選手は、最終日の10月3日に、昨年2位の成績を残した円盤投にも出場します。



女子走幅跳は、園田学園高2・3年時の2017・2018年に連覇を達成している高良彩花選手(筑波大)が5回目に6m32(+0.5)を跳んで、2年ぶり3回目の戴冠となりました。女子棒高跳では、前回初優勝を果たした那須眞由選手(RUN JOURNEY)が4m20で2連覇を達成。2~4位は4m00を跳んだ3選手によって争われ、試技内容の差で諸田実咲選手(中央大・群馬)が2位、前川淳選手(日本体育大)が3位、高校生の古林愛理選手(明石商高)が4位という順になりました。また、この種目では、中学生ながら出場を果たしていた柳川美空選手(前橋南橘中)が、8月に自身が室内競技会でマークした中学最高記録に並ぶ3m90を再びクリアして、6位に食い込む成績を収めています。



準決勝までが行われた男子100mは、大会2日前に山縣亮太選手(セイコー)の欠場が発表されましたが、上位記録を持つ選手は、ほぼ順当に決勝に駒を進める結果となりました。大会初日の最終種目として、2組3着+2の条件で行われた準決勝は、1組目(-0.3)は桐生祥秀選手(日本生命)が10秒27をマークして1着で通過し、100分の1秒差で小池祐貴選手(住友電工)がフィニッシュ。2組目(±0)は、多田修平選手(住友電工)とケンブリッジ飛鳥選手(Nike)が10秒23の同記録ながら着差ありで多田選手が1着、ケンブリッジ選手が2着となり、10秒29で3着となった飯塚翔太選手(ミズノ)までが10秒2台をマークしました。プラスでの決勝進出者は1組目で10秒39をマークして5着となった鈴木涼太選手(城西大)まで。ゴールデングランプリで10秒27の好記録をマークして注目を集めた栁田大輝選手(東京農大二高)は、1組で4着(10秒38)に食い込み、見事決勝進出を果たしています。



大会2日目の10月2日は、12時50分から行われる女子ハンマー投から競技が開始されます。フィールド種目では、このほかに、男子棒高跳、男子走幅跳、男子ハンマー投、女子三段跳で決勝が行われます。トラックでは、男子1500mが18時10分に行われたのち、19時20分以降は、女子400m、女子100m、女子1500m、男子400mH、男子400mと決勝が続きます。注目の男子100m決勝は20時30分にスタートの予定です。競技日程や出場選手、テレビ放映およびライブ配信スケジュール、結果・速報など、大会に関連する情報は、公式ホームページ日本陸連公式SNSをご参照ください。

文:児玉育美(JAAFメディアチーム)

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