
9月13日(土)から21日(日)までの9日間「東京2025世界陸上競技選手権大会」が国立競技場で開催されます!
開幕まであと1か月!!現在日本代表に決定している23名の選手のプロフィールをご紹介していきます。
村竹ラシッド(JAL)
男子110mハードル日本代表
2002年2月6日、千葉県生まれ。相模台小学校5年時から陸上を始め、松戸第一中学でハードルに取り組んでいくようになる。松戸国際高校2年の2018年度に、初めての全国大会となった三重インターハイで8位に入賞、翌2019年2月の日本室内陸上大阪大会U18男子60mハードルを制して、全国大会初優勝を果たすなど才能の片鱗を見せ始めると、3年生となった2019年シーズンには、6月のインターハイ南関東大会で13秒91(-0.1、当時高校歴代3位タイ)をマークして初の13秒台に突入。その後、インターハイ、国体、U20日本選手権を制する“高校3冠”を達成して一気にトップシーンへと躍り出た。翌年2月の日本室内陸上大阪大会U20男子60mハードルでは、予選(7秒63)、決勝(7秒61)とU20室内日本新を連発して、前年に続く優勝を果たして高校生活を終えている。順天堂大学に進んだ2020年シーズンは、コロナ禍の影響で外出や競技活動に大きな制限がかかるなかでのスタートとなったものの、競技会再開後は自己新記録を連発。秋に行われた日本インカレで1年生優勝を果たすと、日本選手権で13秒61(+0.4)まで自己記録を縮めて、延期により2021年の開催となった東京オリンピックイヤーを迎えた。

2021年シーズンは、春先に13秒5台へ突入すると、5月中旬の関東インカレでは、決勝で追い風参考(+5.2)ながら13秒20をマーク。6月の木南記念で、東京オリンピック参加標準記録(13秒32)に肉薄する13秒35(+0.3)まで自己記録を縮めるなど、順天堂大学の2学年先輩で、村竹よりひと足早いタイミングで著しい進境を見せていた泉谷駿介(住友電工)の背中を追って急成長。代表選考会となった日本選手権では、予選で泉谷が持っていた学生記録を塗り替える13秒28(+0.5)の学生新記録を樹立して参加標準記録を突破し、トップタイムで決勝に駒を進めた。しかし、その決勝で、まさかのフライング。不正スタートで失格となり、レースに臨む前に姿を消さなければならない絶望を味わった。
2022年は、織田記念、セイコーゴールデングランプリと、シニアの主要大会で2連勝し、トップランカーとしてシーズンを進めていく。迎えた日本選手権では、予選で13秒27(+0.5)の自己新をマーク。向かい風1.2mという悪条件下でのレースとなった決勝でも、13秒31をマークして、泉谷(13秒21)に続き2位でフィニッシュ。シニアでの初のナショナルチーム入りを決め、オレゴン世界選手権に出場を果たした。

ブダペスト世界選手権での活躍を期していた2023年シーズンは、初戦(3月)で13秒25(+0.3)の自己新をマークして参加標準記録を突破していたものの、その後、肉離れを起こし、日本選手権、世界選手権への出場断念を余儀なくされるアクシデントに見舞われてしまう。しかし、7月末にパリオリンピック参加標準記録(13秒27)を大きくクリアする13秒18(+0.9)の自己新記録(日本歴代2位)で戦線復帰を果たすと、9月の日本インカレを13秒04(-0.9)で圧勝。泉谷の持つ日本記録に並ぶとともに、2021年にいったん泉谷に塗り替えられていた学生記録を奪還し、シーズンを終えることとなった。
パリオリンピックイヤーの2024年は、地力をさらに1段階高めたアベレージで春シーズンを過ごし、迎えた日本選手権を13秒07(+0.2)で初優勝。パリオリンピックで、この種目で日本人初の決勝進出を果たすと、決勝では終盤までメダル争いに加わる戦いを繰り広げて5位入賞の快挙を達成した。
2025年シーズンは、初戦のダイヤモンドリーグ廈門大会で、東京世界選手権の日本代表に早期内定。5月末にはアジア選手権を制して、アジアチャンピオンの肩書きも手に入れた。6月にはダイヤモンドリーグパリ大会で予選・決勝ともにシーズンベストの13秒08をマークすると、7月のダイヤモンドリーグモナコ大会でも上位争いを繰り広げ、ダイヤモンドリーグファイナル進出を確定。世界標準での活躍を見せている。

文:児玉育美(日本陸連メディアチーム)
写真:アフロスポーツ
【東京2025世界陸上】9月13日~21日 国立競技場開催

◆期日:2025年9月13日(土)~21日(日)
◆会場:国立競技場(東京)
◆チケット情報:https://tokyo25-lp.pia.jp/
▼東京2025世界陸上競技選手権大会 日本代表選手選考要項
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202403/27_103941.pdf
▼東京2025世界陸上 参加資格有資格者一覧
https://www.jaaf.or.jp/news/article/20947/
▼東京2025世界陸上 各種目の代表選考を解説!
https://www.jaaf.or.jp/news/article/22414/