▶「女子リレー新プロジェクト説明会 その1」から
【セレクション概要および評価方法の説明】
1)本プロジェクトの理念・趣旨を理解し、リレーの日本代表として東京オリンピックを目指すことを、競技の最大目標とする女子競技者
2)2018年度に以下の記録を突破している、もしくはそれに相当すると判断できる競技成績を有する女子競技者
100m:11秒75/200m:24秒25/400m:54秒80
→これは、2018年度日本選手権の参加A標準記録で設定している。
3)選出された場合、ナショナルチームでの強化活動を優先する強い意志のある女子競技者(ただし、学生の学業は配慮する)
→チームジャパンとして動いていくということを理解した上で、セレクションに応募することをお願いしたい。
・第1回のセレクションは、2019年1月13日(日)に、味の素ナショナルトレーニングセンター(以下、NTC)陸上競技場において行う。要項にも記載の通り、この1月13日がメインのセレクション日。どうしても都合がつかない場合のみ、予備日として設定している1月26日(土)に実施することとする。
・セレクションにおいては、4×100mRと、4×400mRの両種目のトライアルを行うが、両方に挑戦したい場合は、1月13日に2つチャレンジすることも、または1月13日と1月26日に分けてチャレンジすることも可能。ただし、同じ種目を2回挑戦することはできない。
・セレクトする人数は、すでに11月29日の記者発表においても公表しているが、両リレーでおよそ16名前後を想定している。
※セレクション当日に実施するのは1)と2)のトライアル
1)テイクオーバーゾーン入口から出口までの30m走
→ゾーン入口からスタンディングスタートで30mを走る。
2)申請した得意区間(第1走~第4走区間)における120m走
→エントリーの段階で、得意区間を申請していただく。その申請に沿って当日走る。第1走は、スターティングブロックを使ってクラウチングスタートからの120mを、第2~4走は、それぞれゾーンの入り口からスタンディングスタートで120mを走る。
3)2018年度の記録および競技実績の評価
→100mまたは200mのどちらかレベルの高い種目を評価対象とする。
<4×400mR>
※セレクション当日に実施するのは1)のトライアル
1)350m走
→800mのスタート地点から、スターティングブロックを使用してスタートし、バックストレートでオープンレーンとし、350m地点をゴールとする。組み合わせは、当日に発表する。
2)2018年度の記録および競技実績の評価
→200m、400m、800m、400mHの中から一番レベルの高い種目を評価対象とする。
注:当初、100mHは、ワイルドカード選抜の対象種目に入っていませんでしたが、本説明会の質疑応答において加えたほうが望ましいとする意見交換がなされ、その後、追加されることとなりました。ここでは、更新後の一覧表を掲載しています。
実際に、記録の設定や条件を確認しておく。
<Ⅰ期>
・2019年3月1日から4月22日または29日までに出た記録が対象となる。4月22日または29日というのは世界リレー最終エントリーの期日。まだ確定していないため、このように記載した。ターゲットとなる大会は、5月11~12日の行われる世界リレーと、その翌週に大阪で行われるゴールデングランプリ大阪(5月19日)を想定している。
・設定記録は、100m11秒44、200m23秒49、400m52秒49(300m37秒49)、800m2分01秒60、400mH56秒49とする(注:その後、100mHも追加となり、記録は13秒12と設定された)。この記録の設定に当たっては、先ほど山崎リーダーも述べた世界リレー出場権獲得に必要と思われる記録(43秒06、3分27秒69)に到達するために、個人のフラットレースで必要となってくる記録を分析して決めている。
<Ⅱ期>
・世界リレーのエントリー期間が終わったあと(4月23日または30日)から、次のターゲットとなる大会は9月末から開催されるドーハ世界選手権となるため、世界選手権エントリー期限の9月6日までに出た記録が対象となる。
・Ⅱ期におけるワイルドカード選抜の記録と条件は、「Ⅰ期で掲げた記録を複数回突破すること」、または「日本選手権で優勝すること」とする。記録については、「複数回」ということでⅠ期よりも高くなる。これは、チームとしての強化が1月から進んでいること、ドーハ世界選手権で東京オリンピックの出場権を獲得(8位入賞)するためには、より個々のレベルを上げていかなければならないということを踏まえ、記録の条件は上げている。
<世界選手権個人種目の参加標準記録突破者>
・エントリー期限となる9月6日までに、ドーハ世界選手権の各個人種目で参加標準記録を突破した者。これは、世界選手権のリレー種目に、「個人種目の参加標準記録突破選手は、リレーにエントリーしなくてはならない」というルールがあることによるもの。チームジャパンとしてナショナルチームで一緒に力を合わせて戦ってもらいたいということで、個人種目における参加標準記録突破者もワイルドカードの条件の1つとした。
・それぞれの記録は、100m11秒24、200m23秒02、400m51秒80、800m2分00秒60、400mH56秒00である(注:後日、100mHが追加。記録は12秒98)。
・第2期代表候補選手の選出については、強化の継続性等の視点から検討し、詳細が決まり次第、発表する。
太田:どれに比重を置く、どれを優先するということは考えていない。4×100mRでは、セレクション当日にゾーン入口からスタンディングスタートでの30m走と、得意区間における120m走を実施していただく。ただし、時期が1月ということもあるので、この2つについてはそのあたりも考慮したうえで評価する準備をしている。また、2018年度の記録と実績は、1月ではなく参加者の皆さんの本来持っている力を評価するために盛り込んだ。これらの3つから、あくまでも総合的な評価を行い、選出する。
Q:評価項目について。4×100mRの120m走では、第1~4走区間における得意区間を申請するとあるが、1走はクラウチング、ほかはスタンディングスタートとなっている。例えば、「スタートが得意だから、1走から何名」という形で選出されることはあるのか?
太田:各走区間で人数を決めて選抜することはない。このあと、強化方針の説明において、担当の信岡コーチからも話があると思うが、我々は今回、その得意区間を走っていただいたうえで、選出された場合は、ほかにも得意区間があるのではないかをみたり、オーダー編成の幅を広げたりするために、合宿のなかでもいろいろな区間をやってもらってチェックしようという計画を持っている。今回のセレクションにおいて、走区間で人数を考えることはしない。
Q:今回、世界リレーから逆算して、この時期のトライアルになったと思うが、例えば、東北地方の場合では降雪もあるなかオフシーズンのトレーニングを行っている。そうした点をどう考えているか。
太田:評価の方法として、1月の実施は、地域性を含めると、時期的な問題があることも理解している。そのなかで、客観的な評価も行わなければならない。4×100mRの評価項目を例にするなら、3番目の記録と実績で2項目、トライアルを行う2つで2項目、合計4項目のなかで、「1月」が過大評価されることのないように、また、本来の力もきちんとみられるような評価基準を設定し、準備している。
Q:雪の多い地域に拠点を置いているが、雪国という特性もあり、第1回セレクション(1月13日)がメインと示されているが、できれば第2回セレクション(1月26日)で挑戦できればという思いがあるが、やはりまずは第1回セレクションの応募が必要か?
太田:先ほど、説明したように1月13日をメインとしたい。1月26日は、公的な理由等でどうしても受けられない場合などに対応するための予備日としている。1月13日のエントリーをお願いしたい。
▶「女子リレー新プロジェクト説明会 その3」へ続く
(文・構成、写真:児玉育美/JAAFメディアチーム)
▼女子リレー新プロジェクト概要・資料はこちら
ニュース:【女子リレー】新プロジェクト記者発表概要
<第2部>
【セレクション概要および評価方法の説明】
太田涼(コーディネーター兼4×100mR強化スタッフ/強化委員会女子リレーコーディネーター)
◎リレー代表候補選手選出方法
最大目標である東京オリンピックのリレー出場権を獲得するために、「リレーの競技力」に対して高いポテンシャルを有している者、さらに、リレーに対する強い意欲を持っている者でチームを編成していきたいという考えから、今回、2つの選出方法を併用することとした。1つが「公募型選抜システム(セレクション)」、もう1つが「ワイルドカード選抜システム」である。具体的にどう選抜していくのかということを、以下、1つずつ説明していく。◎公募型選抜システム応募資格
まず、応募資格として、以下の3つを満たす競技者とする。1)本プロジェクトの理念・趣旨を理解し、リレーの日本代表として東京オリンピックを目指すことを、競技の最大目標とする女子競技者
2)2018年度に以下の記録を突破している、もしくはそれに相当すると判断できる競技成績を有する女子競技者
100m:11秒75/200m:24秒25/400m:54秒80
→これは、2018年度日本選手権の参加A標準記録で設定している。
3)選出された場合、ナショナルチームでの強化活動を優先する強い意志のある女子競技者(ただし、学生の学業は配慮する)
→チームジャパンとして動いていくということを理解した上で、セレクションに応募することをお願いしたい。
◎公募型選抜システムスケジュールとセレクト人数
・セレクションの応募については、別途配布している要項(注:PDFファイルは、こちらからダウンロード可能www.jaaf.or.jp/files/upload/201812/15_182344.pdf)を確認のうえ、手配してほしい。・第1回のセレクションは、2019年1月13日(日)に、味の素ナショナルトレーニングセンター(以下、NTC)陸上競技場において行う。要項にも記載の通り、この1月13日がメインのセレクション日。どうしても都合がつかない場合のみ、予備日として設定している1月26日(土)に実施することとする。
・セレクションにおいては、4×100mRと、4×400mRの両種目のトライアルを行うが、両方に挑戦したい場合は、1月13日に2つチャレンジすることも、または1月13日と1月26日に分けてチャレンジすることも可能。ただし、同じ種目を2回挑戦することはできない。
・セレクトする人数は、すでに11月29日の記者発表においても公表しているが、両リレーでおよそ16名前後を想定している。
◎公募型選抜システムにおける評価項目
<4×100mR>※セレクション当日に実施するのは1)と2)のトライアル
1)テイクオーバーゾーン入口から出口までの30m走
→ゾーン入口からスタンディングスタートで30mを走る。
2)申請した得意区間(第1走~第4走区間)における120m走
→エントリーの段階で、得意区間を申請していただく。その申請に沿って当日走る。第1走は、スターティングブロックを使ってクラウチングスタートからの120mを、第2~4走は、それぞれゾーンの入り口からスタンディングスタートで120mを走る。
3)2018年度の記録および競技実績の評価
→100mまたは200mのどちらかレベルの高い種目を評価対象とする。
<4×400mR>
※セレクション当日に実施するのは1)のトライアル
1)350m走
→800mのスタート地点から、スターティングブロックを使用してスタートし、バックストレートでオープンレーンとし、350m地点をゴールとする。組み合わせは、当日に発表する。
2)2018年度の記録および競技実績の評価
→200m、400m、800m、400mHの中から一番レベルの高い種目を評価対象とする。
◎公募型選抜システムの選考について
各リレー種目の評価項目とプロジェクトスタッフによるセレクション実施状況のスクリーニングをもとにして、「リレーの競技力」についてのポテンシャルを総合的に判断する。その判断結果については、プロジェクトスタッフの意見が全員一致するまで協議を繰り返し、最終的に選出する。◎ワイルドカード選抜について
2019年3月1日以降に、下記の記録または条件を満たした競技者を代表候補競技者として選出する。ただし、アジア選手権最終エントリー期日以降にワイルドカードによって選出された競技者は、アジア選手権の選考対象に入ることはできない。注:当初、100mHは、ワイルドカード選抜の対象種目に入っていませんでしたが、本説明会の質疑応答において加えたほうが望ましいとする意見交換がなされ、その後、追加されることとなりました。ここでは、更新後の一覧表を掲載しています。
実際に、記録の設定や条件を確認しておく。
<Ⅰ期>
・2019年3月1日から4月22日または29日までに出た記録が対象となる。4月22日または29日というのは世界リレー最終エントリーの期日。まだ確定していないため、このように記載した。ターゲットとなる大会は、5月11~12日の行われる世界リレーと、その翌週に大阪で行われるゴールデングランプリ大阪(5月19日)を想定している。
・設定記録は、100m11秒44、200m23秒49、400m52秒49(300m37秒49)、800m2分01秒60、400mH56秒49とする(注:その後、100mHも追加となり、記録は13秒12と設定された)。この記録の設定に当たっては、先ほど山崎リーダーも述べた世界リレー出場権獲得に必要と思われる記録(43秒06、3分27秒69)に到達するために、個人のフラットレースで必要となってくる記録を分析して決めている。
<Ⅱ期>
・世界リレーのエントリー期間が終わったあと(4月23日または30日)から、次のターゲットとなる大会は9月末から開催されるドーハ世界選手権となるため、世界選手権エントリー期限の9月6日までに出た記録が対象となる。
・Ⅱ期におけるワイルドカード選抜の記録と条件は、「Ⅰ期で掲げた記録を複数回突破すること」、または「日本選手権で優勝すること」とする。記録については、「複数回」ということでⅠ期よりも高くなる。これは、チームとしての強化が1月から進んでいること、ドーハ世界選手権で東京オリンピックの出場権を獲得(8位入賞)するためには、より個々のレベルを上げていかなければならないということを踏まえ、記録の条件は上げている。
<世界選手権個人種目の参加標準記録突破者>
・エントリー期限となる9月6日までに、ドーハ世界選手権の各個人種目で参加標準記録を突破した者。これは、世界選手権のリレー種目に、「個人種目の参加標準記録突破選手は、リレーにエントリーしなくてはならない」というルールがあることによるもの。チームジャパンとしてナショナルチームで一緒に力を合わせて戦ってもらいたいということで、個人種目における参加標準記録突破者もワイルドカードの条件の1つとした。
・それぞれの記録は、100m11秒24、200m23秒02、400m51秒80、800m2分00秒60、400mH56秒00である(注:後日、100mHが追加。記録は12秒98)。
◎代表候補選手認定期間
・今回、選ばれる選手は、「第1期代表候補選手」となる。ここで選出された競技者は、選出された日からドーハ世界選手権終了までの期間を、代表候補選手としてチームジャパンの活動を優先していただく。・第2期代表候補選手の選出については、強化の継続性等の視点から検討し、詳細が決まり次第、発表する。
【質疑応答】
Q:公募型選抜システムにおける評価項目について。4×100mRでは3つの項目が示された。各項目の比重や優先順位はあるのか。太田:どれに比重を置く、どれを優先するということは考えていない。4×100mRでは、セレクション当日にゾーン入口からスタンディングスタートでの30m走と、得意区間における120m走を実施していただく。ただし、時期が1月ということもあるので、この2つについてはそのあたりも考慮したうえで評価する準備をしている。また、2018年度の記録と実績は、1月ではなく参加者の皆さんの本来持っている力を評価するために盛り込んだ。これらの3つから、あくまでも総合的な評価を行い、選出する。
Q:評価項目について。4×100mRの120m走では、第1~4走区間における得意区間を申請するとあるが、1走はクラウチング、ほかはスタンディングスタートとなっている。例えば、「スタートが得意だから、1走から何名」という形で選出されることはあるのか?
太田:各走区間で人数を決めて選抜することはない。このあと、強化方針の説明において、担当の信岡コーチからも話があると思うが、我々は今回、その得意区間を走っていただいたうえで、選出された場合は、ほかにも得意区間があるのではないかをみたり、オーダー編成の幅を広げたりするために、合宿のなかでもいろいろな区間をやってもらってチェックしようという計画を持っている。今回のセレクションにおいて、走区間で人数を考えることはしない。
Q:今回、世界リレーから逆算して、この時期のトライアルになったと思うが、例えば、東北地方の場合では降雪もあるなかオフシーズンのトレーニングを行っている。そうした点をどう考えているか。
太田:評価の方法として、1月の実施は、地域性を含めると、時期的な問題があることも理解している。そのなかで、客観的な評価も行わなければならない。4×100mRの評価項目を例にするなら、3番目の記録と実績で2項目、トライアルを行う2つで2項目、合計4項目のなかで、「1月」が過大評価されることのないように、また、本来の力もきちんとみられるような評価基準を設定し、準備している。
Q:雪の多い地域に拠点を置いているが、雪国という特性もあり、第1回セレクション(1月13日)がメインと示されているが、できれば第2回セレクション(1月26日)で挑戦できればという思いがあるが、やはりまずは第1回セレクションの応募が必要か?
太田:先ほど、説明したように1月13日をメインとしたい。1月26日は、公的な理由等でどうしても受けられない場合などに対応するための予備日としている。1月13日のエントリーをお願いしたい。
▶「女子リレー新プロジェクト説明会 その3」へ続く
(文・構成、写真:児玉育美/JAAFメディアチーム)
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