女子1500m 4分10秒21
田中希実（豊田織機TC・兵庫）
優勝したという実感が、まだあまり湧いていない。これまで自分にとっては、日本選手権というものが、すごく大きな壁になっていた。今回、勝ったことで、その壁を越える１つのきっかけになったのかなとは思うが、これまでずっと自分が大きくしていたものをやっと制することができたという実感は、まだそこまで湧いていない。レース展開やタイムについては、今日は600ｍまでは（前に）出ないと決めていたので、その600ｍまでの流れがどうなるかによって、タイムの善し悪しは変わってくるなと思っていた。「勝ち」を優先していたので、もし、私が（前に）出なくても、600ｍまで先頭を引く人のペースがある程度速ければ、（ゴールデングランプリに続いて）また日本記録を更新するようなレースになる可能性もあるかもしれないとは考えていた。
今シーズンは、苦しいことのほうが多いくらいで、そのなかで時々こういう試合で走る機会を与えてもらっている。その試合で走れる機会、そういう日々だけが本当に輝いているという感じ。それ以外の日は練習もすごくきついし、（大学の）勉強とかもオンライン（講義）になって慣れない部分とかもあったので、ずっと苦しい日々が続いていた。だからこそ「報われたい」という思いを持って、こういう機会を無駄にせずに走れているのかなと思う。
2020/10/02 JAAFメディアチーム
■第104回日本陸上競技選手権大会
開催日：2020年10月1日(木)～10月3日(土)会場：デンカビッグスワンスタジアム
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