第108回日本陸上競技選手権大会は6月27日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアム新潟で4日間の日程で開幕しました。今大会は8月1日~11日にフランス・パリで開催されるパリ2024オリンピック競技大会日本代表選考競技会を兼ねており、熱い戦いが繰り広げられています。
大会終了時点までに参加標準記録を突破し、優勝した選手がパリオリンピック日本代表に即時内定します。また、参加標準記録突破もしくはワールドランキング(Road to Paris)で出場資格を得た選手が、後日選考されます。しかし、選考では日本選手権の順位が優先されるため、3位以内(※すでに内定者がいる場合は2位以内)に入ることが重要となります。
第1日は男女各3種目で決勝が行われました。男子3000m障害物では青木涼真(Honda)が8分24秒21で初優勝を果たしました。1000mの通過が2分52秒とやや落ち着いた展開となり、前方でレースを進めた青木は残り半周で先頭に出ると、最後は3人の競り合いを制しました。
積極的なレース運びが光った初出場の柴田大地(中央大)が日本歴代8位となる好記録となる8分24秒68で2位に入り、新家裕太郎(愛三工業)が8分25秒45で続いています。
男子三段跳では最終の6回目で16m70(+0.4)を跳んだ安立雄斗(福岡大)が、3年ぶりの優勝を狙った山下祐樹(富士防)を逆転。初優勝を飾っています。安立は今年4月の第58回織田幹雄記念国際陸上競技大会で16m46(+0.2)の自己記録を出すなど、春先からの好調ぶりを今大会でも示しました。山下が16m26(+0.6)で2位、水野皓太(ドームクラブ)が16m11(+0.4)で3位となっています。
男子ハンマー投は中川達斗(サトウ食品新潟アルビレックスRC)が72m71で地元Vを飾りました。1投目から70m15を投じると、2投目で日本歴代6位となる72m71をマーク。4~6投目はいずれもファウルとなりましたが、2019年の2位が最高だった日本選手権で初優勝を新潟の地で飾りました。1投目で70m94を投じた古旗崇裕(サポートゼン)が2位、福田翔大(住友電工)が4cmの僅差で3位でした。
女子走高跳では髙橋渚(センコー)が1m87で3連覇を果たしました。優勝記録は2013年に福本幸(甲南学園AC)が1m90で優勝して以来、直近21年で2番目に高い記録となっています。1m75から試技を始めた髙橋は、1m78、1m81といずれも1回目で成功させて優勝を決めました。最後は1m90に挑戦しましたが、クリアはなりませんでした。津田シェリアイ(築地銀だこ)と青山夏実(ダイテックス)が1m78で並びましたが、1m78を1回目でクリアしていた津田が2位、2回目で成功させた青山が3位となりました。
女子ハンマー投はマッカーサー ジョイ アイリスが65m66で競り勝ち、6投目で65m63を投じた小舘充華(染めQ)が僅差の2位。女子3000m障害物は終盤で前に出た吉村玲美(CramerJapanTC)が9分45秒77で2連覇を飾っています。
このほか、多くの種目で予選や準決勝が行われました。男子400mハードル予選では豊田兼(慶應義塾大)が自身3度目のパリオリンピック参加標準記録(48秒70)突破となる48秒62で組1着。第2日(6月28日)の決勝進出を決めています。女子1500m予選では5000mで既にパリオリンピック代表に内定している田中希実(New Balance)が中盤で集団から抜け出し、4分08秒16で堂々の1着通過となりました。
男子200m予選ではブダペスト2023世界選手権の日本代表だった鵜澤飛羽(筑波大)、飯塚翔太(ミズノ)、上山紘輝(住友電工)が順当に通過。1組で同走した飯塚と上山は、飯塚が20秒46(+0.6)でトップとなり、上山が0.01秒差の2位でした。2連覇を狙う鵜澤は20秒57(+0.7)の2組1着で通過を決めています。
女子100m準決勝は200mとの2冠を狙う君嶋愛梨沙(土木管理総合)が11秒48(+1,2)で全体トップ。2組1着で5年前の高校3年生時に優勝している御家瀬緑(住友電工)が11秒55(+0.1)で続き、高校生のロス瑚花アディア(城西高)が決勝進出を果たしています。女子400m予選では岩田優奈(スズキ)が53秒89の1組1着で今季の好調ぶりを示し、3組1着の松本奈菜子(東邦銀行)は肉離れからの回復ぶりをうかがわせました。
また、第40回U20日本陸上競技選手権大会が今年も同時開催されています。男子ハンマー投はアツオビン・アンドリュウ(花園高)が67m52の自己新記録で全国大会初タイトルを獲得。男子三段跳は金井晃希(順天堂大)が6回目に15m85(-0.7)をマークして2連覇を飾り、女子走高跳では昨年はケガに苦しんだ森﨑優希(日本女子体育大)が1m77の自己新記録で復調ぶりを印象づけました。女子ハンマー投は嶋本美海(九州共立大)が58m25で快勝し、3000m障害物では男子が佐々木哲(佐久長聖高)、女子は冨田紗帆(川口市立高)が優勝を飾っています。
文:月刊陸上競技編集部
◆【参加者募集!】キッズデカスロンチャレンジ開催!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20114/
■応援メッセージキャンペーン!パリへの切符と日本一をかけた真剣勝負へ臨む選手たちにエールを送ろう!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20118/
■大会最終日6月30日はゆるキャラ50mレース!~新潟ご当地ゆるキャラが多数参戦~
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20068/
※「ファミリーBOX席」「A2席アスリート交流付き」完売しました
■デンカビッグスワンスタジアム
2001年に完成。02年のFIFAワールドカップ、09年のトキめき新潟国体など大規模スポーツイベントが行われ、04年からはJリーグのアルビレックス新潟のホームスタジアムとなっています。陸上の日本選手権は、2015年の第99回、2020年の第104回に続く3回目の開催!
大会終了時点までに参加標準記録を突破し、優勝した選手がパリオリンピック日本代表に即時内定します。また、参加標準記録突破もしくはワールドランキング(Road to Paris)で出場資格を得た選手が、後日選考されます。しかし、選考では日本選手権の順位が優先されるため、3位以内(※すでに内定者がいる場合は2位以内)に入ることが重要となります。
第1日は男女各3種目で決勝が行われました。男子3000m障害物では青木涼真(Honda)が8分24秒21で初優勝を果たしました。1000mの通過が2分52秒とやや落ち着いた展開となり、前方でレースを進めた青木は残り半周で先頭に出ると、最後は3人の競り合いを制しました。
積極的なレース運びが光った初出場の柴田大地(中央大)が日本歴代8位となる好記録となる8分24秒68で2位に入り、新家裕太郎(愛三工業)が8分25秒45で続いています。
男子三段跳では最終の6回目で16m70(+0.4)を跳んだ安立雄斗(福岡大)が、3年ぶりの優勝を狙った山下祐樹(富士防)を逆転。初優勝を飾っています。安立は今年4月の第58回織田幹雄記念国際陸上競技大会で16m46(+0.2)の自己記録を出すなど、春先からの好調ぶりを今大会でも示しました。山下が16m26(+0.6)で2位、水野皓太(ドームクラブ)が16m11(+0.4)で3位となっています。
男子ハンマー投は中川達斗(サトウ食品新潟アルビレックスRC)が72m71で地元Vを飾りました。1投目から70m15を投じると、2投目で日本歴代6位となる72m71をマーク。4~6投目はいずれもファウルとなりましたが、2019年の2位が最高だった日本選手権で初優勝を新潟の地で飾りました。1投目で70m94を投じた古旗崇裕(サポートゼン)が2位、福田翔大(住友電工)が4cmの僅差で3位でした。
女子走高跳では髙橋渚(センコー)が1m87で3連覇を果たしました。優勝記録は2013年に福本幸(甲南学園AC)が1m90で優勝して以来、直近21年で2番目に高い記録となっています。1m75から試技を始めた髙橋は、1m78、1m81といずれも1回目で成功させて優勝を決めました。最後は1m90に挑戦しましたが、クリアはなりませんでした。津田シェリアイ(築地銀だこ)と青山夏実(ダイテックス)が1m78で並びましたが、1m78を1回目でクリアしていた津田が2位、2回目で成功させた青山が3位となりました。
女子ハンマー投はマッカーサー ジョイ アイリスが65m66で競り勝ち、6投目で65m63を投じた小舘充華(染めQ)が僅差の2位。女子3000m障害物は終盤で前に出た吉村玲美(CramerJapanTC)が9分45秒77で2連覇を飾っています。
このほか、多くの種目で予選や準決勝が行われました。男子400mハードル予選では豊田兼(慶應義塾大)が自身3度目のパリオリンピック参加標準記録(48秒70)突破となる48秒62で組1着。第2日(6月28日)の決勝進出を決めています。女子1500m予選では5000mで既にパリオリンピック代表に内定している田中希実(New Balance)が中盤で集団から抜け出し、4分08秒16で堂々の1着通過となりました。
男子200m予選ではブダペスト2023世界選手権の日本代表だった鵜澤飛羽(筑波大)、飯塚翔太(ミズノ)、上山紘輝(住友電工)が順当に通過。1組で同走した飯塚と上山は、飯塚が20秒46(+0.6)でトップとなり、上山が0.01秒差の2位でした。2連覇を狙う鵜澤は20秒57(+0.7)の2組1着で通過を決めています。
女子100m準決勝は200mとの2冠を狙う君嶋愛梨沙(土木管理総合)が11秒48(+1,2)で全体トップ。2組1着で5年前の高校3年生時に優勝している御家瀬緑(住友電工)が11秒55(+0.1)で続き、高校生のロス瑚花アディア(城西高)が決勝進出を果たしています。女子400m予選では岩田優奈(スズキ)が53秒89の1組1着で今季の好調ぶりを示し、3組1着の松本奈菜子(東邦銀行)は肉離れからの回復ぶりをうかがわせました。
また、第40回U20日本陸上競技選手権大会が今年も同時開催されています。男子ハンマー投はアツオビン・アンドリュウ(花園高)が67m52の自己新記録で全国大会初タイトルを獲得。男子三段跳は金井晃希(順天堂大)が6回目に15m85(-0.7)をマークして2連覇を飾り、女子走高跳では昨年はケガに苦しんだ森﨑優希(日本女子体育大)が1m77の自己新記録で復調ぶりを印象づけました。女子ハンマー投は嶋本美海(九州共立大)が58m25で快勝し、3000m障害物では男子が佐々木哲(佐久長聖高)、女子は冨田紗帆(川口市立高)が優勝を飾っています。
文:月刊陸上競技編集部
【日本選手権】イベント情報
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/event/◆【参加者募集!】キッズデカスロンチャレンジ開催!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20114/
■応援メッセージキャンペーン!パリへの切符と日本一をかけた真剣勝負へ臨む選手たちにエールを送ろう!
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20118/
■大会最終日6月30日はゆるキャラ50mレース!~新潟ご当地ゆるキャラが多数参戦~
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/news/article/20068/
【チケット情報】
https://www.jaaf.or.jp/jch/108/tandf/ticket/※「ファミリーBOX席」「A2席アスリート交流付き」完売しました
■デンカビッグスワンスタジアム
2001年に完成。02年のFIFAワールドカップ、09年のトキめき新潟国体など大規模スポーツイベントが行われ、04年からはJリーグのアルビレックス新潟のホームスタジアムとなっています。陸上の日本選手権は、2015年の第99回、2020年の第104回に続く3回目の開催!