男子1500m 3分41秒32
館澤亨次(横浜DeNA・東京)
2年ぶりの優勝となる。ここまでかなり苦しい思いもしていたので、今回の優勝は本当に嬉しかった。今回は、調子もよかったのでタイムも狙っていた。そこはまだまだだったところはあるので、反省をしつつも、でも、本当に今回は(勝ったことを)心から嬉しく思っている。苦しかったのは、大学4年生のころにケガをしたこと。今までやってきたことが全くできず、そこでうまく走れず、さらに、そのまま引きずってしまった。(社会人となった)今シーズン前半も調子が上がらない状況で、本当にもう一度、日本選手権を取れるのかと、かなり不安な時期もあったのだが、コーチやチームメイトのおかげで、徐々に調子を上げることができた。やっとこの舞台に戻ってこられた。本当に嬉しい。
レースは、本来であれば、もっとハイペースでもっていくつもりだったが、やはり日本選手権の決勝ということもあり、少し力んでしまった感がある。しかし、終始先頭を譲らずにラストスパートで勝つ…自分の新しい武器と今まであった得意な武器とを生かすレース展開ができた。
コロナ禍の影響については、自分としては春先にはまだケガが治っていなかったので、オリンピックなどが延期になったことで、そこで焦らず、ケガと向き合う時間や自分の走りと向き合う時間をつくることができた。不自由な部分はあったけれど、そのなかで、できることをやってこられたと思う。
世界を見据えると、日本の1500mはまだまだタイム的にも力的にも及ばない部分が大きい。今回、引っ張って勝つというレースで自信をつけたぶん、今度はタイムにもこだわって、本当の意味で世界と戦える、今までの日本人の記録も打ち破って、歴代でも一番強かったと言われる選手を目指したい。
2020/10/02 JAAFメディアチーム
■第104回日本陸上競技選手権大会
開催日:2020年10月1日(木)~10月3日(土)会場:デンカビッグスワンスタジアム
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