日本陸上競技連盟は3月27日、第82回理事会をオンラインにより開催しました。第13期(2023年度)の事業計画・収支予算、ブダペスト2023世界陸上競技選手権と杭州2022アジア競技大会のマラソン日本代表選考をはじめ、多くの事項について協議しました。
本連盟では2023年度も、普及、強化、競技者育成・指導者養成などさまざまな事業に取り組んでまいります。中でも重点事項として、「パリ2024オリンピックに向けた競技力強化」「指導者養成指針に基づいた指導者養成及び指導者資格制度の整備」「アスレティックファミリーの拡大」「グローバル社会において果たすべき役割」「ガバナンスの強化」の5項目を、事業計画の重点事項に掲げました。いずれも2022年2月に策定した本連盟の中長期計画「JAAF REFORM」に基づいた内容です。
パリオリンピックに向けた強化においては、2023年度もバンコク2023アジア陸上競技選手権大会(7月)、ブダペスト世界選手権、杭州アジア大会などでメダル獲得をめざすとともに、パリオリンピック参加資格を多くの競技者が得られるよう、国内の大会の充実や仕組みの整備も進めます。また、「競技者育成指針」や「競技者育成プログラム」のもと、次世代を担う競技者の育成も図ります。
指導者養成については、「指導者養成指針」のもと、指導現場に立つすべての指導者がコーチ資格の取得を目指し、その後も継続的に学習できる環境を整備するため、各都道府県陸上競技協会など関係団体と相互理解を諮りながら、指導者資格制度を整備して指導者養成を拡充します。
アスレティックファミリーの拡大では、2023年度から新たに導入する会員登録システムの機能も活用しながら、本連盟登録会員や陸上ファンの拡大につなげるサービスの充実を進めます。また、従来の形にとらわれない新たな「陸上」の楽しみ方や価値の提供を目指した事業に取り組み、多くの人々に感動体験の共有を図ります。
グローバル社会における役割では、2025年には世界陸上競技選手権の東京開催も控えており、世界において日本が果たすべき役割が一層重視されています。さまざまな形で陸上の価値を世界に発信し、スポーツを通じた国際交流を積極的に推進します。ガバナンスの強化では、コンプライアンスやガバナンスを重視した透明性のある健全な運営を行うとともに、事業の目的を明確にしながら経営基盤の再構築に取り組みます。
2023年度の収支は、経常収益(収入)が18億1227万円(2022年度比2億8918万円増)、経常費用(支出)が18億1227万円(同比1億4323万円増)で、収支同額の予算となりました。
収入の増加は、本連盟をご支援いただくスポンサー企業からの協賛金や、ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ(JMCシリーズ)加盟大会からお納めいただく加盟料が大きな要因となっています。本連盟登録会員の皆様にお納めいただいている登録料は、2022年度の登録実績や2023年度の小学生の登録の導入も踏まえ、2022年度実績より微増の2億6000万円を見込んでいます。
支出の増加は、世界やアジアの大会が相次いで行われることに伴う日本選手団派遣費用が大きく増えたほか、本連盟主催の競技会等における会場設営や警備の費用も増えていることなどが大きな要因です。一方で、主催競技会など諸事業、事務局運営などさまざまな部分で細かい経費の削減や見直しに努めました。
今後も収入を増やす努力や支出の精査には継続して努め、今後さらに財政状況の改善を目指します。
ブダペスト2023世界選手権(2023年8月19~27日、ハンガリー)のマラソン日本代表選手が決定し、杭州2022アジア大会(2023年9月25日~10月5日、中国=2022年から延期のため大会名は「2022」)のマラソン日本代表選手も内定しました。
両大会とも、選考基準を満たした選手の出場意思を確認した上で選考を進めました。世界選手権代表には、JMCシリーズのシリーズⅡチャンピオンとなった女子の松田瑞生(ダイハツ)、男子の其田健也(JR東日本)をはじめ、選考競技会で高いレベルのレースを展開して日本選手上位に入った選手が名乗りを上げ、代表に選ばれました。女子の松田を除く5人が初の世界選手権代表入りです。
アジア大会代表も、この冬のシーズンで好結果を残した選手が選ばれました。アジア大会は日本オリンピック委員会の承認を経て正式に代表に決定します。
なお、両大会とも補欠は選ばないことも承認されました。
▼【ブダペスト2023世界選手権】マラソン日本代表選手について
https://www.jaaf.or.jp/news/article/17663/
▼【杭州2022アジア競技大会】マラソン日本代表選手内定について
https://www.jaaf.or.jp/news/article/17662/
U18/U16は2021年度から愛媛県松山市の愛媛県総合運動公園陸上競技場で開催されており、今年も10月20~22日に実施します。三重はその次の3年間、全国のジュニアが集う舞台となります。
▼【U18/U16陸上競技大会】2024 年・2025 年・2026 年 開催会場について
https://www.jaaf.or.jp/news/article/17664/
アスリートの立場から陸上の価値を高めるための検討や活動を進めることを目的としたアスリート委員会の委員長に、男子走高跳の戸邉直人さん(JAL)が選任されました。アスリート委員会は2023年4月1日付で本連盟の専門委員会の一つとなり、戸邉さんが初代の委員長に就任します。
アスリート委員会はこれまで強化委員会の中の機関として、現役のアスリートと、アスリート経験者で構成され活動してきましたが、アスリートの立場や意見を一層尊重するため、2023年度から専門委員会となります。専門委員会としての委員は改めて、本連盟の規程に則り選任されます。
2025年9月に東京で開催される世界選手権のマラソン日本代表編成方針と内定条件が承認され、JMCシリーズのシリーズⅣチャンピオンが代表に内定することが決まりました。
JMCシリーズのシリーズⅣは、第3期(2023年4月~2024年3月)、翌シーズンの第4期の2シーズンが対象となり、2025年3月にランキングが確定します。第3期は、男子・女子ともグレード3(G3)として新たに加盟する2023年4月23日の長野マラソンからスタート。加盟大会とグレードは決定次第、順次発表します。
■2023年度事業計画
中長期計画「JAAF REFORM」に基づいて普及、強化、人材育成を推進本連盟では2023年度も、普及、強化、競技者育成・指導者養成などさまざまな事業に取り組んでまいります。中でも重点事項として、「パリ2024オリンピックに向けた競技力強化」「指導者養成指針に基づいた指導者養成及び指導者資格制度の整備」「アスレティックファミリーの拡大」「グローバル社会において果たすべき役割」「ガバナンスの強化」の5項目を、事業計画の重点事項に掲げました。いずれも2022年2月に策定した本連盟の中長期計画「JAAF REFORM」に基づいた内容です。
パリオリンピックに向けた強化においては、2023年度もバンコク2023アジア陸上競技選手権大会(7月)、ブダペスト世界選手権、杭州アジア大会などでメダル獲得をめざすとともに、パリオリンピック参加資格を多くの競技者が得られるよう、国内の大会の充実や仕組みの整備も進めます。また、「競技者育成指針」や「競技者育成プログラム」のもと、次世代を担う競技者の育成も図ります。
指導者養成については、「指導者養成指針」のもと、指導現場に立つすべての指導者がコーチ資格の取得を目指し、その後も継続的に学習できる環境を整備するため、各都道府県陸上競技協会など関係団体と相互理解を諮りながら、指導者資格制度を整備して指導者養成を拡充します。
アスレティックファミリーの拡大では、2023年度から新たに導入する会員登録システムの機能も活用しながら、本連盟登録会員や陸上ファンの拡大につなげるサービスの充実を進めます。また、従来の形にとらわれない新たな「陸上」の楽しみ方や価値の提供を目指した事業に取り組み、多くの人々に感動体験の共有を図ります。
グローバル社会における役割では、2025年には世界陸上競技選手権の東京開催も控えており、世界において日本が果たすべき役割が一層重視されています。さまざまな形で陸上の価値を世界に発信し、スポーツを通じた国際交流を積極的に推進します。ガバナンスの強化では、コンプライアンスやガバナンスを重視した透明性のある健全な運営を行うとともに、事業の目的を明確にしながら経営基盤の再構築に取り組みます。
■2023年度予算
支出は前年度より1億4323万円の増 協賛金収入も増加2023年度の収支は、経常収益(収入)が18億1227万円(2022年度比2億8918万円増)、経常費用(支出)が18億1227万円(同比1億4323万円増)で、収支同額の予算となりました。
収入の増加は、本連盟をご支援いただくスポンサー企業からの協賛金や、ジャパンマラソンチャンピオンシップシリーズ(JMCシリーズ)加盟大会からお納めいただく加盟料が大きな要因となっています。本連盟登録会員の皆様にお納めいただいている登録料は、2022年度の登録実績や2023年度の小学生の登録の導入も踏まえ、2022年度実績より微増の2億6000万円を見込んでいます。
支出の増加は、世界やアジアの大会が相次いで行われることに伴う日本選手団派遣費用が大きく増えたほか、本連盟主催の競技会等における会場設営や警備の費用も増えていることなどが大きな要因です。一方で、主催競技会など諸事業、事務局運営などさまざまな部分で細かい経費の削減や見直しに努めました。
今後も収入を増やす努力や支出の精査には継続して努め、今後さらに財政状況の改善を目指します。
■世界選手権・アジア大会マラソン代表
男女のシリーズ王者も名乗り 実力者ぞろいの顔触れにブダペスト2023世界選手権(2023年8月19~27日、ハンガリー)のマラソン日本代表選手が決定し、杭州2022アジア大会(2023年9月25日~10月5日、中国=2022年から延期のため大会名は「2022」)のマラソン日本代表選手も内定しました。
両大会とも、選考基準を満たした選手の出場意思を確認した上で選考を進めました。世界選手権代表には、JMCシリーズのシリーズⅡチャンピオンとなった女子の松田瑞生(ダイハツ)、男子の其田健也(JR東日本)をはじめ、選考競技会で高いレベルのレースを展開して日本選手上位に入った選手が名乗りを上げ、代表に選ばれました。女子の松田を除く5人が初の世界選手権代表入りです。
アジア大会代表も、この冬のシーズンで好結果を残した選手が選ばれました。アジア大会は日本オリンピック委員会の承認を経て正式に代表に決定します。
なお、両大会とも補欠は選ばないことも承認されました。
▼【ブダペスト2023世界選手権】マラソン日本代表選手について
https://www.jaaf.or.jp/news/article/17663/
▼【杭州2022アジア競技大会】マラソン日本代表選手内定について
https://www.jaaf.or.jp/news/article/17662/
■2024~2026年度U18/U16陸上競技大会開催会場の決定
ジュニア世代の生まれ年によるカテゴリーで行われる全国大会、「U18/U16陸上競技大会」の2024~26年度の開催地が、三重県伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場に決定しました。U18/U16は2021年度から愛媛県松山市の愛媛県総合運動公園陸上競技場で開催されており、今年も10月20~22日に実施します。三重はその次の3年間、全国のジュニアが集う舞台となります。
▼【U18/U16陸上競技大会】2024 年・2025 年・2026 年 開催会場について
https://www.jaaf.or.jp/news/article/17664/
■アスリート委員会
委員長に戸邉直人さん 新たな専門委員会となり陸上の価値向上を推進アスリートの立場から陸上の価値を高めるための検討や活動を進めることを目的としたアスリート委員会の委員長に、男子走高跳の戸邉直人さん(JAL)が選任されました。アスリート委員会は2023年4月1日付で本連盟の専門委員会の一つとなり、戸邉さんが初代の委員長に就任します。
アスリート委員会はこれまで強化委員会の中の機関として、現役のアスリートと、アスリート経験者で構成され活動してきましたが、アスリートの立場や意見を一層尊重するため、2023年度から専門委員会となります。専門委員会としての委員は改めて、本連盟の規程に則り選任されます。
■2025年世界選手権東京大会マラソン日本代表内定条件
JMCシリーズⅣのチャンピオンは代表に2025年9月に東京で開催される世界選手権のマラソン日本代表編成方針と内定条件が承認され、JMCシリーズのシリーズⅣチャンピオンが代表に内定することが決まりました。
JMCシリーズのシリーズⅣは、第3期(2023年4月~2024年3月)、翌シーズンの第4期の2シーズンが対象となり、2025年3月にランキングが確定します。第3期は、男子・女子ともグレード3(G3)として新たに加盟する2023年4月23日の長野マラソンからスタート。加盟大会とグレードは決定次第、順次発表します。
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