2017.06.11(日)大会

第101回日本陸上競技選手権大会 混成競技(1日目レポート)

第101回日本選手権混成競技が6月10日、ロンドン世界選手権代表選考会を兼ねて、長野市営陸上競技場において開幕しました。

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■女子七種競技はヘンプヒル選手が3442点で前半を終了
この日の長野市営陸上競技場は、午前中はよく晴れて快適な気象状況でしたが、午後になると急速に雲が広がり、気温が一気に5℃ほど下がったのちに、冷たい雨が降り出すコンディションとなってしまいました。
そんななか、好調な推移を見せたのが女子七種競技のヘンプヒル恵選手(中央大)。第1種目の100mHで七種競技における日本最高記録となる13秒35(+2.3)をマークし、首位で発進すると、走高跳では自己新記録となる1m71をクリア。砲丸投こそ11m13にとどまったものの、200mは0.2mの向かい風にもかかわらず24秒87の自己新で駆け抜け、4種目で3442点を獲得しました。この記録は、前回大会でマークした自己記録(5882点=日本学生記録)の時の初日の記録を82点上回るもの。目標に掲げていた「日本記録(5962点)更新、6000点台突入」の実現に大きく迫る状態で前半を折り返しました。
「1種目1種目でベストが出れば、いい流れになり、結果的に、(総合得点でも)記録も狙えると思うので、まずは目の前の種目を追っていくことを意識してきた」と振り返ったヘンプヒル選手は、念願の日本記録更新に向けて、「今年はまだ走幅跳で6mを1回も跳んでいないので、そこがカギかなと思う」と、2日目を展望していました。

■男子十種競技は中村選手がトップ、右代選手とは226点差
男子十種競技をトップで折り返したのは、前回チャンピオンの中村明彦選手(スズキ浜松AC)。バックストレートを利用して行われた100mで10秒77(+1.0)をマークすると、続く走幅跳で7m56(+1.1)を跳んで首位に立ちました。しかし、次の砲丸投は11m44と記録を伸ばせず、さらに冷たい風雨のなか行われた走高跳は1m90にとどまる展開に。雨こそあがったものの低温のなかでのレースとなった最終種目の400mは、種目別優勝ながら記録は48秒59。5種目を終えてただ一人4000点台となる4029点を獲得しましたが、目標に掲げていた「前半で4200点」には及ばず、昨年のこの大会で出した自己記録8180点の時よりは249点マイナスの状態で初日を終えました。

競技終了後は、「調子はいいのだが、全部(の種目)にちょっとした方向やタイミングのずれがあった。今シーズンは立て続けに、そういう状態で来ているので、今回も修正できなかったという感じ」と反省を口にした中村選手ですが、身体的なコンディションは決して悪くはない様子。「得意のハードルで速い選手と競ってベストを出し、円盤とやりで今日の砲丸みたいなこと(練習で自己記録が出ていたのに本番の試技で記録を出せなかった)にならないように注意して、棒高跳でベストを跳んで1500mで勝つことができれば及第点かな」と残りの5種目を見据えるとともに、「右代さん(啓祐、スズキ浜松AC)がいるときに勝ちたい」と、勝負に対する思いの強さも見せていました。

その右代選手の前半は、3803点(100m11秒22<+2.2>、走幅跳6m87<-0.4>、砲丸投14m44、走高跳1m93、400m52秒27)で9位。「100mの滑り出しはよかったが、走幅跳で思ったより記録が伸びず、そこから残りの種目もうまく噛み合わない苦しい展開になってしまった。悔しいというよりは、“出し切れていない自分”にもどかしさがある」と振り返りました。その背景には、治ったと思っていた左膝の痛みが走幅跳のあたりから出てきたこともあったと明かし、2日目に控える「得意の円盤投、棒高跳、やり投の3種目で、膝の痛みを感じさせないような、スカッとする記録を出して安心したい」と話していました。
 なお、男子十種競技は、2位に川崎和也選手(Team Accel)と音部拓仁選手(富士通)が3919点の同記録で並んだほか、4位以降も僅差で続く状況となっており、2日目は優勝争いだけでなく、入賞争い、上位入賞争いでも激しいバトルが繰り広げられそうです。

■丸山選手が大幅なU20日本記録更新ペース
併催されているU20日本選手権男子十種競技では、大阪・信太高3年の昨年に男子八種競技で6214点の高校記録を樹立している丸山優真選手(日本大)が、5種目中4種目で自己新記録を叩き出す快進撃を見せ、U20で日本初の前半4000点突破となる4072点をマーク。2008年に音部拓仁選手(当時平成国際大、現富士通)が出した7195点のU20日本記録を、大幅に更新する可能性が出てきました。丸山選手は、「全部で自己ベストを出したかったが、最後の400mで0秒06足りなかったのが悔しい。明日はトータルで7500点を狙いたい」と強い意欲を見せていました。
また、U20日本選手権女子七種競技は、橋本春菜選手(筑波大)が2941点で首位に立っています。

(文:児玉育美/JAAFメディアチーム)

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