2024.02.02(金)選手

【日本選手権室内】前日練習レポート




第107回日本陸上競技選手権大会・室内競技(以下、日本選手権室内)は2月3~4日、2024日本室内陸上競技大阪大会(以下、日本室内大阪大会)との併催で、大阪市において行われます。大会を翌日に控えた2月2日の午後には、会場の大阪城ホールが開放され、出場選手たちが前日練習に取り組みました。

この大会は、日本選手権室内として実施される男女12種目のほか、日本室内大阪大会ではU20、U18、U16、小学生の年齢区分に分かれて、33種目が行われることになっています。前日練習のための会場開放の時間帯は14~17時。利用できる競技エリアが広くないこともあり、トレーニングは、種目や区分に応じて、使用するレーンや時間に制限を設けて行われました。選手たちは、それぞれにウォーミングアップを済ませて会場入り。トラック種目の出場者はスタートダッシュやハードルを配置しての練習を、跳躍種目に出場する選手たちは、ピットでの助走合わせやゴムバーを使っての跳躍練習に取り組んでいました。



日本選手権室内にエントリーしている選手では、2日目の男子走幅跳に出場する吉田弘道選手(神崎郡陸上競技協会)が、直走路でのスプリントを行ったのちに、走幅跳ピットで助走練習に取り組んでいました。吉田選手は、昨年5月のセイコーゴールデングランプリで、日本歴代3位に浮上し、ブダペスト世界選手権の参加標準記録(8m25)もクリアする8m26の好記録をマーク。8月には、初のナショナルチームのユニフォームをまとって世界選手権にも出場を果たしています。
ここまでの経過は、「たぶん今までの冬季で一番順調に来ていると思う」とのこと。オリンピックイヤーとなる今年は、4~5月で記録を出せるように調整を進めているため、例年に比べると仕上がりは少し早めで、「この試合に向けても、しっかり合わせてくることができている」と言います。昨年、8m26をマークしたときは、「狙っていなかったわけではなかったが、アップのときから、あまり調子が良くないなかで出たので、“なんで(記録が)出たんだろう?”という気持ちがあり、なかなか次につなぎにくかった」そうですが、「今年は、しっかり計画を立てて進めてくることができているし、合わせるところに合わせて仕上げることができている」と話し、充実している様子を伺わせました。
この大会では、屋外シーズンでの「日本グランプリシリーズの初戦で参加標準記録(8m27)を突破して、リラックスした気持ちで日本選手権に臨めるようにする」という展望に、うまくつなげていくような跳躍をすることが目標。「2月の室内大会で、8m台に乗せることができたら、○(マル)かなと思う」と話してくれました。




女子では、昨年のセイコーゴールデングランプリで12秒96をマークし、100mハードルで日本人5人目の12秒台ハードラーとなった清山ちさと選手(いちご)の姿がありました。
清山選手は、前回の60mハードルで、予選で8秒26、決勝では8秒17と、2020年に出していた自己記録8秒34を続けて大きく上回って、青木益未選手(七十七銀行、室内日本記録保持者8秒01)に次いで2位に。その勢いは、屋外シーズンの躍進につながりました。この冬は、拠点が温暖な宮崎であるという地の利を生かして、「できるだけスピードを落とさずに、速い動きを意識した練習を継続することができた」そう。ケガもなく、すべてのトレーニングを消化することができている状況で、「ベースアップしている感覚はある」と言います。
「去年と同じで、2024年(屋外)シーズンに向けて“ここからスタート”という意味でも、自己記録を更新したい」と清山選手。ターゲットにしているのは「8秒0台」ときっぱり。これが実現すれば、青木選手に続く2人目の8秒1切りを達成することになります。2月24日には、ニュージーランドで屋外レース(100mハードル)に出場の予定。試合勘を取り戻すレースにもなりそうです。

大会は、初日は午前9時30分から、2日目は午前9時40分から競技開始。1日目の2月3日は、日本選手権として男子60mハードル、女子60mハードル、女子棒高跳、女子三段跳の決勝4種目が予定されているほか、日本室内陸上競技大阪大会として、U20の部で4種目、U18の部で7種目、U16の部で6種目の決勝が行われます。

会場の大阪城ホールは、両日ともに入場無料で観戦いただくことが可能です。また、昨年同様に、ライブ配信も実施。多くのファンの皆さまに楽しんでいただけるよう、今年も、メインチャンネルとフィールドチャンネルの2チャンネル態勢で、競技の模様をお届けします。
タイムテーブルや出場選手、スタートリスト、ライブ配信スケジュールなど、大会に関連する情報は、日本陸連公式サイト(https://www.jaaf.or.jp/competition/detail/1801/)および日本陸連公式SNSをご参照ください。

文・写真:児玉育美(JAAFメディアチーム)

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